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真雪は魔法使い  作者: 多蘿子
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4ページ

「お師匠、戻して。早く、入れ込む。」


「戻す?面倒な事を。」


「ぐずぐず言ってないで、やれよ。あんた、意味なく一般人の人格を剥がしたんだぞ。そんなのさ、いくら、ゴールドマスターでも許されてないんだよ。」


「口の悪い弟子だな、お前は。師匠に対する敬意が無いから、やらんぞ。わしは!」


「あんたは、子供かよ!」



言い争う男と老人。真雪は、立ち上がった。鞄を持つも歩き出す。素早く、男の手が肩を掴む。「待て、ガキ。」



「え、ガキって真雪?」



「他に、居るのなら言ってみろ。」



「あたし、ガキじゃないもん。16歳になってるしい!」



「未成年は、ガキなんだ。分かるか、ガキ!」



「お爺ちゃん、こいつ嫌い!」



見ていた老人は、途端に機嫌が良くなる。味方を見つけたからだ。



「そうだろう、嫌な奴なんだ。師匠を師匠とも思わぬ。偉そうに説教するんだぞ。」



二人は、気があってしまった。紅蓮は、黒眼鏡の下のめを細める。不快そうに舌打ちをした。



「どうだ。スコーンでも、食べないか。わしが、奢るぞ?」


「うん、行くもん。」



師匠、75歳。一般人の女子高生をナンパ。紅蓮は、女の子の素性を知る為に、呪文を呟いた。



「ターゲット、目の前に居る女の子。氏名に住所を検索。」を



すぐさま、機能が動く。女の子の上に、氏名と住所が現れた。これは、要求した術者にしか、見えない検索結果であった。






人気の店の行列に、紅蓮が並ぶ。老人と女の子の身代わりだ。紅蓮の不機嫌、ますますダウン。その間、二人は別の場所に座っていた。



「そうなのかい、真雪ちゃんも大変だな。イジメられてるては。」


「母さんや、お婆ちゃんは知らないんだもん。今、家は大変だし。お姉ちゃんが帰って来ないの。」


「そうじゃ、アルバイトしないかのう。人が居なくて困っておる。」


「それって、真雪にできる?」


「簡単だ、座っていれば良い。」


老人の話に、真雪は目を輝かせた。





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