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ブレイブエイト〜異世界八犬伝伝説〜  作者: 蒼月丸
第三章 幕張の隠された秘宝
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第94話 第一の刺客

新年起きてからの最初の投稿です!

 ウインドウに映るリッジの姿に、零夜達は驚きを隠せずにいた。まさか彼がウインドウに映るという事は、既に迷宮を突破した恐れがある可能性が高いだろう。


「迷宮についてはまだゴールに到達していない。お前達の行動を見て、転移魔術で向かおうとしている。」

「という事は、俺達の行動を見て転移するという事か!なんて奴だ……」


 零夜はリッジの企みに対し、真剣な表情で冷や汗を流してしまう。倫子達も冷や汗を流しながら、スクリーンに視線を移していた。


「それに俺は様々な刺客を送り込む予定となっている。陽炎を出したのはお前等の実力を測る為だったからな」

「実力を測るだと!?巫山戯るな!」


 リッジのあくどい笑みに対し、零夜は怒りで声を荒げてしまう。彼が陽炎を放ったお陰で、刈谷は重傷を負ってしまう。今では病院送りとなっているが、場合によっては手遅れで死んでしまう恐れもあるだろう。


「お前のせいで……一人の少年の命がとんでもない事になっているんだぞ!更にお前は多くの罪なき人達を殺した!その責任をどう取るつもりだ!」


 零夜はスクリーンにいるリッジに対して怒りを解き放つが、彼は聞く耳持たず平然としていた。自分の好き勝手で多くの人が亡くなっているのに、それすら無情に感じている。いくら何でも外道としか言えないが、悪鬼の奴等は殆どがそうである。


「ふん!そんな貴様等には刺客を用意してやる。そいつを倒せば先に進めるがな」


 リッジが零夜達に宣言した直後、ウインドウはそのまま転移しながら消滅。同時に彼等の前に煙が突如発生し、その中から一つの影が歩きながら姿を現れようとしていた。そのまま煙が消えた途端、一人の男がロボットみたいなマシンに乗りながら姿を現す。年齢的には老人ぐらいだが、博士であるのは間違いない。


「よく来たな。わしはドクターバース!お前達を始末する為、わしはこのアーマーロボに乗っているのじゃよ」

「アンタが第一の刺客か。で、どんな勝負をするつもりだ?」


 ドクターバースの自己紹介を聞いた零夜は、真剣な表情で彼を睨みつけながら質問する。その表情を見たドクターバースはニヤリと笑い、とあるスイッチを押したのだ。

 するとワームホールが姿を現し、クレーンが次々と姿を現す。そのまま倫子達をアームで掴んだと同時に、そのまま上に上がり始めた。


「ちょっと!何なんこれ!?」

「離しなさいよ!何するつもり!?」


 倫子達がジタバタしながら抵抗するが、クレーンアームはなかなか離してくれない。そのままアームは指定の場所へと移動していき、ゆっくりと下降しながら彼女達を離したのだ。


「降ろしてくれたけど、これって……」

「逃走ロワイアルの鉄の牢屋じゃない!」


 そう。倫子達がいる場所は牢屋であり、人間の胸辺りの高さに調整されていた。逃走ロワイアルでもこの高さに調整されているので、違和感はないと思うだろう。


「そうじゃ。お前さん達はこの戦いが終わるまで出られんぞ。わしの相手はこいつじゃからな」

「「「むーっ!!」」」


 ドクターバースは零夜を指差しながら説明し、それに倫子達はプクーッと頬を膨らます。するとマツリが翼を広げたと同時に、空を飛びながら牢屋を越えて脱出したのだ。


「私は空を飛べるけど?」

「あ……そこまでは分からなかった」


 マツリの余裕の笑みに、ドクターバースはポカンとしてしまう。まさか空を飛べる者がいたとは予想外であり、彼等を甘く見ていたの自分が愚かだと実感したのだ。


「馬鹿じゃないのか?こんな牢屋なんか設置しなくても良かったのに」


 零夜は牢屋を指さしながら苦笑いをした直後、ドクターバースの額に怒りのマークが出てしまう。彼は馬鹿と言われると黙っていられなくなり、ブチ切れてしまう悪い癖があるのだ。


「わしをバカにするとはいい度胸じゃ!こうなったらしりとり電流爆破バトルじゃ!」

「しりとり電流爆破バトル!?」


 ドクターバースの怒りの宣言に対し、零夜は驚きながら疑問に感じてしまう。電流爆破は聞いた事があるが、こんな勝負方法は聞いた事がない。頭がイカれているのか気になる人もいるので、この場にいる数名がドクターバースをジト目で見ていたのだ。


「ルールはしりとりと同じ。但し、んがついた時点、変な言葉を言った時点で、自分のところで電流爆破が発生する!因みにお前さん達のところは、あの牢屋じゃ!」

「「「へ?」」」


 ドクターバースの説明を聞いた倫子達は、すぐに自分達のいる牢屋を調べていく。するとトワが千里眼で確認してみると、牢屋に電流爆破のシステムが仕組まれている事が判明されていたのだ。

 

「やっぱり……!私達は電流爆破の餌食として、この牢屋に入れられたのよ!」

「ええっ!?どうする事もできないの!?」


 トワからの報告に倫子達は驚きを隠せず、りんちゃむが彼女に対して慌てながら質問する。それにトワは首を横に振るしか無く、皆は不安な表情で零夜達を見つめるしかなかった。

 

「零夜とマツリが間違えてしまえば、牢屋の中全体に電流爆破が発生してしまう。こうなると彼等に賭けるしか無いわね……」


 エヴァは真剣な表情をしながら、零夜とマツリに視線を移す。頼りになるのは彼等しかいないので、脱出できる方法が無いのなら応援するしか方法はない。

 すると倫子がある事を思いつき、バングルを上に掲げ始めた。モンスターを召喚するつもりだろう。


「ここは私に任せて!スライム召喚!」


 倫子のバングルからスライムが次々と飛び出し、一斉に彼女の前に集結する。そのまま倫子が指を鳴らしたと同時に、スライムは一つになってビッグスライムになったのだ。


「さあ、皆。スライムの上にジャンプして!」

「どうするのですか?」


 倫子の合図に日和が疑問に感じる中、エヴァがジャンプしながらビッグスライムを踏もうとしていた。そのままビッグスライムを踏んだ途端、彼女はトランポリンの様に天井に向かって弾き飛ばされてしまったのだ。


「あっ!牢屋を飛び越えた!」

「あらよっと!」

「何!?」


 弾き飛ばされたエヴァは牢屋を飛び越える事に成功し、宙回転しながらそのまま地面に着地する。見事彼女は脱出に成功し、ドクターバースは口をあんぐり開けながら唖然としてしまった。


「なるほど!私達もやりましょう!」

「それなら最初から出せば良かったのに」

「ごめんね。じゃあ、脱出開始!」


 倫子達はビッグスライムを使いながら次々とトランポリンの様に高くジャンプをする。そのまま彼女達は見事牢屋からの脱出に成功したのだ。


「お疲れ様、皆!」


 倫子達が牢屋から出た後、スライム達は分裂してスピリットに。そのまま彼女のバングルの中に戻ったのだ。


「こらーっ!ルールは守らなければ困るぞ!」

「あんな牢屋絶対嫌だからね!」

「「「べーだ!」」」


 ドクターバースはトワ達に注意をするが、彼女は横を向いて頬を膨らます。倫子達に至ってはアカンベーをしてしまい、ドクターバースの怒りは最大限を超えて噴火してしまったのだ。


「おのれ!こうなったらお前達も参加してもらうぞ!しりとり電流爆破バトル改め、しりとりドッカンバトルの始まりじゃ!」


 ドクターバースの怒りの宣言によって、しりとりドッカンバトルがスタート。果たしてどうなるのか!?

女性を甘く見ると痛い目に遭う。彼女達には逆らうのを止めましょう。マジで。

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