姉からの贈り物
とある作品の影響を受けまくって書いた作品です。
お姉さま:ねえねえねえねえ!!
お姉さま:確かあんたってゲーム好きだったよね?
お姉さま:わたし、この間雑誌の懸賞に応募したのよ
お姉さま:でね、なんか、とらべる?ってゲーム当たったんだけど
お姉さま:わたしゲームとかよくわかんないし
お姉さま:そもそもゲーム機持ってないし
お姉さま:それでそのゲームそっちに送ったから
お姉さま:たぶんお昼頃には届くと思う!
お姉さま:もう持ってるやつなら売っちゃってもいいから!
……………
………
朝からピコンピコンと端末から流れる通知音がうるさいと思えば、地元から離れた大学に進学した姉からのメッセージだった。
定期的にこうしたメッセージは送られてくるのだが、今回はゲームソフトも送ってきたらしい。
「……とらべる?」
はて、何処かで聞いたことのある名前なのだが、どうにも思い出せない。まだ十代なのにちょっと記憶力の方が心配になるが、まあこのくらいのど忘れはそれなりにあるだろう。まだ大丈夫だ。
取り敢えず、文明の利器に頼ることにした。
「ああ、半年くらい前に発売されたゲームか」
自分の端末で検索してみた結果、とらべるとやらの正体は、「Travel the world」という半年くらい前に発売されてから、未だに販売数を伸ばし続けるVRMMORPGだ。極限までに現実に描かれたグラフィック、重厚な世界観、自由度の高いゲーム制が拍車をかけ、今最も売れているゲームと言って間違いないだろう。
「そういえば持ってなかったっけ」
思えば、僕も発売当初には買おうとはしていたのだけれど競争率が高すぎて買えず、その後は人気が出すぎてなんか逆に買う気が失せちゃったんだっけ。この気持ち分からないかな?
「これを期にやるのもいいか」
取り敢えず、姉にお礼の返信をして、後はゲームの簡単な情報を見ながら届くのを待とうか。
と、いうわけで昼である。
元気の良い配達のお兄さんから受け取った箱を開封し中を覗く。入っていたのはゲームのパッケージと二つ折りにされた紙……手紙かな?
二つ折りされた紙を開くと、まあ予想通りの人物からのメッセージだった。姉である。
「今度帰る時にお礼よろしく……ね」
なんで態々手紙に認めたのかは謎だけど、お礼はしっかり考えておこう。どうせ買い物に連れ回されるのだろうけれど。元気な姉には困ったものだ。
さて、取り敢えず姉のことは置いといて、早速始めようか。
パッケージからメモリーカードを取り出しゲーム機にセットする。ちなみにだが、ゲーム機の形状は何というか、ヘッドフォンをゴツくしたような感じである。昔…というか数年前まではヘルメット型の装置だったのだが、フルダイブという特性上どうしても横にならなければいけなく、ヘルメット型だと色々大変なのだ。その結果できたのが、現在のヘッドフォン型の装置だ。正直、前のと変わらない気もするのだが、それは僕の考えだけで、それなりに違いは大きいのだろう。
閑話休題。
右側にある電源ボタンを押し、装置を起動させる。
いざ電脳世界へ。