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覚醒

「申し訳ないけど、君は僕たちの組織に来て欲しいんだ。いや、何も怯える必要はないよ。強くなれるんだ」


らしき何かはカレンの手を引く。必死で抵抗するカレンだが腰が抜けて立ち上がれない。


「いやよ……私、強くなりたいけど、あなたみたいにはなりたくない!人間として強くなりたい!」

「いやだな、僕だって人間さ」


らしき何かがカレンの胴体を持ち米俵のように上に掲げ上げた。


「じゃ!一緒に行こうか!この子はボクのボスの所に連れて行こ。依頼主にあげるのはもったいないや」

「やめて!行きたくない!」


カレンがらしき者に掲げられ、ジタバタするもまるで気にしない。くるみはらしき何かの再生を目の当たりにし、怯えて動けない。


カレンが連れ去られてしまう。その時だった。


【第一のスキル 火砲】


らしき何かの後頭部目掛けて火砲が飛んで行った。顔面は粉砕され、虫が蠢くように再生していく。


その衝撃でカレンはらしき何かの手を離れ解放された。急いで離れる、カレン。


「なんだい?また、同じの攻撃かい?」


再生を終えたらしき何かは振り返ると、そこに立っていたのはヒナタではなく久東であった。


「……はぁ……はぁ……俺が……スキルを……」


久東の右腕から発射された火砲はらしき何かへ向かって行ったのだった。


「くーちゃん……これって……」

「あぁ!成功だ!まだまだ不明点は多いが、現状スキルのコピーが成功しているぞ!ヒナタは火野のスキルをコピーしてくれたんだな」

「うん!一番強いと思って!」


久東は自分のステータスを確認した。


■久東凛のステータス



 無職 Lv1 → 無職 Lv20


 HP 10/10 → HP 3800/3800


 攻撃力 1 → 攻撃力 2000


 防御力 1 → 防御力 2000


 速攻性 1 → 速攻性 2000


 命中力 1 → 命中力 2000


 知力 108 → 知力 120 


 創造性 90 → 創造性 100


【スキル】

名称 : 火舞

属性 : 火属性

Rank : E


久東のステータス値は一気に跳ね上がった。


ヒナタが久東に付与したスキルは火野のスキルであった。久東はカマキリのように拒否反応を示すことなくスキルを使うことができたのだ。


「……ちょ……ちょっとなんで久東のおじさんが火野ちゃんのスキル使えてるの?」


カレンは現状を飲み込めなかったが、とにかく助かりたい一心で久東の元へ猛ダッシュした。


「あ…ありがとう。私ホントダメかと思った…」


カレンは涙声を震わせながらそう言った。


「すまん。カレン、遅くなった。とりあえずこの状況、俺を含めたみんなでなんとかしたいと思う。前みたいにヒナタ中心の作戦じゃなくて、今後は俺も戦えそうだ」

「なに?火野ちゃんのスキル誰でも使えるの?」

「……そんなわけ……ない……きっとヒナタちゃんの……せい」

「あんた、いつのまに」


くるみもいつのまにかショックから立ち直ったのか久東の元へ集合していた。


「盛り上がってる所、申し訳ないんだけどさ。僕再生回数に上限とかないし、無敵にしてもらってるんだよね。この程度のスキルを使える奴が1人増えた所で何も状況は変わってないんだよ」


再生を終えたらしき何かは久東達に向かってこう言った。


「うるせぇ!化け物。カレンをお前みたいにさせるわけにはいかねぇんだよ!」


【第四のスキル 火動】


久東の右手から発射された火のレーザーはらしき何かの顔面に直撃した。


「もう……無駄だってのに……」


再び再生を始めるらしき何か。細胞が紡がれていくように、編まれていくように顔が構築されていく。そのスピードは回数を重ねるごとに早くなっているように見えた。


「あれ?逃げたかな?」


再生を終えた、らしき何かの前に久東達の姿はなかった。

面白いと思ったら評価ブクマの方していただけたら嬉しいです。


どれくらい嬉しいか例えると「口内炎一瞬で治る劇薬が開発された」くらい嬉しいです。


お願いします〜。

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