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Infinite Justice  作者: 32F°大佐
第2章 Nec Possum Tecum Vivere, Nec Sine Te.
37/56

番外編5 "完全"

「レッドさん!!稽古してください!エロ本ばっか読んでいないで!本当にそれで剣術が強いから困る」

「なあに、戦場で一番必要なのはエロだぞ。女っ気がないところなんていくもんじゃ…」

バコン!と顔面を一発殴る。

「やめてくださいいいいいい」

「痛つつ...幾多の戦場を駆け抜けてきた軍人が言うんだから間違いない。」

「ったく、恥ずかしかったんですからね!毎回毎回買い物行く度にそういうものばかり買って!周りの目がどれだけ自分に向いていたことか。」

「恥になれるのも軍人の務め...」

もう一発顔面に。

「それに俺は書類上死んだことになってるんですから、外出してばれたら...」

「そういいながら戦っていたのは誰だろうな。」

ものすごい睨まれる。確かに変態でどうしようももない人だが、軍人であるときは徹底的な軍人になる。



「AUGUSTAエンジンって知ってるか?」

いきなり話を変えてくる。ゲービーターに問いかけられても、まったくわからず。聞き返す様。

「永久魔法機関の一種だ。知っているだろ?」

「ほぇ?」

「そうか、まだ説明していなかったか。永久魔法機関とは簡単に言ってしまえば魔法を補助するための小道具だと思ってくれればいい。」

「すでに俺の脳みその限界をオーバーしそうなんですけど...」

「そう難しく考えるな。超負荷限界オーバークロックだって普通の人は永久魔法機関の補助があってこそ発動できるものだ。

超負荷限界発動できる時点で普通の人ではないけどな。

まあ....それなしで発動するやつもいるけどなぁ....

それは置いとき、いろいろな種類があるらしいが確か岩太が持ってるのは、WEISSとかいうやつだっけ...」

超負荷限界:オーバークロックとも。驚異的な力を一時的に得るが、使用後しばらく使用した力に比例して体が動かなくなる。


「LILYに搭載されてたっけ...そんなことより大事な話だ。お前さん、書類上種族は何になっている?」

「魔法使いですけど...?」

「単刀直入に言おう、お前は魔法使いじゃない。」

「はぁ、そうだったらなんで俺は魔法使いを使えるんですか!?」

わけがわからない。

「ああ、魔法使いの血も引いてるよ。だがそれ以前に妖怪の血と人間の血も引いている。」

「自分でも気づかなかったか?1年間でだいぶ魔法以外のものが混じってるのに。」

「確かに言われてみれば、何か違和感は感じていましたが...」

「とはいっても、妖術はすべてその刀に封じてあるはずだから、完全に封印し切れていなかったんだよな。まず、刀と自分が融合できてしかもパワーァアップゥ!って時点で何かおかしいことに気づけ。」

「この刀はいったい何なんですか?」

「お前のじいちゃんがもってた刀。死に際に俺に預けてきたから、お前の母親に預けた。」

「なんでそんなものが俺に...?」

「これは俺が作ったものだ。LILY、AUGUSTAと並ぶ最高傑作だよ。なんせ封印機能を持つ。

で、問題はこの中に黒魔法が封印されている可能性が...いや、封印されているな。」


話がどんどん進んでいって馬鹿には到底ついていけない。作者、自重しろw


「お前のじいちゃんは、黒魔法相手に歯が立たなかったから、100年前、相手を無理やりこの剣に封印したのさ。器用なものさ。必要なときは黒魔法を自分に憑依させて戦っていたんだからな。魔族と契約したわけでもないのに黒魔法を使ったから悪戯に寿命を縮めたという側面もあるが。」

「まあ、まとめると、お前は完全なる生物(The PERFECT)ということに、なる。」

「完全なる生物(The PERFECT)…? どういうことですか!」

「偶然だったわけだが、なあに、誇ってもいいぐらいの能力だぜ?お前の母さんは純潔の妖怪だからな。3種族の元になった生物は、人間、魔法使い、それと妖怪。元になったものが、管理しやすいように3種族に分けたらしい。つまり、完全なる生物。ここんとこ妖怪と魔法使い、人間がわかれているみたいだから、あんまりいないみたいだけどな。」


全身から力が抜けていく。


「じゃあ、純血の同盟がいってた穢れた血って、妖怪の血族ってことですか…?」


「間違っちゃいない。ただ、主要メンバーはあいつの血を引いているものだから、できることならお前も生け捕りにしたいだろうがな。馬鹿単純なお前がそう従うとも思えん。」


そんな陰謀が...


「小さいお前も連れ去ろうとしたのだろうが、15年前、お前の母親は殺された。そこで、お前はその刀に触れた瞬間暴走した。一瞬羽も生えかかって、半径100mが吹っ飛びかけたんだぞ。岩太にものすごい怪我を負わせたんだ。あいつに?5歳児だぞ。黒魔法なんか扱える歳か?感情に任せてその度に辺りめちゃくちゃにされたんじゃたまらない。そのために、この刀に封印させてもらった。お前の妖怪の力を。そして、お前の体自身にお前の魔法使いの力を期限付きで封印した。」

そんなことがあったなんて...あのおぼろげなビジョンは...


「羽って何ですか?」

「真っ赤な真紅の羽だよ。PHOENIXの。面倒なものを封印してくれたものだ。妖怪の血を引いてるお前だから、悪戯に使ったって寿命は200年は持つだろうか、お前のじいちゃんは体中ぼろぼろになったんだぞ。まして精神が強い岩太だって黒魔法&PHOENIXモードで何度廃人になりかけたか。」


「どうしてそんな刀を俺に?もともと母さんが持ってたんでしょ?」

「もう扱えるやつがお前しかいないんだ。どうせ黒魔法に手を染めた俺とブラックはもう成長の限界だ。2人だけでは心もとない。」

「俺しかいない。」


「俺とブラックが何十年と積み上げてきてやっと手に入れた強さをお前は...たった2年間で物にした。経験不足な感は否めないが、それでも十分戦力になる。

後はどうやって純血の同盟に挑むかだ。そこで経験を積めばいい。」

「黒い騎士団に行ってこい。また、戦場で会おう。」

俺は静かに敬礼した。

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