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久東なりの研究 その2

なぜだ?なぜさっきは出来たのに今は出来ないんだろう?


久東は考える。1回目にコピーが出来た時と何が違うのか。


「なあ、ヒナタ。ペーストのスキルが出る前からコピーはあったんだよな」


「うん。最初にコピーが出てきてそれから一年後くらいにペーストが出てきたの。普通みんなは1ヶ月くらいで二つ目が出てくるのに……ヒナタはとても遅かったの……」


「そうか。でも、ペーストは強い技なのかもしれない。コピーは今までずっとやってたんだな」


「小石とか泥団子とか、たくさんコピーしたよ!でもね、なーんにも起きなかった!」


どうやらコピーに成功するようになったのは最近の出来事らしい。……という事は、もしかして……。


「なぁ、ヒナタ。ペーストが出てきてからコピーに成功するようになったんじゃないか?」


「ううん……たしかにそうかも!なんとなくそんな気がする!」


「そうか、じゃあ一度この小石をコピーして、その後ペーストしてみよう!」


「うん!分かった!おじさん」


「おじさんじゃなくて、久東凛って言うんだけどな」


ヒナタは俺から渡された小石を手の中に包み込んだ。


「コピーーーーー!!!そして。ペースト!!!」


ギュッと目を瞑りヒナタはスキルを唱えた。


そーっと手を開くとそこには二つに増えた小石があった。


「やったああああああ!!!コピーに成功してるうううううぅう!!」


ヒナタが飛び跳ねて喜ぶ。その反動でコピーされた小石が地面にポロリと落ちる。


俺は急いでその小石を拾い上げた。


姿形、色ツヤ、全て同じに見える。


どう考えてもコピーに成功している!!


「ヒナタ!お前のスキル、コピーはな、どうやらペーストとセットで使わなければならなかったんだ。コピーした状態でペーストすれば現実世界にそれが出現するんだ」


「じゃあたまに成功した時はペーストって言ってたんだ。多分」


「きっと、そうだ。さっき俺の思考をコピーしたときもペーストって言ってたよ」


「そっかあ!!ありがとうおじさん!!これでコピーいくらでもできるよ」


「おじさんじゃなくて、久東凛だよ」


しかし、こんな簡単なことに今まで誰も気がつかなかったのか。ペーストが出現してから1ヶ月くらいしか経ってないとはいえ、あまりにもヒナタは放置され過ぎていないか?


俺はとりあえずポケットに入れてあったメモに今の事を書き留めておいた。


ヒナタのスキル研究レポートとして。


とにもかくにも、コピーとペーストの基本的な使い方を久東はこの世で唯一理解したのだった。


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【ヒナタの戦果】

・コピーとペーストの使い方の理解

・綺麗めな小石2つ

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