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スキルカード

ネクロマンサーなんてスキル聞いたこともない…………これはもしかするととんでもない外れスキルをひいてしまったのでは? 


「またすごいの引いたね。実際にネクロマンサーのスキルを獲得した人、初めて見た。確か過去に二人だけいたような気がする」

「超レアスキルじゃないですか!! で? 強いんですか?」


 レアスキルと言うだけで無条件に強いスキルとは限らない。びっくりするほど使えないスキルだから珍しいという可能性もあるのだ。


「どうだろう? 特に冒険者として大成したとかいう話はないと思うけど…………詳しいことは調べてみないとわからないな。スキルカード渡したほうが早いか」


 スキルカードと言えばスキルを授かった誰しもが持っているというスキル持ちの証明書みたいなものだ。ついに私もスキルカードを持てるのか…………しかし、今はそれどころではない。このスキルがどんなものなのか早急に知る必要がある。


「最初に渡してくださいよ。絶対忘れてましたよね?」

「忘れてたわけないじゃない。最後までためてただけだよ」


 これは忘れてたやつだ。今思い出したに違いない。


「私のことはいいよ、今はスキルカードでしょ?」


 話をそらそうとしているのはバレバレだが、私もこの話よりスキルカードだ。


「今はいいとしましょう。とりあえずスキルカードをください」


 私がそういうと、セリーナさんがポケットからカードを取り出した。


「これがスキルカードだよ。大事なものだからなくしたりしないようにしてね」


 カードを渡されたのはいいのだが、どうすればいいのだろう? まだ何も記載されていない。これは血とかに反応するタイプなのかも。痛いのやだなぁ。


「なにしてるの? 早く魔力をカードに注いで」

「魔力を注げばいいんだ。えーと……どうやればいいかわかりません」


 いきなり魔力をとか言われても意味不明です。今までの生活で魔力なんて使ったことないんですが。


「何て言うかこう、フッて感じよ。こればっかりは実際にやってみるしかないかな」

「感覚的過ぎてわかりませんよ」

「いいから、やってみて」


 フッて何? 力を込めればいいのかな? 難しいこと考えても一緒か、みんなできてるわけだし私にもできるよね。


 言われた通りにフッて感じでカードに力を込めてみる。すると、セリーナさんの言う通りで、カードが発光し始めた。


「ほらできたでしょ。こんなの誰でもできるから大丈夫だったんだよ」

「それにしてももう少しマシな教え方はなかったんですか? この教え方でできた私をほめてほしいくらいです」

「で? どんなスキルなのそのネクロマンサーは?」


 気が付けばすでにカードへのスキルの記載は完了していた。何々…………死者を使役する能力だって。へ? 何それ? 強いとかそういうレベルじゃない気が…………。


「死者を使役できるとか書いてるんですけど……どっきりとかじない?」

「あ!! そうよ。ネクロマンサーと言えばそうだったよ。それがネクロマンサーの主な能力じゃない。こんなチートスキルならレアスキルで当たり前だね。これはあたりスキルだよ。やったね」


 本当なのこのスキル? 大当たり以外の何物でもない。これは私の人生バラ色かもしれない。


「他にはどんな能力がある?」

「初級魔法が使えるみたいです。この二つ以外には何もありません」

「心配しないでもこれからどんどん増えていくよ。これなら冒険者にも慣れるんじゃない」


 その通りだ。このスキルなら十分冒険者としてやっていけるはず。倒したモンスターとかも使役できるのかな? それならどんどん強いモンスターを使役していけば無敵だ。


「さっそく、家に帰って家族に報告してきます。今日はありがとうございました」


 私は興奮を抑えきれずに走って家に帰った。

 途中息が切れるのも気にせず走ったせいで家に帰ってから呼吸が整うまでしばらくかかってしまった。


「ただいま!!」

「あら、意外と早かったじゃない。どうしたの? まさか本当に朝起きれるスキルにでもなっちゃったの?」


 まだ引きずってたのか。そんなスキルあるわけないのに。


「違うよ、とんでもないスキル授かっちゃった。フフッ」

「それでこんなに急いで帰ってきたのね。一体どんなスキルだったの?」


 やはり私がこんなに息を切らして帰ってきたのが気になるのだろう。聞いたら驚くだろうなぁ。


「ネクロマンサーっていうスキルなんだけど、死者を使役できるんだよ。すごいでしょ」

「なによそれ? そんなスキルが存在するの?」

「過去に二人しかこのスキルを授かった人はいないみたい」


 お母さんは本当にびっくりしている。まあ、私自身ですら相当な驚きなのだ。当たり前だろう。


「それだけじゃないよ、初級魔法も使えるんだって。このスキルなら冒険者になってもいいよね?」

「そうね。それだけのスキルなら冒険者としてもやっていけるかもしれないわね。頑張りなさいよ」


 弱いスキルだったりしてたら、冒険者になるのにも反対されてたかもしれないし今日は本当にラッキーだ。


「それじゃあ、私はさっそくギルドに行って冒険者登録に試験を受けてくるから」

「え? 今から」

「行ってきまーす!!」


 こうして私は帰宅して速攻家を後にした。

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