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ヴェルデドラードの日常  作者: 雨根
女王様の受難
37/74

女王様のご主人様と奴隷

拍手小話No.1

SとかMとか+微妙にぬるい表現があります

苦手な方は飛ばしてください

 私――いいえ、今の現状では『ワタクシ』と言うべきかしら?

 ともかく、ワタクシは今、人生最大級の危機を連続で体験中よ。

 どういうことか?

 そんなの、ワタクシの方が説明してほしいわっ!


「この僕を2年以上も待たせるなんて……ソニアは悪い子だね? どんなお仕置きをしてあげようか……?」


 低い声が耳元に囁きかけ。


「2年以上放置されるなんて、俺もう……もう……っ。ああ、でもソニア様のその蔑むような目、ずっと待っていました……もっと、もっと蔑んでください!」


 黒いピンヒールを履いた足が持ち上げられ、その爪先に唇が落とされる。

 目の前にいる2人の男――そっくりな見た目で、中身が正反対の双子は、ワタクシの制止の声など聞きもせず。

 片方はワタクシの顎を掬い上げ不穏なことをのたまい、もう片方はワタクシの前に平伏し気持ちの悪い発言を繰り返す。思わず睨みつければ、輪をかけて恍惚とした表情を浮かべるという悪循環。


 変態。


 まごうことなきド変態だわ。

 

 見た目が美しくなかったら、より一層救いがないところ。しかし幸いなことに2人とも真っ黒で艶々とした髪に、緑の瞳で、とても麗しい顔をしている。

 ええ、顔だけね!


「ちょ、ちょっとお待ちなさい、あなたたち――」

「もう黙って……ソニア」


 囁き声と共に目の前の瞳が妖しく輝いて、問答無用で唇が重ねられた。

 悲鳴すら飲み込むように深く深く。無理やり侵入してきた舌が、ワタクシのそれを絡めとって、ねっとりと舐め上げる。


「んぅっ……んんっ!」


 かと思ったら、舌先を噛まれて鈍い痛み。

 顔を顰めれば、うっとりと吐息が零された。


「ああ……ソニア、その顔すごくいい…… もっと見せて……」


(ひぃぃっ)


 上だけでも手に負えないのに、もう1人に掴まれた足がいつの間にか素足にされ、指の間に丁寧に舌を這わされる。


「やっ……ぁ、ん、んぅ……」


 驚いて上げた悲鳴もまた、再び被さってきた唇に掻き消されてしまった。


「素敵なお仕置きのお礼に、今度は俺にご奉仕させてください……ご主人さま」


 いらない。

 本当にいらない。

 しかしいつの間にかベッドに押しつけられ、抵抗もできないままワタクシはどんどん力が抜けていって――……。




 結果から言うと、2人ともやたら上手かったわね。何が? ……聞かないでちょうだい。

 死ぬ気で抵抗できなかったのにも一応訳があるのよ。

 ワタクシも状況が分からないから詳しくは言えないけれど、ワタクシはあの変態双子を知っていたから。

 “初めて”会った時の、2人のあの目を見てしまったから。

 今思えば、目を合わせたのが失敗だったと思うわ。

 あれさえなければ、『私』は……双子のために『ワタクシ』でいようとは思わなかったのに。心からそう思うわ。




「ソニアは本当に素敵だね。さぁ、今日はどうしてほしい? どうされたい? 正直に言ってごらん?」

「なら何もしないでいてほしいわ、リビダ……」


 ワタクシがげんなりと言えば、弟の方が悲しげな声を上げる。


「ああ、ソニア様っ! 兄さんにばかりそんな羨ましい……」

「ビフィダはその辺に転がってなさいっ!」


 俺にも! と足に擦り寄ってきたのを蹴飛ばせば、嬉しそうな悲鳴を上げて地面に転がった。




 嗚呼、ワタクシの前途は多難だわ。

 ……言うほど嫌ではないなんて、絶対に認めないからっ!!

18歳以上の方へ。

この短編のロング版がムーンにございます。

激しく微妙なことになっていますが、それでもという方はムーンライトノベルズにて、

『女王様の受難』または作者名『雨沐』で探してみてくださいませ。

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