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カップルの日常〜お昼寝編〜

作者: 03


「ふああぁ〜」

「ふあぁ〜」




俺のあくびが移ったようだ。


あくびといえば、精神的に近しいと思っている人のあくびは移りやすく、移る時間も短いらしい。


さっき昼飯食べたから満腹中枢が刺激されているみたいだ。




「移っちゃったね。眠いの?」

「いや、酸素が足りないだけだよ」





いや、実際は眠い。


実際のところ、酸素が足りないのもあながち間違えではないのである。

眠くなると普段と比べて、呼吸の回数が減るらしくそのため酸素を多く取り入れるためにあくびをするらしい。




緊張するとよくあくびが出るのは、そんな理屈だと思っている。

今はリラックス状態だけどね。





「この番組が終わったらちょっと寝ようかな」

「私もそうする」



なんて言いながら、2人並んでベッドに寝転がりながらテレビを見ている。



彼女の頭に俺の頭を乗っけている状態だ。



字で表すならば、数字の8だ。

いや、寝転がっているのだから∞のほうが近いかな。

頭だけで体がなくて、ちょっと怖いけれど。



そのくらい密着してるのだから、抱きしめているなんて言うまでもない。











10分程度経ったくらいで、番組のエンディングを迎えた。



「ふあぁ〜」「ふああぁ〜」




今度は彼女のあくびが俺に移った。




そろそろ眠気が限界だから寝るか。




「寝ようか」

「うん」







と、お互いを抱き枕にして昼寝を始める。



俺はちょうどいい大きさの抱き枕で寝れるけれど、彼女は違うらしい。


やれゴツゴツして痛いだとか、腕が回りきらないからちゃんと抱けないとか。

文句?意見?みたいなものを言ってくる。




こんなに安心できるのにね。








実は、こうやって寝るのは昼寝だけである。



なぜ、夜はしないかというと、俺の寝相が関係する。



つまりは、寝相が悪くて途中で寝返りを打ってしまうのである。

さらに掛け布団を奪ってしまう始末。





そりゃ、一緒に寝たくなくなるよね。

彼女をポイッとするたびに彼女が傷つくなら、しないほうがいいかなと思い、夜はしなくなった。


ポイッとした後にぎゅーし直したこともあったような話を彼女から聞いた。

彼女を無意識に求めていたんじゃないかな。憶測だけれども。






ということでぎゅーして寝るのは、お昼寝だけ。

一緒に過ごす時間がもったいないと思うかもしれないが、これはこれでいい時間なんだよね。




なんて思いつつも意識が遠のいてくる。



感じるのは、彼女の寝息、匂いそして両腕にある彼女の感触だ。








願わくば、起きた時もこの体勢でいられますように。


好きな人の前だと安心して、眠くなりやすいって言いますよね。

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