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短編集<そこから物語は生まれる>

最高の友達

作者: papiko

 今年、年賀状が届くとは思っていなかったあたし。理由は去年、さよならの手紙を書いたから。


 けれど、今年も来た。二人の友人から。

 一枚にはいつもよい年をと書かれていたのに、今年は

「マイペースを忘れてるわよ。いいじゃん、ゆっくりしなよ」

と書かれ、もう一枚にはいつも会えたらいいねと書かれているのに

「今年は招集かけます!!」と書かれていた。


 なんだか、それだけで十分だとあたしは思った。心を病んで、それが理解されないのもわかっていたから。こちらから、縁を切るような手紙を書いたのに。


 あたしは、こんな病気で周りを困らせるなら、友達を巻き込みたくなかった。家族だって、あたしの病気のせいで疲弊することもある。だから、自分で大事な人と離れたのに……。


 離れてても、離しても……離してくれない。それだけで、じんわりと心が温かくなる。一緒に目の奥も……。


 生きている。


 あたしはそのことを、すごく大事なことだんだってことを思い出した。



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