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300年 吸血鬼ごっこ  作者: ☆夢愛
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エピローグ 〜運命の歯車〜

 初めは逃げる事ばかり考えていた私だけど、今はもう違う。迫り来る吸血鬼から守ってくれる奴がいるし、私だって共に戦う。

 ヴォルフも香恋も、ずっと一緒に居ることになりそうだけどいずれは由奈と別れる事になる。今日はそんな由奈との食事会的なものだ。たった二人だけの。


「由奈、由奈が目指してるのって医者だっけ?」


「うん、そうだよ? 私は苦しんでる患者さん達を少しでも多く救いたいんだ、だから医者を目指すの」


「そうか、良いと思うよ。凄く」


「ありがとう!」


 相変わらず由奈は子供っぽいのに私より大人だ。私は日々生きる事に一生懸命な為他人の命なんてあまり考えられてもないんだけど。

 由奈は頭が良いから、その面の心配は無い。人付き合いも人柄も良いから患者さんや他の医師達とも上手くやっていけるだろうとも思える。自慢の幼馴染みだよ。


「りょーちゃんは、何も目指してないんだっけ?」


「うん、何したら良いのか分からないから」


「そうだよね、りょーちゃんは今の所お嫁さんだもんね」


「ん……ああ、そうね」


 いちいちそう言うの出さなくて良いからね。私にとってそれただ恥ずかしいだけなんだからね。

 ヴォルフって吸血鬼だぜ? 結婚ってどうなんの? しかも間違いなく先に死ぬの私だよね? その後ヴォルフが再婚したら恨んでやろう。


 ヴォルフは吸血鬼だってのもあって、地道に働いてはくれるらしいけどあまり稼ぎはないかもって言ってた。高校生としている癖に随分と先の事も考えてくれているようだ。

 ん? ちょっと待て? ヴォルフって実際物凄い歳だろ? で、私ももう結婚出来る歳だからもしかして直ぐ結婚しようとか考えてるのか? もっと余裕もってからにしない? それは。

 香恋は父親の後を継いで何かデカい会社に勤めるとか言ってたんだけど、あまり興味無かった所為で思い切り忘れた。はっはっは。

 こうして考えてみると、やっぱり皆先の事考えて生きてるんだろうなぁって感心する。反対に何も考えてない私はアホなんだろうなぁって悲しくなるし虚しくなる気がする。うん。

 これからは私ももうちょっと考えて生活しましょうかね、そろそろ。本当にうん。


 私達はお店を出て、いつも通り家の近くにある別れ道で別れる。


「りょーちゃんと今日は久しぶりの二人きりだったね! 凄く楽しかったよ。また学校でね!」


「私も楽しかったよ由奈、医者頑張ってね。また学校で」


 私の一番の親友は由奈だ。でもそれと同じくらい大切なのがヴォルフ。同じ運命である香恋。私の周りはこんなもんだ、小っぽけなものだ。

 300年前のあの日から恐らく私達は出会っているんだと思う。ヴォルフが来てから──いや、来るずっと昔から、決まっている運命の歯車は止まることはない。

 この四人はいつまでも、多分絆を切ることはない筈だ。

 私が言うんだよ、間違いない。きっと皆同じ気持ちの筈だよ。多分ね。


 夜空に浮かぶ無数の星を見上げ、私は背伸びをした。


「さてと、明日からまた生き抜きますか」


 最後に一言。老人になったら多分負けるよね、以上。





──────────end─────────────



完結です。ありがとうございました!

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