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『 神々の黙示録 』  作者: 関口 信造 シンゾウ
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《 序章 》 〈 第六話 〉 光龍神出現す

さあ、光龍神のお出ましです。

BGMの御準備を ・・・


完全無欠のポリーニの演奏は、

心の毒素を洗い流してくれるでしょう!

 (推奨BGM)ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲


         ピアノ協奏曲 第五番 変ホ長調

         作品七十三『皇帝』第一楽章


    クラウディオ・アバド指揮 ベルリンフィル交響楽団

    マウリツィオ・ポリーニ (ピアノ)       

  https://www.youtube.com/watch?v=X-grVMQXLa0




《 キャラクター&キャスト 》


大 黒 天 / 前回はピアノちゃん?でしょ!/ 西田 敏〇  

大天使長 ミカエル ・・・・・・・・・・・/ トム・クル―〇




 午前十時十分六秒 ピッピッピッ、チ~ン、十秒ジャスト!




 皆さん、拍手~~っ。 パチパチパチパチ・・・・・


私の演出で神鏡の周りを囲むように四方に虹が現れたことにより、

人間達の期待は更に膨らんでいる模様です。


世界中が見守る中、神鏡が次第に眩い光りに包まれて行きました。


その瞬間、優雅で淡い虹色の光の粒子を纏わせた光龍神が、

緩やかな流線型のお姿を人前に披露されたのです。


  神鏡という天の岩戸は、お出ましの瞬間に私が閉じました。

  

光龍神が御出現された瞬間、十和田湖に集結した人々から、

大きな拍手と歓声が沸き起こりました。


中には泣き叫ぶ者、手を合わせる者、手を振る者、

そして先程のアナウンサーも我を忘れて実況しています。


  勿論、綿入り桃色ジャージで・・・


  この綿とジャージの素材は特殊で、極薄で継 ぎ目が無く、

  超軽量で汚れも付かず、ナイフどころか弾丸も弾き飛ばしてって、

  これはつまりバリア加工なの、ムフッ・・・

  それで、夜は仄かに光って・・・

  あ~で こ~で ・・・ ほほほ ・・・


  えっ、欲しい? 無理無理、あげないわよ!



皆、神が出現した事をしっかり認識して、

喜んでいる様子で少し安堵致しました。


ただ、見渡したところ種人として許されそうな人は、

あまりいないようですね。

皆、魂の光が弱い上に醜く汚れています。


血(血=霊)も肉細胞もどろどろで、

生きているのが不思議な位だわ。


それに、半数以上の人間は自己中心的祈りだわね。

「自分と家族を救って下さい。」だの、「幸せにして下さい。」

「家内安全・商売繁盛」「彼氏や彼女が欲しい。」だの、

えっ、「お金欲しい?」などと・・・


もっと、利他の為、人類の為、神への賛辞とか、

お詫びに感謝などが、あって然りだと思うんだけど、

やれやれだわね・・・


もっと汚れを取って心と魂を磨いて光らせないと、

我々神に自分の存在を示せないわよ。


自分の為、家族親戚の為は二の次。

赤の他人と思い込んでいる70億の家族同志同胞の為、

神の御為に奉仕する事が最優先ですわよ。


何の為に、過去の聖雄聖者に口すっぱく言わしめたことか!

ほんと溜息が出ますわ。


そうそう、モーセの墓が何処にあるか御存知かしら?


石川県の羽昨郡押水町、宝達山のふもとにある三ッ子塚なのよ。

そこが、モーセ(583歳)と妻の羅馬姫(ローマひめ)

そして孫のタルヲスイホスチヒリウスのお墓なの。


御存知なかったかしら?


竹内文書に示してありますから、御覧頂きたいものですわ。


歴史は時の権力者が、自分の都合で隠蔽捏造してしまうのよ。

欲に目が眩むと、邪神の使徒となり、

使いやすくなって操られるという図式。それが通じたのは今までの話。


ただし、神の事情は人間に分からないように仕組んでいるわ。


影で正神の神が、徹底的に邪神の企てや不正を暴くよう人を使っているのよ。

個人から国家、世界規模、ありとあらゆる分野に至るまで・・・

邪神邪霊の包囲網は最終段階まで進んでいる。

逃げ道など何処にも無い。

  

だから、もう我と慢心を捨て、小欲邪欲に走るのはよしましょう。

わたくしからもお願い致しますわ。




  光龍神は人々の喝采を受け、

  それに答えるように湖の周りを悠然と一周すると、

  わたくしの前で止まりました。


《 お久しゅう御座りまする、スミレお嬢様。

  わざわざのお出迎え恐悦至極。


  しかも、周辺のハラヒキヨメに加え、穢れ無き純白の雪と、

  美しき虹の演出を御用意下さるとは、          

  わたくし感服(つかまつ)りました。》



《 礼には及びません。シヴァの叔父様、

 本当にお久しぶりですこと。御健勝で何よりですわ。》



  そうわたくしが答えると、

  悠に三百メートルはある光龍神の光の粒子が次第に小さく集まり、

  人型に形造られてきました。


  あれれれれっ、どこかで見たような?


  そうそう、赤い頭巾に大きな布袋を背負って、

  腰には打ち出の小槌が ・・・ まあ大黒天様だわ。


  なあ~~んて可愛らしくて素敵なのかしらん。


  当然、人間にはこのお姿は見えません。



《 おっそろしくもわざとらしい御紹介。あいも変らず愉快なお方だ。

     適いませんわい!だあっはっはっはっはっ~~ 》


《 だってね、叔父様にお会いすること、

 本当に楽しみにしておりましたのよ。もうもうもう・・・》



   わたくしは思わずシヴァの叔父様の右手を両手で掴んで、

   軽く左右にぶ~るんぶるん振りましたら、



《 だはあ~~っ、あぐっ、あへっ、おえっ、え・・・ぐっ・・・》



   って、あれれれれっ、叔父様ったら大変。

   気絶した上に、鼻血が・・・



《 叔父様っ、しっかり、気を失っている場合じゃないでしょ。

       ねえねえねえねえ、ねえったらねぇ・・・》


《・・・う・・おあ・・・脳みそが、ん?わ、わしとしたことが。

   いやあ~~~大変失礼を致しました。

 しかし、こんな目に遭うのも久しぶりですなあ、だははは。》


《 ごめんなさい、ついわたくしったら興奮してしまって・・・》


《 何々、お気に召さるな。これも又一興というもので御座りまする。》



《 おほほほほ~、え~、ところで大黒の叔父様っ。

 お出ましなさる時に、あの男を見掛けませんでしたかしら。》


《 え~、あの男とおっしゃいますと、これの事で御座りますかな?》



   そうおっしゃると、叔父様は楽しそうに鼻歌を歌いながら、

   担いでいた大きな布袋を私の前に降ろされ、

   袋の中に右手を入れてまさぐられました。


   それで何物かを掴むと、ゆっくり手を袋の中から出されました。


   あらまあ、開けてビックリ玉手袋!

   なんと、叔父様の掌にチョコンと乗っているのは、

   かわいい因幡の白うさぎでしたとさ、めでたしめでたし・・・



 「あのぉ、これはいったいどういうことで?

  はあ~、お腹すいた。わたくし、ずっと袋の・・・?」


                  えっ、無視なの!


《 まだ、これだけでは御座いませんぞ。》



  そう叔父様はおっしゃると白うさぎを左肩に乗せて、

  又袋から何やら取り出されました。



《 んまあ~、かわいい鮫ちゃんだわ。

  それに小さな白い翼まで付いてる。

   あらあら、羽をパタパタ飛ぶんだぁ。素敵だわ!

    ねえねえ、どういう事なのかお聞きしたいですわ。》


《 その辺につきましては、この者から御挨拶を兼ねて

  御説明が御座いますので、どうかお聞き下さりませ。

   あ~そうそう、その姿ではいかんなあ。戻ってよろしいぞ。

   スミレ御嬢様を喜ばせたくて、

    因幡の白うさぎと鮫を掛けましてなぁ。すまんすまん。》



  すると、小さな手乗り鮫が、一瞬でイケメン天使に戻りました。



《 お初にお目にかかります。御尊顔を拝し恐悦至極に存じまする。


  わたくしは大天使長ミカエルと申します。

   この度は、主神様からの大愛なるお取り計らいにより、

   大黒天様の側近として「神の光輪」に入り、

    補佐するお役目を賜りましたこと、無上の喜びに存じます。


     この全身全霊を以ってお役目を遂行させて頂きますので

      宜しく御願い申し上げ(たてまつ)ります。》



《 うむ。大役を与えられたものであるな。見事み役を果たしてみよ。

  さすれば神格を上げることも可能であろう。


   どうですかな、大黒天殿。》



《 勿論で御座いまする。


 この『神裁きの三日間』の時に大功績をお立てしたいと願う

  神々の中での大抜擢で御座いますから、

   しかるべき褒美は与えられて当然のこと。


    その折には、私が主神様に

    御推挙申し上げる所存に御座いまする。


    な~に、この者なら必ずや御期待に応えるでありましょう!

       

   そうであろう。ミカエルよ。》



《 ははあ、必ずや断固遂行致しまする。》



《 あっぱれな心掛けである。

  大黒天殿もいい家臣をお持ちでいらっしゃいますね。


   ただ、あやつらは観念してはいるでしょうが、

   最後まで抵抗するつもりです。油断はなりません。


   どうか出来る限りお父様の哀れな、

   哀れな子共達を救って下さい。


   私は余りお手伝いは出来ません。

  お願いです。大黒天殿、ミカエル。》



《 おおお、なんという慈愛に満ちたお言葉。

  この大黒天、肝に、肝に銘じてぇ~、おおい、おうう・・・》


《・・うう、あっあぐっ、わたくしも必ずやぁ~・・・うぐっ・・》


《 ありがとう・・・うう・・ ありがとう・・》



   皆、手を取り合い涙を分ち合い、

   お互いの意思を確かめ合ったのじゃ。


 さて、我らの想い願いと天意(アイ)が、どれ程人間達に通じるものか・・・?


 

 「 うう、えぐっ、おぐっ・・・ヒック・・」


《 おい腎臓殿、汝の気持ちは良く分かった。礼を言うぞ。

 それより、レポーターとナレーターの役は降りるぞよ。


 ちょっとは楽しませてもらった。後は任せる。

 しっかり役目を果たせよ。》 



   じ、腎臓殿? ジンゾウって、あたしは信造なにょにぃ・・・


「ははあ~、恐縮に存知まする。無理な申し出を御受け下さり、

 真にありがとうございました。後の事はお任せ下さりませ。

 この信造、必ずや断固遂行致しまする。」



《 うむ、良く申した。次は神議(カムハカ)りじゃ。これは見物じゃぞよ。

  心して係ることじゃ。良いな。かわいいのう、しかし。》



   スミレ様は大黒天様の右肩から私を、

   左手で首根っこを摘まんで右手にお乗せ下さり、

   なでなでして頂きました。


   私、結構小さいようです。でも気持ちいい~。



「あ、はあ、神議りですか?

 と、とにかく命の限りに実況申し上げます。」



   うさぎ化した私の耳をプルプル揺らしたり、

   背中を撫でながらスミレ様はこうおっしゃいました。



《 ところで大黒天殿、天上界の神々が今か今かとお待ちですから、

 急いだ方が宜しいですぞ。


 何しろ、神無月の十月から丸二ヶ月間、

 激論を交わしております故、治めるのに一苦労ですぞ。》


 

《 おお、そうでございますな。な~に御心配には及びませんぞ。

 お任せ下され。


  おお、そうじゃ。

 ミカエルよ、例の物を持って来てはくれんかの。》



《 はは、こちらでございますね。》


《 おうおう、これこれ、久しぶりじゃのう。》



   とおっしゃると、大国様はミカエル様から受け取った、

   (たすき)を口に咥え、一気に八の字を描いて襷掛けなされました。



《 いやいや、お見事。その太襷は大黒殿が、

 ここ一番という時にお掛けに成られる物とお聞きしておりますが、

 良くお似合いですぞ。気合十分というところで御座いますな。

  御武運をお祈りしておりますぞ。》


《 ははあ、有り難き幸せに存知まする。

 明日からの三日間、我ら正神と我が子らの一体となった姿を、

 存分に御披露(つかまつ)りますぞ。


  おい信造お前は戻りなさい。

  では、これにて御免。皆のもの行くぞ!》



《 おおう。》


「おー。」 








私は何不自由なく、不安もなく、全て与えられ、

充実した日々を送らせて頂いております。


神に感謝感謝の毎日です。


常に、神を感じよう、サインを見逃さないようにしようと、

努力していれば、そのサインの意味を理解できるようになりますよ。


創意工夫、神の心を(おもんばか)り、あらゆる努力をしなければ、

進歩向上は有り得ませんね。


そうそう、大事なのは、自分の最も嫌な部分を見詰めることです。

そして反省し改善するこです。


その心の闇に向き合うことは、辛いことですが、

進歩向上の妨げになっている元が何であるか、特定できなければ、

真の幸福はいつまでたっても掴めません!


今のままで進歩向上などしたくない、考えたくない、面倒だ!

と思う人は、もう考える能力はいりませんね。


だから、火星や木星で猿人に退化し、

獣同然の転生の行を永遠に繰り返すことになるのです。


住めば都、なるようになるさ ? ・・・


果たしてあなたは、どう思われるのか?


天上界の母や父は、首を長くしてお待ちですよ。

早く手を繋いで参りましょうよ!


いつまでもこんな転生の行をしていないで ・・・





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