7 長男の出兵
長男は国軍の少将に命令され、国境の川を渡ろうとするが成せず。領城に戻ると国軍はいなかった。
7 長男の出兵
夜が明けて長男達は船出した。何処からともなく飛行物体が飛んで船を破壊する。何とか抜け出して対岸に近付いたものは弓矢で仕留められる。まだ対岸にたどり着いたものはいない。長男も船を沈められ岸に戻り新しい船に乗る。飛行兵は国軍に襲い掛かる。岸にいる兵も街いる兵も駐屯している兵も全て。少将は死に指揮系統は麻痺した。逃げ惑う国軍は飛行兵に収納されて行く。長男は作戦を辞め領城に戻った。東の国の軍が川を渡って来た。長男は白旗を上げて彼らを迎えた。東の国の軍は抵抗する事無く領を通過させてくれればいいと答えた。事実東の国の軍は国軍以外手を出さず通過して行った。
長男は自分のした事の意味を考えた。自分だけ家族と離れて一人で残った。国のしている事に正義はないことは判ったが、国に忠義を尽すべきだと思った。しかし、少将の非礼な命令で多くの領軍が死んだ。私が領城戻ると少将の遺体が磔にされていた。国軍の姿は何処にもなかった。東の国の軍が来た時白旗を上げて迎えだ。東の国の軍は通過させて貰えばいいと言った。事実東の国の軍は通過するだけだ。正義は東の国にあるのは始めから判っていた。にも拘らず私は勝手な行動を取り多くの辺境伯領の軍人を死なせた。許しがたい愚か者だ。領主の裁きを受けよう。それまでこの領を守っていこう。
東の国の軍は戦闘も無く順調に兵を進めた。王都まで後20キロのところまで来て大群と遭遇した。この国の主力だろう。各地に広がった飛行兵つまりマリエールの分身体も集結した。戦闘はマリエールの分身体の爆撃魔法で始まった。まだんなく続く爆撃魔法で飛び出した兵士を東の軍の人間達が仕留める。凄惨な戦いだ。追いやるように爆撃魔法が撃たれその先に東の国の軍人が待ち受ける。東の国の軍人より多数の軍人が押し掛ける。直ぐに剣が使い物にならなくなる。分身体が変えてくれる。その繰り返しだ。この国の軍の主力は崩壊した。後は残党狩りだ。逃げた兵を追うもの王城に向かうもの。それぞれが別れて行動を開始する。
国王は怒り狂った。
「たった1000の軍勢にこちらの主力30万が負ける。後は近衛5万しかいないだと。どうしてそうなる。」
相手している宰相も疲れた目をしている。
「敵の中に、あの東の国の軍を一人で破ったマリエール若しくは魔法的作ったものがいるのでしょう。多分勝ち目はありません。無条件降伏するしかないだでしょう。」
国王は無駄にしぶとい。
「マリエールというのは辺境伯の娘だよな。ならば私の命令は聞く筈だな。」
宰相が答える前に爆音がした。近衛兵の庁舎の方だ。まずは軍事施設から潰すのが対国の戦争の鉄則だ。爆音が鳴り続ける。人の悲鳴が聞こえる。
「何故報告がない。これでは指示の出しようがないではないか。」
苛立はもっともだ。報告するもの優先して始末したのだろう。つまり近衛兵の幹部のものをあるいは近衛兵全員を
「一刻も猶予ありません。秘密の通路がある筈です。まずそこに避難して下さい。」
国王は秘密の通路に避難した。
国軍の主力は全滅した。いよいよ王城に迫る。国王は秘密の通路に隠れる。