第二部59話── 黒将、最終段階。黒石初代の影
【霧谷・黒裂の前】
霧谷の中心に、
“黒い門”のような裂け目がゆらりと揺れ続ける。
その奥から響く声は、
世界そのものを震わせるようだった。
【……聞こえるか、白石の小童……】
タク「初代……ッ……!」
悠真「声だけで空気が重くなるって、どんな化け物だよ……!」
ソフィア「……これは精神干渉じゃない。
直接、理が押し寄せてきてる……!」
キャス「お兄ちゃん……私、怖くないよ。
みんながいるから……」
タク「……ああ。行く。四人でな。」
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【黒裂が“脈打つ”】
黒い門は、まるで呼吸するように
収縮と拡張を繰り返していた。
ソフィア
「これ……“向こう側”と繋がってる……
あの気配……完全に異界……!」
悠真
「初代、完全に干渉してきやがったか……!」
タク
「来るぞ。構えろ。」
しかし──
その瞬間。
【霧谷の地面が“裏返る”】
地面が波打ち、
霧の粒子が逆流するように天に昇る。
キャス
「っ……!? 霧が……逆さ……?」
ソフィア
「違う!!位相が反転してる!!
黒石初代が空間を“裏側”にしてる!!」
悠真
「来るぞッ!!」
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【黒将──最終段階顕現】
黒い裂け目から“腕”が伸びた。
いや──
それは黒石初代本人ではない。
黒将の抜け殻を
初代が“理の糸”で操り、
異界側から引きずり戻した
最終形態の黒将だった。
黒将
「……グォォォォォォ!!!!!」
第三段階の黒鎧が
“さらに濃く、硬質に凝縮”されている。
タク
「まだ動けたのかよ……!!」
ソフィア
「初代が……完全に操ってる……!!
これはもう黒将じゃない……
“黒石初代の腕”そのもの……!」
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【初代の声が四人へ“命令”を下す】
【……白石の子よ。
わしを越えられると言うのなら……
この“影”を越えてみせよ……】
タク
「試す気か……ッ!!」
【越えられぬならば死ね。
それだけよ。】
悠真
「殺す気満々じゃねぇかよ、クソ初代!!」
キャス
「お兄ちゃん守る……絶対……!!」
ソフィア
「来るわ……!!」
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【黒将(最終)──四人を狙い撃ち】
黒将が吼えた。
黒将
「ォォォォアアアアアアア!!!!!」
大気が震え、霧谷全域に
“黒炎核”が散布される。
悠真
「また散弾か!!」
ソフィア
「違う──今回は“誘導付き”!!
核が……四人を追ってきてる!!」
キャス
「走っても来る……ッ!!」
タク
「なら……斬り開く!!
行くぞ!!」
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【四人の“全開”がぶつかる】
タク
「蒼光──《裂・奔・斬》!!」
悠真
「蒼炎──《衝・天・轟》!!」
ソフィア
「光盾──《ライトフォート》!!」
キャス
「跳ぶ!! 前へ!!」
四人の攻撃と補助が重なり、
誘導核を相殺しながら前へ進む。
だが──
ソフィア
「まだ来る!!
誘導核、第二波!!」
悠真
「しつけぇぞテメェ!!!」
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【黒将の“反位相拳”】
黒将が腕を振る。
その一撃は
“空間の裏側”から襲いかかる一撃。
キャス
「お兄ちゃん!!後ろから!!」
タク
「わかってる!!」
タクは振り返らず、
蒼光を背中に出して受け流す。
ギンッ!!
刀と黒将の拳がぶつかり──
タクは吹き飛ばされる。
ソフィア
「タク!!」
悠真
「無茶すんな……ッ!!」
タク
「ッ……大丈夫だ。
まだ折れてねぇ……!」
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【黒裂が再び震える】
ソフィア
「あれ……まずい……
あの黒裂、本格的に開き始めた……!」
悠真
「初代が出てくるってことか!!?」
キャス
「やだ……あれ来たら……死ぬ……!」
タク
「……来る前に……倒すしかねぇ!!
黒将最終、ここで止める!!!」
四人
「「「「行くぞッ!!!」」」」
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