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勇気ある決意

「最近学校帰ったらすぐいなくなると思ったら、こんなとこにいたんだ!ヒナタ。ダンボールハウスなんかにいてキタネーの」


あの子は一番最初にヒナタと出会ったときにヒナタをいじめていた少年。


「もう!前田くん、なんでここにいるのよ!前田くんはカンケーないでしょ!」


ヒナタが立ち上がって反論する。前田くんという少年は学校からここに来るヒナタのことを付けてきたようだ。


「お前がちゃんとスキルの訓練してるかどうか監視しに来てやったんだよ。落ちこぼれのお前のためだ。ちゃんと訓練してるかと思ったら、こんな所でおじさんと遊んでいるんだ。そんなんだからいつまで経ってもダメなんだ。俺はお前とは違うんだよ」


前田君がポケットからステータスの書かれた紙を自慢する。


■前田風馬のステータス


 学生 Lv3


 HP  60/60


 攻撃力  30


 防御力  30


 速攻性  30


 命中力  30


 知力   4


 創造性  7


【スキル】

名称 : 風体 

属性 : 風

Rank : C


「遊んでなんかないもん!ちゃんとスキルの訓練してるもん!」


「うるさい!どう見ても遊んでるだろ!」


【第一のスキル 風巻】


小さな竜巻がこっちに向かって飛んでくる。俺はヒナタを抱えて何とか竜巻を避けた。竜巻は俺のダンボールハウスを粉々に砕いていった。


「ひどい!おじさんの家なのに!」


「うるさい!あんなもの家じゃない!ただのダンボールの塊だ!」


これに関しては前田くんが残念ながら正しいな。久東はヒナタを抱えながらそう思った。


「……もう、なんで邪魔ばっかりするの……。せっかくおじさんが私のスキルを研究してくれてるのに……」


ヒナタは少し泣いていた。そんなに俺と研究するのを楽しみにしててくれたのか。おじさんじゃないんだけど。


「おい、ヒナタ。今日の研究はこれからだぜ」


「え?」


ヒナタが顔を上げる。目が真っ赤に充血している。


「あの前田くん、スキルを持ってるよな。そのスキルをコピーしてみるんだ。さっき言っただろう?お前のコピースキルで相手のスキルをコピー出来るかもしれないって」


「……ホントに……出来るのかな」


「出来るさ。今までヒナタがコピーしたいと思ったものは全部コピー出来ただろ?大丈夫さ。自分のスキルを信じるんだ」


ヒナタは少し考えたそぶりをした。ホントに出来るのか、考えているのだろう。


「……分かった!おじさんの言う通りに頑張ってみる!前田くんのスキル、私も使えたら最高だもんね!ヒナタ、コピーしたいと思うもん!」


「よし、じゃあもうコピーのやり方は分かってるよな。コピーするにはだな」


ゴニョゴニョ


久東が耳元でヒナタに作戦を囁く。


「うん!分かった!おじさん!ヒナタやってみるね!」


ヒナタは元気に返事をした後、前田くんの元へかけて行った。おじさんじゃないんだけどな。まぁいいか。この際。

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