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作者: 水無 水輝

私は空を飛んでいた。そしていつか肌色の巨大な何かに捕まり、針を刺し、何かを吸い出し始めた。一体どうして、このような事をしているのか見当もつかったが、気づけば私はそこを離れ、次の場所を目指していた。それを少し繰り返した後、何か空洞のような場所に入り、視界が暗くなると、私は目を覚ました。どうやら夢を見ていたらしかった。

口の中に血の味がした。私は起き上がり、口を濯ぐと、吐き出した水には血が混じっていた。

口内を怪我したと思い、病院に向かったが、異常は無く、私は今朝の状況に疑問を抱きながら帰路に着いた。

その日も私は何かになっていた。そしてまた口内に血の味を感じたのだ。それは次の日もその次の日もそうだった。いよいよ恐怖を感じた私は、また病院へ向かったが、また異常はなかった。

募る不安の解消法もなく、私はただ怯える他なかった。

然しその日、家内が線香をたいた。ここ毎晩噛まれているが、いつになっても見つからないので、たくことにしたそうだった。

次の朝は夢も見ず、目覚めると、血の味はしなかった。線香の近くで1匹の蚊がくたばっているだけだった。

その日以来、私はあの夢を見ていない。

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