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プロローグ~グッバイ青春、ハロー現実~

『青春』なんてクソくらえ。


俺がそう思ったのは中学生3年生に上がった頃の事だ。

3年に上がるまでの中学2年間は、それはもう数々の布団で悶えて叫びたくなるような失敗を重ねながらも『青春』ってヤツを謳歌しようと必死になって足掻いた。


ーー足掻いて、失敗して、足掻いて、失敗して、それでも足掻き続けて。


そして、ふと気づいてしまったのだ。


人間誰しも向き不向きがあるように、『青春』ってモノにもそういう類のものが存在する。


俺は完全に、その不向き側だって。


だからもう俺は諦めた。

実を結ばない努力なんか無駄だと、それならいっそ未来の為に成績や内申を上げた方がよっぽど人生の役に立つと。そう自分に言い聞かせて。


ーーそうして俺は、『青春』ってヤツに心底嫌悪感を抱きながら、最後の中学一年間をほとんど誰とも話さずに一人で過ごした。







そしてこの春。元々あまり成績は良くなかったが、そりゃあ一年も一人でいれば勉強くらいしかする事がなく、成績も徐々に上がり特に難なく志望校へ入学して高校生となった。

それで今は、入学式へ出席するために歩いて高校へと向かっている。


入学式なんだから当たり前なんだが、俺の他にも俺と同じ制服を着た人達が続々と学校へと向かっている。まあほとんど今年の入学生だろう。つまり同級生だ。

そしてこの同級生達に揃って言える事は、今にもワクワクやドキドキという音が聞こえてきそうな表情をしている。

きっと、これから起こるかもしれない『青春』に胸を踊らせているのだろう。



客観的に見て高校生といえば、『青春』を謳歌するには最高のステータスだと思う。


友達との休み時間でのなにげない会話、部活での汗と涙、キラリ輝く甘酸っぱい運命的な恋。どれもこれも『青春』にカテゴリしていいものだろう。


でも俺には関係ない。俺は『青春』を諦めたんだ。やる事は最後の中学一年間と全く変わらない。

勉強して、なんの荒波も起こさずに卒業して、大学に行って、安定した職について、定年まで働いて余生を退職金で過ごす。これが俺の夢見る人生設計。



まあつまり、何が言いたいかというとーー



「ーー『青春』なんて、クソくらえ」



あと入学式めんどくさい。

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