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00.案内者の忘却
さて、これにて狂える王の書の開幕・・・といきたいのですが、残念なことに私めに記憶がございません。そのため物語の案内はいたしますが、はてどのような物語が紡がれているのか説明はご勘弁願いたいと思います。また、この書は断片たちを集めたものであり実に繋がりが曖昧となっております。そこはどうかご容赦くださいませ。
ここから先は心の深奥。夢幻にうつされた事柄の模写なればその影響に対して責任は取りかねるものであります。なのでここで引き返すものを賢きものと呼ぶのでしょう。さて長口上を申し上げ申し訳ありませぬ。それでは愚者の晩餐を創めましょう。