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          12 策略

 マリエールは取り敢えず、マリエール王国の側の山脈の消去の準備をした。山脈に住む人々を南に移してから、アイテムボックスに山脈を収納した。

             12  策略


 マリエール王国の山脈を消す作業は順調だ。山脈の南に大きな街を作り、城塞で覆い、周りは魔獣の住む森や草原にした。淡水湖も用意して上下水道も完備した。間もなく山脈は消える。

 北の国での活動も盛んだ。今日はマリエールの分身体を大使として北の国の宰相と会談だ。分身体は年齢や外見を変えられるのでマリエールとは思われない。宰相は50代の痩身の男性だ。分身体は、

「お初にお目に関ります。私はマリエール王国の大使として参りました。貴国との国境の山脈の件で既にお知らせしております通りです。貴国とは友好的に事を進めたいと思っています。女王就任式迄に良い返事を頂きたいと思っています。取り敢えず今の状況をお知らせ下さい。」

分身体は丁寧に聞いた。宰相も真面目な人のようだ。

「正直混乱しております。いきなり我が国の山脈を消すと言われても先ずそのような事が出来るのかが判りません。検討はしておりますが雲を掴むような話しです。」

分身体は間もなくマリエール王国側で山脈を消す事、北の国への利益配分を考えている事。就任式で色良い返事がなければ、強引に進める事、対応次第では戦争も辞さない事を述べた。宰相は、

「戦争すれば勝てると踏んでいるのですね。」

分身体は頷いた。

「あなた方の山脈が消えるのを確認してから検討します。」

と宰相は答えた。

 第一王妃やその派閥には商人と共に接触した。金を掴ませるから反応は良い。マリエール王国が後ろ盾になる事には異存はないようだ。山脈を消す事には問題ないようだ。当面の掴みとしては良好だ。

 マリエール王国側の山脈を消す。マリエールの分身体が山脈沿いに並ぶ。アイテムボックスに山脈を収納するのだ。分身体は一斉に

「収納」

と声を上げた。天地創造の如く5000mを超える山や森や雪や川がアイテムボックスに収納される。壮大なドラマだ。神の御業のようだ。人間の所業とは思われない。山脈の半分が丸々消えた。窪地になり大量な水が流れ込み湖になった。川が流れ出し放牧地帯が幾らか潤った。

 海水から淡水と塩を分離して作った淡水湖と併せて旧東の国は随分水が豊かになった。分身体達の魔力で土地も潤い、事業や産業の振興で農作地が広がった。

 マリエール王国の御業を目の当たりにした北の国の人々は驚愕してマリエール王国の提案を受け入れるべきだという意見が広がった。特に第一王妃派閥からの声が強い。しかし、国王は首を立てに振らない。

「あの山脈は我々の城塞だ。あの山脈がなければ我が国はマリエール王国に侵略される。」

と宣った。もはや戦争は避けられないのだろうか。

 分身体は第一王妃派閥への働き掛けを強めた。特に第一王子を次期国王に擁立する動きは強まった。分身体は、

「今の国王のままではこの国は滅びる。あの魔法を見たか。あの魔法の前ではどんな兵器も通用しない。」

しかし、マリエールの女王就任式で北の国の代表団は、

「山脈の消去を我が国は認めない。」

と言った。戦争突入だ。

 北の国側の山脈について、北の国と折衝したり、第一王妃派閥の人々への働き掛けをした。しかし、北の国の国王は頑なだ。

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