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運命を変える者たち  作者: 紳羅 修羅
第一章 少年
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第一話 〜興味〜

第四節 太陽の覚悟

学校が休みになる土曜日のある日、今日は夏にしては涼しい気候となった


「ひまだなぁ」


そう溢す太陽そらはふと、あの日の噂を思い出していた


あのふうの〝自問自答の日〟である

あれから数週間は経っていたが、自然とその内容は鮮明に頭に残っていた


「そういえば、あの噂は本当なのかな…」


そう呟きながら頭の中には六番目の都市伝説うわさ〝必ず死ねる山上の崖〟の内容が浮かんでいた


乱狂山らんきょうざん、、、

一度行って確めたらこの引っ掛かりは無くなるのだろうか・・・」


そう口から溢れるように出た言葉を、太陽そらは口に手を当て悩むように考え始めた

しばらくして


「よし」


と気合を入れ直すように軽く頷きながら答えると、一階にある倉庫から山登りの道具を取り出し準備を始めた

その様子を見ていた桜咲さんが不意に


「どこか行くのか」


と後ろから声をかけてきた

その言葉に太陽そらはビックリした猫のように、全身を震わせて驚いた


それもそのはずだ、桜咲さんとは三年暮らしてきたが、今までまともに会話をした事がない


多分クロを飼いたいと揉めた時ぐらいだ

つまり桜咲さんから声をかけてくることは、これまでにない初めてのことだったのだ


取り敢えず聞かれたので太陽そらは答えようとしたが〝乱狂山らんきょうざんに行こうと思ってる〟という言葉を言ようとして止めた


理由は乱狂山らんきょうざんが崖の多い〝立ち入り禁止〟の〝危ない山〟だったからだ

太陽そらは〝心配を掛けたくない〟と同じくらいに、今から六番目の都市伝説うわさを確めるために〝止められたくない〟思いもあり

ゆっくり、一つずつ考えるように


「実は、気分転換に、えーと、山でも登ろうかと思って、それで、そう、準備をしてました…」


と答えた。はたから見てもかなり怪しい口調と言葉遣いだったが、それを聞いた桜咲さんは


「・・・そうか

遅くならないうちに帰っておいで」


とだけ言うと自分の部屋へ戻っていった

太陽そらは少しホッと胸を撫で下ろすと同時に、三年も一緒に過ごしているが、まだ少し距離がある事に胸が少し痛くなった




準備を終えた太陽そらは早速、乱狂山らんきょうざんへと足を運んだ

家からは少し距離があったが、予想よりも早く山の麓に着いた


着いてすぐに感じた印象は〝不気味〟である

それもそのはず、山からは一匹の虫の鳴き声すら一切しないのだ


そんな中、太陽そら


『そういえば立ち入りを禁止する為に、言い聞かせる話で

〝あの山には虫すら入りたくないほど、恐ろしいマモノが住んでいる〟

なんてのがあったような・・・

気のせい、、だよな…』


そんな少し昔の話を思い出しながら〝不安〟の二文字が頭をよぎった


正確に言うと、本当に無垢な子供の頃に言い聞かされた話だから、ほんの少し怖いイメージが強く残っているのだろう

ただそんな思いを勇気に変えて、何処かから嫌な寒気を感じながら太陽そらは山の中へと入って行くのだった

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