第二部45話── 無限地獄。増え続ける黒死龍ベビーモス
みなさん。正月休みっていつまでですか?
私は、今日が仕事始めで、明日から通常業務です。
頑張りましょう。
【霧谷・禁闇兵器室】
黒死龍ベビーモスの叫びが、
まるで地獄の鐘のように広間全体を揺らす。
グォォォォオオオ……!!
タク「はぁ……っ……はぁ……ッ……!!」
タクはもう何度目か分からない斬撃を放ち、
蒼光水の刃で黒死龍の“肉片”を切り裂く。
シュバァッ!!
だが。
ドシャァ……
ドクン……ドクン……
裂かれた肉はその場で二つに膨れ、
“2体のベビーモス”へと成長する。
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【増殖、増殖、増殖──】
ソフィア「タク!!後ろ!!」
タク「っ……!!」
蒼光水で迎撃しても、
爆ぜるように“影の肉”が飛び散り、床でまた増殖する。
キャスは息を荒げながら飛び回り、
「ひっ……はっ……!!
お兄ちゃん、増えすぎ!!
もうわかんないよ!!」
獣化で跳躍し、
ガントレットの光爪で黒死龍を切り裂けば──
ドクンッ……ドクンッ……
また2体に増える。
悠真も蒼炎の奥義を叩き込む。
「紅閃・蒼炎牙ァァァア!!」
ドゴォォッ!!
焼かれた肉すら“影の肉”へと変わり、
増える。
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【総数──100体超】
ソフィア「……冗談でしょ……!?
もう……100体以上いるわよ……!!」
キャス「やだ……無理……無理だよ……!!
全部、怖い……!!」
タク「はぁ……っ……くそっ……!!
斬ったら……増える……!!」
悠真「タク!!数えんな!!心が折れる!!」
だが数を数えなくても“絶望”は見える。
広間の床は黒死龍で埋まり、
動く影が海のようにうねる。
黒死龍「……グオ……グオォォォ……」
まるで意思すら感じられない、
ただ“壊すためだけの肉塊”。
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【タクの脳裏に浮かぶ刻印】
──此の扉を開けし者よ。
必ずや“無限増殖”の餌食となろう。
黒石 清九郎 盛隆
タク「……くそっ……そういうことか……
“斬ってはならぬ”って意味か……!?」
悠真「わかってんだよ!!
でも、攻撃しなきゃ死ぬんだよ!!」
ソフィアは額に汗を浮かべながら叫ぶ。
「タク!!
“闇の呪い”がベビーモスの体内に刻まれてる!!
理じゃない……魔法でもない……
これは“呪いによる増殖”!!」
キャス「じゃあ……どうしようもないの!?
お兄ちゃん……キャス……死ぬの……?」
タク「キャス!!そんなこと言うな!!」
タクはキャスを抱き寄せるが、
背中にも迫る影。
悠真「……詰んだな……」
ソフィア「……っ……まだよ!!
まだ……考える……!!」
だが光魔法も、蒼炎も、蒼光水も──
肉体を破壊するだけ。
破壊すれば必ず 倍になる。
四人の呼吸は荒く、
脚が痙攣し、
視界も揺れる。
タク「っ……はぁ……っ……!!
くそ……どうすれば……
どうすればいい……!!?」
キャス「お兄ちゃん……っ……!!」
悠真「俺でも……蒼炎の“浄化”が……届かねぇ……!!」
ソフィア「……光撃魔法は……増殖を止めるどころか……
逆に影が濃くなる……!!」
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【絶望の縁】
敵は増え続ける。
空気は黒い瘴気で満たされる。
タクは刀を握る手が震え、
“蒼光水”が不安定に揺れた。
(ダメだ……
増える……増えて増えて……
無限に……)
タク「……どうすれば……」
ソフィア、キャス、悠真。
仲間の姿が黒匣の中で霞む。
その時。
──ギィ…………ッ
何かが“扉の向こう”で軋んだ。
ソフィア「……タク!!
何か来る……!!」
キャス「お兄ちゃん……!!
誰か……いる……!!」
悠真「……待て……あの気配……誰だ……!?」
タクは振り返りながら言った。
「……誰でもいい……
今は……助けが欲しい……!!」
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