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Infinite Justice  作者: 32F°大佐
第1章 "Si Vis Pacem, Para Bellum"
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第十五話 "未確認魔法生物"

元帥のところに向かうと、そこにはアイバーではなく、ラファイエットがいた。

「ミッション内容は、いたって簡単、暴動が起きたとされたところを偵察に行くだけだ。距離もせいぜいここから50kmぐらいしか離れていない。がんばってくれ。」

元帥が淡々とミッション内容を告げた。ラファイエットは、俺よりかなり年上だが、階級は下。つまり、年下なのに上官だから、命令するのは俺。なんだか気まずい雰囲気が流れそうだ。

とりあえず、専用車両といってもただのスポーツカーへ向かう。

「私が運転しますよ。高橋大佐。」

ラファイエットが丁寧に言ってくる。

「じゃ、お言葉に甘えて...」

車が静かに発進する。

「自分の娘より、階級が下で、嫌じゃないのか?」

会話しないのもあれなので、たずねてみた。

「別にたいしたことがあるわけじゃないですよ。連合からの配属だし、向こうは自分を父親とは思ってないですし。」

「そうか。」

それから数十分の静寂が流れた...

現場に着くが、特に異常はなかった。代わりに、無線がかかってきた。


「こちら高橋。特に異常なし。どうぞ。」

「先ほど京都に未確認魔法生物確認。いまアイバー少尉と赤城一等兵が現在対処に当たっています。しかし、状況は芳しくありません。至急、援護へ向かってください。」

「了解。」

未確認魔法生物?しかも、京都で?とりあえず、車は動き出した。

「PHOENIXかもしれませんね。」

「知ってるのか?」

「あなたの曾おじいさんが撃退した、魔法生物をコピーしたものですよ。もっとも、オリジナルより強化されていますけど。」


「俺の曾爺ちゃんが?」

「これは死ぬかもしれませんよ。覚悟しなければ。」

「いつでも死ぬ覚悟はできてるさ。そんなこといちいち考えてたら、きりがない。」

「そうですよね。」

そう思っているうちに、廃墟と貸した...そう、自分が消滅させた京都が見えてきた...



「あんたたちの助けなんか、絶対いらないんだから!」

いや、アイバーさん、完全にその傷だらけの体で、どうやって大丈夫といえるのか...?むしろまるっきりSOSを出しているように見える。

「とくに、ラファイエット...あんたなんかに助けられるような覚えは...ないわ...」



大和は、機関銃を構えている。

「敵はどこにいる?」

「飛んでいるであります!」

そういって、大和は機関銃を連射する。AUGUSTAは鉄の塊を発射するが、どうやらこっちは、魔力をそのまま発射する、魔法機関砲であろう。

しっかし、黒くて馬鹿でかい鳥だ。これが、PHOENIX?

目標が口からレーザーを発射する。何とかよけて、あたらなかったが、地面には、直径1mほどの深い穴が開いていた。とりあえず飛び跳ねて、日本刀できりつけようとする。

「やめてくださいであります!」


大和が叫ぶ。目標に近づいた瞬間、頭に割れるような痛みが走った。力が入らず、地面に落ちる。目の前がぼやける。こんな痛み始めてだ。怪我をした、というより、頭がおかしくなりそうな感じだ。

「リミッター解除であります!超大型魔砲、秋水、発射であります!」

ECSに匹敵するぐらいの爆音と辺りを包む。青白く光るものすごく太いレーザーだ。とりあえず...秋水は命中した...しかし、phxシリーズとはなんだったんだ...?



突然、頭にピキーンと痛みが響く。

ギュオオオオオオオオオオオンと目標が雄たけびを上げる。ちっ、まだ生きてやがったか。

大和もアイバーも力を使い切ってすでにぶっ倒れている。残るは俺とラファイエットだけか...

どうする?秋水が当たったってことは、もうそこまで体力はないはず。

ラファイエットは結界魔法が使えるか...すみれが、結界魔法は強力な魔法を発動できるって...

「おい、ラファイエット!使える中で一番強い結界魔法発動しろ!俺がひきつけておく!」

「Yes, sir!」


ラファイエットがいる位置と反対の方向に行き、AUGUSTAや刀でおびき寄せる。

近づくと恐ろしい頭痛がするのを覚悟でジャンプして切りつける。

生暖かい血が全身にかかる。意外と赤い。

何回も繰り返していると口にまで血が入ってくる。刀は真紅の色になり、べとべとだ。


「チャージ完了しました!」

「よし、発動しろ!」

「ロイヤルストレートフラッシュ!」

ラファイエットは杖を目標に向け、極太レーザーを発射する。目標に命中、消滅した。

「はぁ、はぁ、よくやった。結界魔法、なかなかすごいな。」


そして、無線で本部に報告する。

「目標撃破、医療部隊を頼む。」

「了解しました!」


思わず地面に座り込んで寝てしまいそうだった...

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