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平凡、何なら死にかけのアラサーが死んでタイムスリップ。

人物紹介

今出てる人だけ完結してません。まだ、一章目

矢野まお(やの まお)・・・タイムスリップ、過去に何が、男装に目覚める

牧颯天まき はやて・・・アイドルになりたい

変な自己紹介文でこれだけ見たら設定ぶち込みすぎだろと思っているそこのあなた。私も思います。

一回読んでみ、飛ぶぞとか言ってみるけど日本語力もなし、漫画ばっかであんまり小説を読まないアホが初めて書いた小説なので親鳥の気分になって気軽に読んでほしい。初めてなので頑張ってみます。

 私が高校生をやり直すならば、、、


2025年7月12日、常備している栄養ドリンクを飲む。次に部長のループモラハラに耐え、日付が変わるか変わらないかに退社。急いでいても終電に間に合うかわからないぎりぎりをかけて猛ダッシュするが8割は間に合わずタクシーで帰る日々。貯金もたまらず友達もできず何もいいことがない日々を過ごしていた。


死にたい。


生きていても将来を心配するだけしかしない日々に何の意味があるのか、、、しおれたスーツに乾かすこともしていないカサカサの髪の毛、怪我の跡を隠すための身体に合っていない大きなトータルネックのインナー、スーツに合っていないダサい恰好で近道である繁華街を歩いていた。


ガシャン!!

突然大きな音がした。音の先にはタトゥーの入った大男が彼女であろう女の子をぶっていた。

腕や足からはガラスや地面で擦れて切れたであろう切り傷やかすり傷、顔には殴られて顔が赤く腫れていた。髪の毛を引っ張られている姿を見て私は頭が真っ白になりその現場に目を離せなかった。

怖い、逃げたい、恐怖が足を震えさせ動かない。

「ご、ごめっ、、ごめんなさい。ごめんなさい。許してください」

絞りでたような細い声が殴られている女性の声と重なり、タトゥーの男はこちらを見た。

標的が私に向いた。私の経験がそう直感させた。

案の定男はイライラをぶつけるように私にもケンカを売ってきた。

この男は正気じゃない。

「おい、何見てんだ。見せもんじゃねーぞ!おい!聞いてんのか?無視してんじゃねーぞ」男が怒鳴ってきても何も聞こえない。首を抑えながらただ立ち尽くしていた。そうしていると男の怒りは沸点に達し、私の髪を引っ張り人のいないほうへ引きずっていった。

こんなことが起きる確率は何パーセントなんだろう。どうして私がこんな目にあっているの?殴られ続けて朦朧とした意識の中女の人が逃げていく姿がみえた。

ああ逃げたんだ。

なんで気づかないんだろうこの男は、私が何かした?どこから間違えた?あれだけ毎日死にたいと考えているのに怖いなんて笑える。


そこで動き続けていた思考が止まった。私は死んだんだ。

頭を殴られたことによる脳震盪だ。目が覚めた。


 私はなぜか実家にいた。なんで、なにがあった?私は殴られていたはず、どこにも傷がない。

「そんなはずは」走って脱衣所に行き鏡を見た。

すると首にあった傷跡がない。

高校で付けられた傷が無いなんておかしい。

消えたことなんて一度もなかった。

私を追い詰めるこの痛ましい傷跡を毎日見ていたから急に消えたなんてことはあり得ない。

癖で一時も手放せずに持っている携帯を見た。

「おかしい。この携帯一個前のやつだ」

そう、私は過去に戻っていた。2019年7月12日に。

あの地獄をもう一度味わわないといけないのか。

そう考えていると吐き気がした。

急いでトイレに行きに吐こうとしていたのに何も出ない。

胃の中に何も入っていないような空っぽの身体のような気分だ。

もしかして昨日の自分は何も食べていなかったのだろうか。

まだ高校に入っていないのに何も食べていないなんておかしいような、、、高校に入るまではどちらかというと食べる子だった。まだ笑えていたと思う。

そう悶々と考えていたらアラームが鳴った。

そろそろ起きる時間らしい。とりあえず学校に行こう。

中学校の制服に久しぶりに袖を通して家を出た。

うろ覚えの通学路を歩いていても学校に着くわけがなく、当たり前に迷子になった。

どうして私はタイムスリップしたのかを考えながら歩いていると気づいたらおしゃれな街並みを歩いていた。こうやって人は迷子になるんだな、、、久しぶりにまともに街を歩く。

こうやって人を観察するのは結構好きだった。整形したような女性や不倫をしている人がする行動など面白い人だらけだ。


そこで私は一人の男に目が留まった。


いや女性だ。


女性が男性の格好をしているなんて、、、かっこいい!雷に打たれたような衝撃があった。あの格好をすれば舐められないのではないか。そう考えメンズショップに足を運んだ。

まずはメンズでも少しかわいらしい恰好を選んだ。

白のスラックスに背が高く見えるように厚底の黒のサンダル。上は白のロゴ入りTシャツにオレンジ色のベルトに派手目な装飾品をつけて試しに着てみた。元から短めの髪だったから襟足長めの男子みたいで少しかっこよく見えた。

その姿は新しく分厚い皮に覆われた、無敵な気分になり心地が良かった。

強気になって今日は久しぶりに夜まで買い物をした。


ひっ!体が硬直した。


暗い夜道でも見間違うはずがない、高校の時のあいつらだ。こっちに向かって歩いてきている。

見つかったら、また、どうしよう。

怯えて下を向いていたが、予想と違ってあいつらは横を通り過ぎた。

その時点でまだ高校生ではないのだから私を知らないのは当たり前なのだが、私は男の格好をしているからだと錯覚した。男について知るために男の人がよく行くであろう場所を調べまくった。

その1つとして、フェスに行ってみた。すごい。ジャラジャラと耳や鼻にピアスをつけてよくわからない歌を叫んでいるかのように歌っていた。

「なんだこれへたくそすぎ」横からバカにしたような言い方で独り言を言っている人がいた。

なんだこいつ。そう思っていたらこっちを見た。やばい、見すぎた。男はずっと見てくる。

なんなのこいつは。

男は急に私の手を握って「俺と一緒に歌わないか?」「は?きも」

やべ咄嗟に、、、「お前名前は?すごいかっこいいよな!俺颯天っていうんだ~アイドルになりたいんだけど一緒にできそうな奴いなくて、、、お前やってくれよ!とりあえず名前とインシュタ聞いていいか?」めっちゃしゃべるやん。どうしたらそんなに話すことでてくるの?松岡〇造じゃんか。怖くなって走り去った。

まさか、次の日にも出会ってしまうとはこの時は思わなかった。

次の日、私はスマホのナビがあることに気づきとりあえず学校に向かうことにした。

「やっぱり怖い、学校に行きたくない。あの時のように強気でいたいのに、、、」

そうだ!あの時のような恰好をすればいいんだ!私は急いでスカートを脱ぎスラックス素材のズボンをはいた。

「だめだ。今あるやつだと上がダサい、」とりあえずお兄ちゃんのパーカーをぬす、いや、拝借することにした。少しダボっとした暗めの赤のパーカーにスラックスとメンズショップで買ったイヤリングに少し厚底の靴を履いて外に出た。

なんか見られてる?周りの人たちが私を見てこそこそと何かを話している。その姿に私は我に返った。

「この格好をしててもまた陰口を言われるの?何も変わんないの?もういやだよ、またこんな目に合うのは」

私は一人でその場でうつむいた。うつむいた拍子に目に溜まっていた汗のようなものが静かに重力に負け落ちていった。

「どうしたの?」げっっ

そこには私の顔を覗いてくるようにしゃがみこんでくる昨日の男がいた。

「どうしてそんな顔してるんだ?お前昨日のやつだよな?」

「ん、ぁわたっっ」私は声がどもってとっさに逃げた。

どうしよう、なんであの男がいるの?急いで学校に行き逃げるように校舎に入った。

「まって、私教室どこだったっけ」数十年前の記憶からどうにか思い出そうとしても思い出せない。

そりゃそうだ。私は瞬間記憶の持ち主なんかじゃないし、ただの平凡アラサーだし。隠れるように教室をまわり名簿を見て回った。

そんな行動をしているパーカー男が目立たないわけでもなく、、、芸能人並みだ。

たとえば、歩くだけで花が飛び散ってそうな、、、あの橋本〇なちゃんが芸能人やってない頃、無意識に花散らしながら歩く学生姿に勝手に目が行くのと同じ法則だ。

それほどの顔面がこの顔にあったのだ。

本人が気づいてないことにも驚きだが一旦この話は置いておこう。

とりあえず目立っていたというわけだ。

私はやっとのこと見つけた3年3組に入り席に着いた。周りの人は鳩が豆鉄砲を食ったような姿になって矢野まおの席であろう場所に座った男を見た。

「え、あそこの席矢野さんだよね」「あれだれだよ」「お前話しかけろよ、俺は嫌だけどな」

やっと我に返った生徒たちは途端に話し始めた。

周りでこそこそし始めた生徒たちにも気づかずに私は自分の世界に入り空気になることに徹していた。

「あ~!やっといた。お前意外と足はえーんだな。てかお前俺と同じクラスなのか?見たことねーけど不登校のやつでもいたのか?」そんな妙な空気感を打ち消すようにまたあの男が走ってきた。

少し茶色の髪の毛に全力で着崩している制服。普通だとダサく見えてしまう開けすぎなボタンやネクタイの緩い締め方も顔が補っていた。すこしたれ目で目元にあるほくろが魅惑的で口角の上がっている口元は赤みがありふっくらとしている。

一般的に言うとエロい。

だが私は気に食わない。自分がイケメンだということを知っているからこその自信。皆が自分のことを好きになってくれるだろうという余裕が私には全てないものだから。

そう考えていると反応が遅れた。

「な、なんでここ「てか、なまえなに?」やっと出てきた言葉も牧によって私の言葉をかき消すように遮られた。

「な、なんでここ「てか、なまえなに?」私の言葉をかき消すように話しかけたきた。

なんなんだよこいつまじで。

「私、矢野まお」「へー矢野まおね、、、え!矢野まお?!なんでそんな格好してんだ」教室がざわついた。

そこからの日々は早かった。

まずは教師に呼ばれ少し説教をされたが、なぜか目を合わせると頬を赤らめ説教が終わった。それは老若男女の教師に当てはまり生徒にも影響されていった。

生徒たちは私のせいでカップルが分かれるようになり好意だけでなく嫉妬や妬みなどの悪意が私を支配した。

私はいじめにあいたくなくて皮を被ってるだけなのに何もしていないのに空気になりたいだけなのに、、、その中に一人好意でもなく悪意でもない感情を持っている奴がいた。

ただの好奇心。

最も分かりやすい感情だが最も理解はできない男だった。

牧颯天。私がタイムスリップした初日から毎日話しかけてくる男だ。私は目立たないために男を全力で遠ざけた。

もう無理だ。

私は目立たないために話しかけずに下駄箱に紙を入れた。

「ごめんなさい。果たし状です。時間が空いている日でいいので放課後屋上に続く階段の踊り場に来てください」と書き、申し訳なさに飴を一つ入れ置いておいた。

私の時は見つけ次第走ってくるのに名前も書かれていない紙には反応を示さなかった。

飴も捨てられており私は落胆した。

次の手段としてトイレ忍び込み法を使った。

牧がトイレをしているうちにトイレ前に飴を配置した。

誰もが釣られてついていくと考えていたのだが反応を示さなかったので仕方なく一人で設置した飴を回収し食べることにした。

そうやって毎日奮闘していたある日、私は諦め飴を一人で黙々と食べていた。すると、その飴を見た牧は気づいたのか「今日にするわ。」と大きな声で目線だけ私に向けて急に叫んでいた。

気のせいかなと感じつつ放課後屋上の階段に行った。

すると、そこには牧颯天がいた。

「やっぱお前か」くすっと笑い私に近寄ってくる。

私は怖くなりしゃがみこむと牧は何かに気付いたのか立ち止まり話を続けた。

「なんで呼び出してくれたの?俺のことずっと避けてたじゃんか」

私は気づかれていたのに驚いたが話を続けた。

「わ、私になんでそんなにかまってくるの?私は目立たずに平凡に暮らしたいの。」

「俺はフェスで言ったようにお前とアイドルをしたいんだ。お前に何かを感じた。お前がいいと言うまで話しかけるつもりだ。」

「やめてよ!」咄嗟に私は大声を出した。

目立ってしまったらまたあの日のようになる。首を抑えて震えだした。

すると牧は何も言わずに私を抱きしめた。

何も聞かない、何も知らない、何も覚えていない牧は安心できた。

牧の身体はとても暖かくとても大きかった。一度目の人生でもない男の人の体温は初めての感覚で恥ずかしくなり呼吸が早くなる。

ほんのりと香る香水は石鹸のような香りで少し意外だった。

ずっと抱き合っているうちに私のにおいと混じったのか徐々ににおいが変化していった。

妙な気分になって私は体に力が入らなくなっていたその時、5時の放送の音で我に返りとっさに突き放した。

体から感じた香りの変化は長く抱き合っていたからこそなのだが、私は一瞬のように感じ不思議な気持ちになったのと同時に恥ずかしさに顔を上げられなかった。

「俺は矢野に何があったのかは知らない。何も聞かないけどな、俺にだって出来ることはあるかもしれないだろ。今日みたいにお前の不安を少なくする存在でもいい。お前が羽のむしり取られた蝶ならば俺が羽になってやるよ。お前が飛びたくないなら俺が背負って走ってやるよ。だから俺を避けることだけはしないでくれ。俺はお前を必要といているんだから。」

私は泣きそうになった。

私の存在を必要としてくれる人がいなかったから。認めてくれる存在がこんなにも温かいなんて、、、知りたくなかった。

戻れなくなりそうで、味わってしまったら貪欲になる。

「いやだっ、こんな気分を味わったら引き戻せなくなる。慣れるのが怖い」

苦しい、泣いて喉が絞まっているせいでうまく声が出ない。

「いいよ、俺は離れないから。」

はじめて言われたことに少し戸惑ったが彼の眼は真剣で真っすぐに私を見ている。

いつもはへらへらと笑いこちらを見ている眼からは想像もしない。

少しだけその目を信じてみようと思った。


ここまで読んでくれた方はありがとうございます。

初めて書いた小説であり、これからもやる気を出すためにコメントをしてくれたらうれしいです。

私はガラスのハートなんならプリン並みに潰されやすいので低評価も優しくコメントしてください。

傷つきます。

牧の外見を詳細に書いてなかったので付け足しました。

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