6 故郷の国からの命令
故郷の国の命令は東の国が謝罪して属国になる事だ。東の国は宣戦布告する。
6 故郷の国からの命令
調査員達は命の危険を感じ早々に調査を切り上げ帰った。マリエールは故郷の国との戦争を決意する。マリエールは東の国の国王の了承を得て再軍備に掛かった。残っている貴族や軍人を集め厨房や食堂も作った。後はマリエールの分身体だ。人間が500人分身体が500体たった1000人の軍隊だが、精鋭だ。負ける事はない。
辺境伯の使者が国の書状を持って来た。国の使者が来ないということはこの国を恐れているということだ。書状の内容は調査員への無礼は許し難い。謝罪をして属国になれというものだ。書状の内容を東の国の国王に説明する。言語が違うのだ。国王は珍しく激怒した。マリエールは国王に、
「我が国は貴国に宣戦布告する。戦争開始今日より一ヶ月後、そちらから戦争を仕掛けた場合はその時点を戦争開始とする。と返答してもよろしいですか。」
と尋ねた。国王は大きく頷く。そして勝算はと尋ねるので100%勝ちます。と答えた。マリエ―ルは書状を書き国王にサインを貰い玉印を押した。書状を辺境伯の使者に渡した。
マリエールと国王は幹部を招集して隣国からの書状の内容、隣国への返事を語った。一斉にどよめきが起きた。国王が勝算は100%こちらの勝ちだと述べると一層どよめきが広がった。続けて軍人達に訓示をする。さすがに軍人でも緊張するらしい。国王が100%こちらが勝つと宣言すると盛り上がる。
辺境伯の屋敷では書状を国王に届けると同時に領としての姿勢を検討した。領主は
「はっきり言えるのはこの国は負ける。マリエールがこの国と戦うと決めればそうなる。しかし国に忠義を尽くしたいものはここで東の軍勢と戦えばいい。」
数日後集合場所には約1000人の人々が集まった。殆ど女性や子どもである。軍人や役人の妻や子ども達だ。領主の家族は長男を除き全員この中にいる。国に対する忠義は疑われたくないが妻や子どもは助けたいという心理がこういう選択をさせたのだろう。分身体が
「では出発します。」
淡々と進む。乳飲み子もいるので速度出せない。国の役人が止めようとする。分身体は魔法を放って役人を収納した。
一行はその日の内に国境を越えた。大きな建物で一泊して後20キロメートルだ。途中もう一泊して、その次の日の午前中に目的地に着いた。大きな建物の一階に全員集合してこれからの説明をする。
大きなトラブルも無く淡々と事は進む。取り敢えずここの住民は落ち着いた。落ち付かないのは辺境伯領だ。兵2000を引き連れて辺境伯領まで来て見れば領主一族が長男以外居ない事にこの兵を率いる陸軍少将は怒った。怒りの矛先は長男に向かった。少将はいう。
「明日東の国に攻め込め、逃げた領主達を連れ戻すのだ。」
それは不可能なことは長男が理解してあた。一行が東の国に行ってそのあと国境の川の橋は全て壊された。辺境伯領に国軍が入って以来対岸に東の国の兵と見られる姿がある。とても無事に対岸に着けるとは思えない。
国軍は辺境伯領に到着して長男に東の国を攻めるように言った。