第二部55話── 黒将、咆哮。四人の蒼光連陣
【戦場・公国南東 “霧谷” 入口】
黒炎が地面を焼き、
空気が重く黒く沈む。
その中心で──
“巨大な影” が立ち上がった。
黒将
「グォォォオオオオオ!!」
体高は三メートルを超え、
四足獣のような姿に、
黒炎が滴り落ちている。
ソフィア
「タク!!キャス!!悠真!!
あれ……普通の闇落ちじゃない!!」
悠真
「“核”が四つ……!?
それ全部が融合してる……!」
タク
「上位の屍人同士を……
初代が無理やり束ねたのか……!」
キャスは震えながらも、拳を構えた。
キャス
「お兄ちゃん……怖い……
でも……逃げない……!!」
タク
「……大丈夫だ、キャス。
これは“四人で”越える戦いだ。」
団長・グランドクロスが叫ぶ。
団長
「紅の騎士団──後方へ下がれ!!
ここから先は、あの四人に任せる!!」
騎士たち
「「「了解!!」」」
騎士団が下がり、
四人が戦場の中心へ進み出る。
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【開戦──黒将の初撃】
黒将
「ォォォオオオ!!」
黒炎を纏った脚が大地を踏み砕く。
ドゴォォォン!!
衝撃が地面を抉り、
四人を飲み込む黒波が押し寄せる。
ソフィア
「光壁!!」
光の防壁が黒波を受け止め──
砕かれた。
パリンッ!!
ソフィア
「きゃっ……!」
タク
「ソフィア!!」
キャスは咄嗟に跳び、
ソフィアを抱き寄せる。
キャス
「お姉ちゃん!!大丈夫!?」
ソフィア
「……ッ、黒将クラスは……
光壁じゃ耐えられない……!」
悠真が剣を構える。
悠真
「なら、こっちから行くぞ!!
タク、合わせろ!!」
タク
「おう!!」
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【蒼炎 × 蒼光──双牙の同時斬撃】
タク
「如水──蒼光奔流!!」
悠真
「蒼炎──焔牙衝!!」
二人の蒼が並び、
双龍のように黒将へ突き進む。
黒将
「ガァァアア!!」
黒炎が噴き上がり、
二人の斬撃と正面から衝突した。
ドォォォォン!!
爆風が走る。
ソフィア
「タク!!悠真!!
黒将の“核”が……8つに増えてる!!」
タク
「増えてんのかよ!!」
悠真
「初代の干渉だ。
あいつ、俺たちを試してる……!」
黒将は大きく口を開き──
黒炎砲撃を構える。
キャス
「来る!!
お兄ちゃん、避けて!!」
タク
「わかってる!!」
ドゴォォォォォン!!!
黒炎の奔流が地を焼き裂いた。
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【キャス──獣化第二段階】
キャスは震える身体を抑え、
タクの前へ飛び出す。
キャス
「お兄ちゃん守る!!
獣化──第二段階!!」
金の獣気が炸裂し、
キャスの瞳が金色に変わった。
ソフィア
「キャス!!無茶!!」
キャス
「無茶じゃない!!
タクが……お兄ちゃんが戦う時……
私も絶対、一緒に戦う!!」
バシュッ!!
跳躍がさらに倍速へ。
キャスは黒将の脚に回し蹴りを叩き込む。
黒将
「ォォ……!」
悠真
「おお……!あれだけの巨体を……!」
キャス
「私はまだ……行ける!!」
黒将がキャスを爪で薙ぎ払う。
タク
「キャス!!下がれ!!」
キャス
「いやっ……私は──!!」
黒炎の爪が迫る。
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【ソフィア──光の神速援護】
ソフィア
「光縛!!」
光の紐がキャスを引き戻し、
爪は空を切る。
キャス
「っ……ありがとう、お姉ちゃん……!」
ソフィア
「キャスは無茶しすぎよ!!
まだ完全にその武器、扱えてないんだから!!」
タク
「ソフィア、援護頼む!!
悠真、次は三点同時で斬る!!」
悠真
「行くぞタク!!」
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【四陣式──蒼光連陣】
タク
「蒼光──“流・裂・奔”!!」
悠真
「蒼炎──“牙・衝・烈”!!」
ソフィア
「光補助・三重詠唱!!」
キャス
「お兄ちゃん!!悠真くん!!
私も突っ込む!!」
四人
「四陣──蒼光連陣!!」
蒼光が流れ、
蒼炎が牙を立て、
光が重なり、
獣気が加速を生む。
すべてが一斉に黒将へ叩き込まれた。
ドッ!!
ドゴォォォォォン!!
黒将
「グァァァァァァ……!!」
巨体が大きくのけぞる。
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【しかし──黒将はまだ終わらない】
黒将
「……ォォォォ……ォオオオオオ!!」
黒炎が噴き出し、
核が十数個に“分裂”して周囲へ散った。
悠真
「核が……増殖……!?」
ソフィア
「初代が……本気で私たちを殺しに来てる……!!」
タク
「あいつ……!
まだ終わる気ねぇのかよ……!!」
キャス
「やろう!!
四人で……絶対に倒す!!」
黒将の影が地を覆い──
第二段階へ移行した。
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