第28話 腐敗息の爆発、蒼狼隊壊滅の危機
魔紋獣が胸の紋を大きく開いた。
ギギ……
ギィアアアアアア!!!
次の瞬間──
ドオォォォォン!!!
黒い霧が“爆発”のように放射された。
「伏せろ!!!」
ガイルが叫んだと同時だった。
◆ ◆ ◆
腐敗息の衝撃──世界が黒く染まる
霧は衝撃波のように広がり、
地面も木々も一瞬で黒く腐っていく。
ジュウウウウゥ……!!
(うそ……
木が……
触れた瞬間……溶けてる……?)
腐敗ではない。
“魔力による腐食”
まるで世界そのものを喰う息。
「拓海!!離れろ!!!」
ヴォルクが叫んだ。
「ガイルさんッッ!!」
リーナの悲鳴。
ガイルは大剣を盾代わりに霧を受け止めるが──
ジュウウゥゥ……!!!
大剣の刃が黒く腐り始めた。
「くっ……!!
こんな……ふざけんな……!!」
(ガイルさんの大剣が……!!
腐ってる……!!)
◆ ◆ ◆
リーナとヴォルク、崩れ落ちる
「リーナ、後ろへ!!」
ヴォルクが霧を避けながら走る──が、
ザシュッ!!
魔紋獣の爪がヴォルクの脇腹を裂いた。
「ぐっッッ!!」
「ヴォルクさん!!」
次にリーナへ向けて黒い霧の一筋が伸びる。
「……っ!!」
ジュッ……!!
リーナの腕にかすっただけで、
皮膚が黒く変色した。
「きゃ……ッ……!」
「リーナ!!リーナ!!しっかりしろ!!」
ヴォルクが血を流しながら彼女を庇う。
(やばい……
本当に……みんな死ぬ……!!)
◆ ◆ ◆
ガイル、最後の壁になる
「拓海ッ!!!
絶対に……生き残れ……!!」
ガイルが叫び、
腐敗息の爆風に逆らって一歩踏み出す。
ゴウゥゥゥ……!!
霧がガイルの体を焼く。
腕が黒くなり、皮膚が裂けていく。
「ガイルさん……!!やめて!!」
拓海が叫ぶ。
「俺が止めねぇと……
お前らが死ぬんだよ!!」
その目は“覚悟の目”だった。
(だめ……
こんなの……
こんなの……!!)
◆ ◆ ◆
拓海──理の暴走が始まる
魔紋獣が胸を再び膨らませる。
「第二波が来ます!!!」
リーナが叫ぶ。
ギィアアアアア!!
(また……!!)
その瞬間、
拓海の視界がぶれた。
“線”が溢れた。
一本ではない。
何十本もの未来の線が、
世界中に走り始める。
(やばい……
見えすぎる……!!
頭が……割れる……!!)
耳鳴りが爆発する。
(避けろ……?
守れ……?
逃げろ……?
攻めろ……?)
未来の線が全部一度に押し寄せてくる。
「拓海!!?」
ガイルが振り返る。
「大丈夫じゃない……!!
俺……頭が……!!」
理の力が暴走している。
(なんで……?
俺は……ただ……
みんなを……守りたいだけなのに……)
◆ ◆ ◆
魔紋獣、第二波の腐敗息を放つ
グ……
ギィイイイイイイアアアアッ!!!
黒い霧の第二爆風が襲う。
(くる……!!
でも……線が……!!)
無数の線が、ひとつに収束した。
その一点に収斂するように──
“ここしかない”
という一点が輝いた。
(……見えた……!!)
(俺が……ここで……動けば……!!)
◆ ◆ ◆
拓海、飛び出す──本能で
「拓海!!行くな!!」
ガイルの叫び。
しかし拓海の身体は、
線に導かれるように前へ跳んでいた。
ズガッ!!!
霧が横を通り過ぎる。
ギリギリで避けた。
(避けれた……!!
線が……導いてくれた……!!)
次の瞬間──
拓海は魔紋獣の“腐敗息の中心”へ斬りかかる位置にいた。
如水流斬──奥義・流刃
……超越!!
「うおおおおッッ!!!!!」
シャアァァァァン!!!
魔紋獣の胸の“黒い眼”へ、
拓海は全力で刀を叩き込んだ。
ギャアアアアアアアアッ!!!
魔紋獣が怒りと苦痛の咆哮をあげる。
◆ ◆ ◆
しかし──魔紋獣は倒れない
(え……
斬ったのに……!!
黒い眼……割れてない……!?)
魔紋獣は腕を振り上げ、
怒り狂った獣のスピードで拓海へ迫る。
「拓海ッ!!後ろだ!!!」
ヴォルクが絶叫した。
拓海が振り向くと──
巨大な爪が迫っていた。
(まずい……!!
ここで……死ぬ……!?)
魔紋獣の爪が拓海へ振り下ろされる──
完結までは遠いですが、頑張ります。
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教えていただけると有り難いです。
今後ともよろしくお願いします。




