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序章

少年は今まさに崖から飛び降りようとしていた


理由はいたってシンプル

今の時代では当たり前な、どの学校にでも起こりうる、いわゆる〝いじり〟と言われるものだ


〝いじり〟と言って濁されてるが実際は〝いじめ〟が正しいだろう

そんな単純な事も分からないとは、今の若者は末恐ろしい


そんな〝いじり〟が始まったのは本当に些細な不幸によるものだった

どこにでもいる普通の〝生徒A〟だった少年は、ある日たまたまクラスのリーダー格と、ぶつかってしまった


そのリーダー格と言うのが、いわゆる不良と言われる奴で、目があったら最後人生の墓場まで苦痛の日々を送ると噂されている奴だった

つまりは本当に些細なきっかけで、少年は目をつけられたのだ

特に何かが悪かったという訳ではない


ただ一つあるとするなら、それは運命ふうんという奴だろう

もしそれを信じるなら神様とやらも酷なことをする


それが少年の人生だ

その他にも沢山の運命ふうんが少年を襲った

その結果、学校でも家でも居場所がなくなった少年は、とても強い意志で今そこに立っていた


そんな少年の後ろから


「死ぬなんて勿体ないよ」


と若い男の声が聞こえる

少年が振り返ると岩の上に青年が座っていた


ここは滅多に人が立ち入らない山で

この崖も必ず死ねると言われる場所だ

まず興味本位で入る人はいないだろう


では彼はなぜここにいるのか?

そんな疑問が少年の頭に浮かんだ


その疑問とともに少年は青年に


「お前は誰?」


と特に興味のないような、吐き捨てるような口調で問いかけるのだった

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