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ブレイブエイト〜異世界八犬伝伝説〜  作者: 蒼月丸
第三章 幕張の隠された秘宝
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第85話 地球への帰還

今回は零夜達が地球に到着します!

 零夜達がクエストを受諾してから翌日、彼等は家の中庭でヤツフサの元に集まっていた。今から零夜達は地球へと向かう事になるので、当分ハルヴァスには戻ってこれないだろう。


「今回から零夜達の故郷である地球に向かう事になるが、エヴァ、マツリ、トワ、エイリーンは地球に行くのは初めてだったな」

「ええ。少し不安もあるかも知れないけど、零夜と一緒なら大丈夫だから」


 ヤツフサからの質問に対し、エヴァは零夜に寄り添いながら笑顔になる。大切な人が側にいれば力も湧いてくるだけでなく、何も怖くないと感じる事ができるのだ。

 すると倫子が二人の間に入り、そのまま強制的に離れられてしまった。


「はーい。イチャイチャするなら、そこまでにしましょうね」

「ちょっと! 邪魔しないでよ! せっかく良い所なのに!」

「ウチがいる事を忘れちゃ困るんじゃゴラ」

「むーっ!」


 倫子とエヴァは額をくっつけて、メンチを切りながら睨み合っていた。周囲にはどす黒いオーラが展開されていて、日和達は恐怖で一歩後ずさってしまう。特にエイリーンは涙目となっていて、トワに寄り添いながらガタガタ震えているのだ。


「喧嘩している場合か! 俺達はこれから任務があるんですよ! 史上最大となるミッションが!」

「「むぅ……」」


 零夜が慌てながらエヴァと倫子の間に入り、二人の暴走を止めに入る。エヴァと倫子は不服そうな表情をするが、零夜の言う事には大人しくするしかないのだ。


「ともかく、その様子だと大丈夫みたいだな。全員俺の周りに集まってくれ!」


 ヤツフサの合図で全員が彼の周りに集まり、肩を組み合いながら円陣を組んでいく。すると彼等の足元に魔法陣が展開され、そのまま地球に転移しようとしているのだ。


「今回は魔法陣ですね。いつもならワープホールなのに……」

「そう言う事になるが、節約の為だからな。では、転移開始!」


 ヤツフサの合図で全員が光に包まれ、その場から地球へと転移する。そして其の跡には何も残っていなかった。


 ※


 東京にある河川敷。零夜達がハルヴァスへと異世界転移をしていた場所であり、アイリンとヤツフサとの出会いもこの場所である。そこには誰も人がおらず、川の静かな音が流れていた。

 すると零夜達がその場から円陣している状態で姿を現し、彼等は円陣を解除して辺りを見回す。そこは地球の河川敷であり、遠くには見慣れた家などが見える。零夜、倫子、日和の3人は、元の世界に無事に帰る事ができたのだ。


「ようやく地球に帰ってきたか……」

「地球の空気……、帰ってきたんやね」

「やっと帰ってきたんだ……。只今、地球」


 零夜達3人は地球に帰ってきた事を嬉しく思い、背伸びなどをしながら笑顔になっていた。元の世界に無事に戻れるのか不安な部分もあったが、ようやく帰ってきた事がとても嬉しかったのだろう。


「ここが零夜達の故郷……」

「見た事のない家がたくさんある……」

「遠くには大きな建物もあるし……」

「見た事のない物ばかりで困惑します……」


 エヴァ達は見慣れない景色に戸惑いながら、辺りをキョロキョロと見回していた。初めて地球に来た人達にとっては、慣れない環境に戸惑ってしまうのも無理ないだろう。


「私はこの世界に飛ばされていたからね。それにここで零夜達と出会ったのを思い出すわ」


 アイリンは目の前の景色を見ながら、零夜達と初めて会った時の事を思い出す。自分がタマズサから逃げている最中にワープホールに飛び込み、そのまま地球へと転移していたのだ。ここで零夜達に出会ってなかったら、今の自分はいなかっただろう。


「地球に帰ったという事は……、財布の通貨も変わっているのかな?」

「調べてみるわね」


 日和は自分達の財布も通貨が変わっているのか疑問に感じ、トワはすぐに財布を手元に召喚する。そのまま中身を見ると、いつの間にか通貨がヴァルから円に変わっていたのだ。

 ハルヴァスに来た時もそうだが、違う世界に行くとお金もその世界の通貨に変わってしまう現象が起きてしまう。しかし異世界に来て困っている人にとっては大助かりなので、その現象は永久に残しておくべきと言えるだろう。


「通貨が円に変わっているわ。これがあなた達の世界の通貨なの?」

「ああ。俺達の世界は様々な国があるが、ここ日本では円と決まっているからな。他の国では通貨も違うけど」


 トワは自分の財布の通貨が変わっている事を確認し、気になる事を零夜に質問する。彼は冷静な表情で解答し、トワ達はその内容に納得する。地球にある多くの国では通貨にも違いがあり、韓国はウォン、中国は元、アメリカではドルという様に、国ごとに様々な通貨が設定されているのだ。


「所変われば品変わるね。私達の世界では全てヴァルに統一されているのに……」


 エヴァは地球には様々な国がある事を知るが、多くの国が違う通貨となっている事にカルチャーショックを受けていた。ハルヴァスの通貨は全ての国でヴァルに統一されているのに、地球の通貨は複雑な仕組みとなっている。初めて地球に来た人にとっては混乱してしまうのも無理はない。

 

「様々な世界によって違うし、その気持ちは分かるわ。けど、服は変わってないけど……」


 アイリンは苦笑いしながらエヴァに同情するが、自分達の服が変わってない事に気付く。彼女達の服はハルヴァスにいる時と全く変わってないので、これを他の人が見たらおかしいと思われてしまうだろう。


「本当だ! この姿じゃ恥ずかしいかな……」

「うん……。それに今は冬となっているし、風邪ひいちゃいそう……」


 倫子は両腕で胸を抑えながら、恥ずかしさで赤面してしまう。日和も同じ様なポーズをしていて、寒さを感じながらガタガタ震えてしまった。

 しかしエヴァ達は平然と立っていて、寒さを感じていなかった。現在は12月20日となっているのにも関わらず、平然と立っているのはおかしいと思うだろう。


「大丈夫よ。私達が今着ている服は戦闘服其の物となっているし、季節に応じて様々な効果を持っているわ」

「冬は保温効果、夏は除湿効果という風になっていますし、ガタガタ震えなくても大丈夫ですよ」


 トワとエイリーンは今着ている服の説明をしていて、聞いた倫子と日和は自身が寒くない事に気付く。今着ている服は保温効果を持っているので、寒さを感じずに普通に動く事ができるのだ。


「あっ、本当だ。これなら大丈夫かも」

「けど、今は戦闘中じゃないし……、ここは私の手で普通の服に変えないとね。それっ!」


 倫子は自身の着ている服に保温効果がある事を実感し、安堵の表情でホッとする。しかし日和は今の服に違和感がある事を実感し、指を鳴らして皆の服を変え始めた。

 零夜は黒のパーカーとグリーンカーゴパンツ。倫子は黒いジーンズと紫色のセーター。日和は白のロングスカートと赤いセーター。アイリンは赤いパーカーとジーンズの組み合わせ。エヴァは今のジーンズとサスペンダーに、白い長袖シャツのシンプルスタイル。マツリは水色ロングスカートに、赤い長袖シャツ。トワはデニムジーンズと緑色のセーター。エイリーンは今着ているオーバーオール風つなぎ服に、オレンジ色のセーターという組み合わせとなっているのだ。


「この服、とても似合うかも!」

「冬はこの服が必要かもね!」

「私も少し気に入ったかな?」

「地球にはこんな服もあるのですね」


 エヴァ達は新しい服をすっかり気に入り、着心地に満足していた。フカフカでとても暖かく、この衣装ならここでの生活も問題ないと言えるだろう。


「後は住居だな。確かフセヒメ様がもしもの為に、お前達の家を用意したそうだ。既に手続きは済ませてある」

「家?」


 ヤツフサはフセヒメが零夜達の為に住居を用意していると説明するが、彼等は疑問に感じながら首を傾げる。この様な話は聞いた事が無く、前代未聞と言えるだろう。


「今から案内をする。付いてきてくれ」


 ヤツフサは零夜達にそう告げた後、彼等を連れてとある場所へと向かい出す。それに零夜達はまだ疑問に感じるが、取り敢えず付いて行く事を決意したのだった。

地球に帰還した零夜達ですが、ヤツフサが新たな住居を用意。果たしてどうなるのか!?

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