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ブレイブエイト〜異世界八犬伝伝説〜  作者: 蒼月丸
第三章 幕張の隠された秘宝
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第86話 新しい住居

新しい住居ですが、果たしてどんなのか?

 零夜達はヤツフサの案内で、フセヒメが用意されている住居へと向かっていた。場所は東京の港区で、お台場周辺に用意しているとの事だ。


「港区と言えばマルテレビがありますが、本当にそんな所に用意しているのでしょうか?」

「ああ。既に手続きは済ませている。あそこにあるぞ」


 ヤツフサの視線の先には、隅田川の近くに大きな家が建てられているのが見える。まさにホテル並みの広さと言えるが、いくら何でも豪華すぎだと感じるだろう。


「これが地球での私達の住居……」

「なんか派手すぎてどうかと……」


 零夜達は複雑な表情をしながら、自分達の住居に唖然としてしまう。いくら何でも豪華過ぎるし、異常過ぎると感じるのも無理はない。しかし八犬士の為に考えた住居なので、この話を拒否する理由にはいかないだろう。


「仕方がない。中に入るとしましょう……」

「そうね。文句を言ってもどうしようもならないし、中を見てから判断しておかないとね」

「それにモンスター達もいるから、彼等にものびのびさせないと」


 トワ達は仕方がなくその家に住む事を決めたと同時に、そのまま大きな家の中に向かい始める。お台場近くに大きな家があれば、注目されてしまう可能性もとても高い。しかし今後の事を考えれば背に腹は代えられないという事で、大人しく済むしかないと決断したのだ。


「まあ……、この事に関しては申し訳なさを感じているが、中に入れば驚くと思うぞ」

「中ですか?」


 ヤツフサは申し訳なさを感じながらも、中が見どころである事を零夜達に伝える。彼等は疑問に感じながらも家の扉の前に到着し、中に入ろうと扉を開け始める。


「では、失礼します……」


 零夜は扉を開けた途端、その中はまさに豪華だった。玄関の中に階段とシャンデリアが設置されていて、まさに西洋の豪邸としか言いようがないのだ。


「こ、これが玄関……」

「物凄く豪華としか言えないわね……」


 零夜達は豪華な家の中に驚きを隠せず、ただ見惚れるしかなかった。まさか与えられた住居が外観だけでなく、中身まで豪華だという事に驚くのも無理はない。まさに貴族の様で見事としか言えないだろう。


「後は中を探してみましょう。どんなのがあるか見ておかないと!」

「ええ。四手に分かれて行動しましょう!」


 マツリの提案にエイリーンも同意し、彼女達は4組のペアに分かれて家の中を探索する。零夜と倫子、日和とアイリン、エヴァとマツリ、トワとエイリーンに分かれていて、ヤツフサはこの場で待機する事にしたのだった。


 ※


 零夜と倫子は台所に入ると、それは豪華なキッチンで様々な料理道具が置いてある。オーブン、クッキングヒーター、炊飯器、更にはパンを焼く道具までも。


「凄い……。こんなにもあるなんて……!」

「見事としか言えないな……」


 零夜達は驚きの表情で辺りを見回す中、食料貯蔵庫の部屋に視線を移す。その扉を開くと、そこには多くの食料と冷蔵庫まで置いてあった。しかも冷蔵庫の中にはアイスなどがたくさんある為、食糧不足で困る事は無いだろう。


「いくらなんでもここまでは流石にやり過ぎじゃ……」

「まあ、色々な物が食べられるだけでも良いとしましょう」


 零夜は規格外の食料の多さに唖然とするが、倫子は苦笑いしながら彼の頭を撫でていた。キッチンに関しては特に問題ないので、後は皆からの報告を待つのみだ。


 ※


 日和とアイリンは2階に向かい、それぞれの個室を探索していた。扉の前には八犬士達の名前が書いている看板が設置されていて、中もそれぞれの個性に合わせた部屋となっているのだ。


「零夜はトレーニング機器がある和室、倫子さんは美容関連の物が多い。私は可愛い物があるわ」

「私のところも中華系をモチーフにしているし、エヴァは狼関連、マツリは和室、トワは森をイメージした部屋、そしてエイリーンは鍛冶職人の部屋となっている。その辺については感謝しないとね」


 日和とアイリンはそれぞれの個室を見て、苦笑いしながら話し合っていた。フセヒメは八犬士達の個性をすでに調べまくっているので、個室も念入りにデザインしたそうだ。この辺についてはフセヒメにお礼を言う必要があるだろう。

 すると奥の辺りに4つの部屋がある事に気付く。その内の2つはヤツフサと来客用。そして残りの2つの部屋はアイリンにとっても大切な仲間の名前が刻まれていた。


「ベティとメディ……、私のかつての仲間まで刻まれているなんて……」


 アイリンはかつての仲間の看板を見て、目に涙を浮かべてしまう。まさか自分のかつての仲間の部屋まで用意してくれた事は想定外であり、ベティとメディを思い出す毎に涙が出そうになってしまうのだ。

 それを見た日和はアイリンの方を抱き寄せ、そのままよしよしと彼女の頭を撫でていく。


「必ず救いましょう。大切な仲間を見つける為に」

「……ええ!」


 日和の笑顔にアイリンも涙を拭きながら応えた後、お互い頷いたと同時に玄関へと戻り始めた。


 ※


 エヴァとマツリは浴室を調べてみると、そこは大浴場で大きなお風呂が設置されている。さらに外では露天風呂が設置されているが、一人専用の風呂まで設置されているのだ。


「男女別ではないのが残念だけど、一緒に入る時はどうするか考えないとね」

「ええ……。(零夜と一緒にお風呂か……。そういうのもありかも……)」


 マツリの苦笑いにエヴァも苦笑いしながら応えるが、心の中では零夜と一緒に入浴する事でドキドキしていた。実現したとなれば急接近の可能性もあるが、恋の行方はどうなるかだ。


 ※


 トワとエイリーンはリビングなどを確認すると、そこには大型テレビやソファなどが沢山あった。さらに別の場所ではビリヤード場、トレーニングルーム、更に地下には指令室まで用意されている事が明らかになったのだ。


「様々な施設があるなんて……、これは凄いですね」

「ええ。これだけあれば大丈夫と言えるし、この家を用意してくれた事に感謝しないと!」

「ええ!」


 トワの笑顔に対し、エイリーンも笑顔で応える。彼女達も部屋を全て調査し終えたと同時に、皆が待つ玄関へと向かい始めた。


 ※


 零夜達は玄関前に集結したと同時に、それぞれの報告を話し合い始める。その内容に皆は納得の表情をしているだけでなく、他の部屋にも興味心身になっていた。これだけ充実した部屋が揃えていれば、皆気に入るのも無理はないだろう。


「トレーニングルームがあるのなら皆で鍛えるチャンスだし、プロレスの練習をするのも良いかもね」

「タマズサとの戦いは勿論だけど、私達でハルヴァスでのプロレス大会を開くのもありかも知れないわね」


 倫子の提案にエヴァも同意していて、日和達も頷きながら同意する。プロレスの練習はタマズサとの戦いに役立てるだけでなく、ハルヴァスにプロレスを広げる為にも自分達で興業をしようと考えているのだ。


「その提案はありだと思います。俺もDBWのレスラーになる為にも、このトレーニングでプロレス練習をするべきです! 自分達八犬士を知ってもらう機会を増やすだけでなく、ハルヴァスにプロレスという文化を浸透させる為にも!」


 零夜の笑顔での宣言に、エヴァ達も笑顔で応えながら頷く。そのまま彼等はプロレスの練習をする為に、トレーニングルームへと向かい出したのだ。


(プロレス魂があるからこそ、彼等がいるのか。これからが大変そうだな……)


 その様子を見たヤツフサは苦笑いをした後、零夜達の後を追いかけていく。彼等の地球での生活はここから始まりを告げられたのだった。

零夜達は新しい住居を気に入り、地球ではここに住む事になりました。けど、なんか羨ましいのは気のせいでしょうか?

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