第二部57話── 黒将・第三段階。初代の声が響く
【巨大黒将、完全覚醒】
黒将
「……オォォ……オオオオオオオオ!!!」
闇の核が収束し、
黒将の身体が“さらに一回り”巨大化する。
黒鎧は生き物のように脈動し、
肩から尾のように黒い霧が揺らめいた。
ソフィア
「ちょっと待って……これもうBランクじゃない。
普通にA上位……どころか、S級に片足突っ込んでる……!」
悠真
「初代が本気で力を流し込んでる……
この黒将、完全に“操り人形”じゃねぇ……!」
タク
「来いよ……てめぇの“本気”受けてやる!」
キャス
「お兄ちゃん、守る……!!」
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【黒将の反撃──地響きの一撃】
黒将は足を踏んだ。
ゴッ!!!
地面が波のように盛り上がり、
四人を飲み込もうとする。
ソフィア
「跳んで!!」
四人は散開。
しかし、黒将の腕が“消えた”。
タク
「瞬間移動──!?」
次の瞬間。
黒将の拳がタクの横へ現れた。
ドゴォォォォン!!!
タク
「ぐっ……!!」
蒼光を纏って受けるが、
腕がしびれるほどの衝撃。
キャス
「お兄ちゃぁぁぁん!!」
悠真
「初代の“空間歪曲理”……!!
黒石家だけが使える、反則能力だ……!!」
ソフィア
「まずい……これは死ぬ……!」
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【初代の“声”が直接響く】
黒将が、動きを止めた。
黒炎の中から──
“声”が四人に直接届く。
『……聞こえるか……
白石の小童よ……』
タク
「……っ……!!
この声……初代……!!?」
ソフィア
「精神干渉……!?
離れてても届くなんて……!」
悠真
「タク、気を抜くな!!
これは“理の直接圧”だ!!」
キャスだけが震えながら言う。
キャス
「……お兄ちゃんの……じいちゃんの……敵……」
初代の声は、ただ淡々としていた。
『五百年経とうが……
白石の理は変わらぬ。
──よくぞここまで辿り着いたな。』
タク
「何が言いたい……!!」
『見せよ、若き白石。
その“蒼光水”とやら……
──わしが認めるかどうかをな。』
タク
「試す気かよ……!!」
『試すとも。
白石源蔵も……そう望んでおった。』
タクの目が大きく揺れた。
「じいちゃんが……?
初代に……何を……?」
初代ははっきりと告げる。
『“わしを越える者が出るのなら……
その者は、必ず白石から現れる”とな。』
タク
「……ッ……!!」
悠真
「タク!!精神を乱されるな!!」
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【精神干渉──四人全員への圧】
しかし、声は四人全員に向けられる。
『赤石の若者よ。』
悠真
「……俺か……!」
『その蒼の炎……悪くない。
だが……わしの“弟子”に届くには、まだ遠い。』
悠真
「なっ……!?
初代……お前……!」
(赤石の初代は初代で別にいるはず……
黒石初代が“弟子”と言った……?
誰のことだ……?)
初代
『獣の少女よ。』
キャス
「ひっ……!」
『その跳躍は見事だ。
獣王国の王族でも、この域へは届かぬ。』
キャス
「や、やめて……!!」
タク
「キャスから離れろ!!」
初代の声が冷たく響く。
『最後に──光のエルフよ。』
ソフィア
「……私ね。」
『五百年前……
わしはお前の祖を二度殺しかけた。
光の理は、黒にとって害。
──ゆえに、お前は最も邪魔だ。』
ソフィア
「光を嫌うのは知ってるけど……言い方……!」
黒将の身体から、黒煙が噴き出す。
悠真
「マズい!!次の攻撃来る!!」
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【黒将・第三段階 真の攻撃】
黒将
「……グォォオオオオッ!!」
黒炎が地面に吸い込まれる。
タク
「地面だ……!!伏せろ!!」
地面が“裏返った”。
全方向から黒炎の槍が出現する。
ソフィア
「地形ごと変えてる……!!?」
悠真
「いや、違う!!
“理操作”で地形を別位相にしてる!!」
タク
「理の力……こんな器用な使い方……!!
初代の干渉、完全に乗ってんじゃねーか!!」
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【四人、必死の回避】
タク
「蒼光──跳!!」
悠真
「蒼炎──衝!!」
ソフィア
「光盾!!」
キャス
「跳ぶ!!」
四人の全力回避。
だが黒将は、追撃を止めない。
黒将
「オオオオオオ!!!」
黒炎の槍が弾幕となって降り注ぐ。
タク
「くそっ!!さっきより速え……!!」
ソフィア
「初代の声が消えた……!
完全に黒将に乗り移ったわ!!」
悠真
「第三段階、本気モードか……!!」
キャス
「お兄ちゃああああん!!」
タク
「行くぞお前ら!!
ここからは──“四人全開”でぶっ潰す!!!」
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