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ブレイブエイト〜異世界八犬伝伝説〜  作者: 蒼月丸
第二章 追放奴隷のシルバーウルフ
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第68話 皆を助ける勇気の力

第一ステージ、決着です!

「そ、それって本気なん!? 零夜君に負担が掛かるんとちゃうん!?」

「いくら何でも自殺行為よ! 私達の為にそこまでしてくれるのはありがたいけど……」


 倫子と日和は零夜の提案に反対していて、エヴァ達も同意する。自分達を助けてくれるのはありがたいが、彼ばかり負担を掛けさせる理由にはいかないと感じているのだ。

 いくら翼が大きくても、多くの人を持てる事に限度があるだろう。


「大丈夫です。俺に策があります! ここは円陣を組みましょう!」

「円陣?分かったけど……、何をするの?」

「実は……」


 零夜の指示と同時に、全員で円陣を組み始める。彼はそのまま作戦の内容を話し、それに皆は納得の表情をする。どんな作戦なのかは今から行われるみたいで、その内容も明らかになるだろう。


「なるほど。一か八かという事ね」

「そうと決まればやってみる価値があるわね。私達はあなたを信じているから!」

 

 零夜の説明を聞いたアイリンは頷きながら応え、エヴァは指を鳴らしながら作戦に同意する。マツリ達も頷きながら同意していて、全員一致で作戦を実行する事にしたのだ。


「よし! 全員俺に捕まって!」


 零夜の合図で全員が一斉に彼に捕まり、一塊となって抱き合っていく。そのまま彼は背中の翼を広げ、この状態で飛び立とうとしているのだ。


「よし! 1……、2の……、3!」

「「「ひゃっ!」」」


 零夜はそのまま勢いよく跳躍し、空に向けて急上昇していく。倫子達は一瞬驚いてしまうが、すぐに気を切り替えて作戦に入り始めた。


「お願い、皆! 出ておいで!」

「ライラ、頼む!」

「インプヒューマン、GO!」


 倫子、零夜、ルイザの三人は、バングルからモンスター達を次々と召喚。倫子のバングルからはエメラル、ミンミン、シルバーファルコン、ペガサス、レインボーワイバーン、レディアソルジャー。零夜はライラ。ルイザはインプヒューマン達を呼び出したのだ。


「すぐに彼等の背中に乗ってくれ! マツリはドラゴンの姿に!」

「任せて! アイリン達は私がどうにかする!」 


 零夜の合図でユウユウ達は一斉に動き出し、レインボーワイバーン達の元に移動し始める。マツリもドラゴンの姿へと変化し、アイリン達を背中に乗せていく。

 レインボーワイバーンの背中にはユウユウ、ユイユイ、アンナ、サユリの四人。ペガサスには日和とヤツフサ。マツリの背中にはアイリンとルイザ。零夜にしがみついているのは倫子とエヴァの二人で、彼女達は離れようとはしなかった。


「甘えん坊だな、お前等……、ライラ達がいるから大丈夫ですよ」

「嫌だ。離れたくない」

「私だって離れたくない。このまま一緒にいたい」


 零夜が離れてと忠告しても、倫子とエヴァは断固離れようとはしなかった。彼の事が好きなのは分かるが、そこまでやると逆に迷惑としか言えないだろう。

 それを見たライラとエメラルは倫子とエヴァに近づき、彼女達を抱えながら零夜から剥がす事に成功した。


「我慢してください。零夜様の邪魔になります」

「甘えん坊からは卒業しましょうね」

「離してよ! 良いところなのに!」

「頼むから邪魔しないで!」

(やれやれ。二人のお陰で助かったぜ……。さて、仕上げに入るか!)


 倫子とエヴァはギャーギャー言いまくるが、ライラとエメラルは何処吹く風で2人を運んでいた。ようやく自由になれた零夜は、懐から爆弾を取り出す。どうやら真下にいるモンスター達に向けて、置き土産を繰り出そうとしているのだ。

 爆弾にはドクロのマークが描かれていて、危険なオーラも放たれているのだ。


「その爆弾は?」

「デンジャラス爆弾だ。こいつをモンスター達に当てて、ジ・エンドにしてやる!」


 零夜はデンジャラス爆弾を真下に落とし始め、彼等は一斉に要塞へと移動する。爆弾はそのまま地面に落下したと同時に、強烈な大爆発を起こしたのだ。

 その爆発によってモンスターは全滅。素材と金貨に変化してしまい、次々と零夜のバングルの中へと入って行ったのだ。


「今の爆発でモンスターは全滅したみたい!」

「よし! 要塞前に降りるぞ!」


 零夜達はモンスターの全滅を確認した後、次々と要塞の前に着地する。そのままライラ達はスピリットとなって、それぞれのバングルの中に入ってしまったのだ。


「全員突破成功! 第一ステージクリアだ!」

「「「やったー!」」」


 零夜は指を鳴らしながら笑顔を見せ、倫子達は抱き合いながら喜んでいた。ゼルクスに誰も捕まらず、全員が無事に要塞に辿り着けた事はとても嬉しい事なのだ。


「まさか作戦が成功するなんて……、信じられへんよ」

「ひょっとすると零夜って、策士の一面もあるんやない?」


 ユイユイはまさかこの作戦が成功した事に信じられない表情をしていて、ユウユウは零夜に寄り添い、彼の顔を右人差し指でツンツンと突きまくる。

 零夜に助けて貰った事には感謝するが、彼の奇想天外な策略には驚きを隠せずにいた。だからユウユウはお返しとして、ツンツン顔を突いていると言う事だ。


「いいや。ただ俺は皆を助けたかっただけだ。誰も失いたくないし、あの時の過去を乗り越えたかった。それだけさ」


 零夜は笑みを浮かべながらそう応えた後、彼の背中の翼が消えて元に戻った。同時に疲れによってしゃがみ込んでしまいそうになるが、すぐに踏ん張って皆に視線を合わせる。


「疲れがあるかも知れないが、油断は禁物だ。まだ要塞の内部に敵がいるだけでなく、ゲルガーもいる。むしろここからが本番であり、さらに気を引き締めていかないとな!」


 零夜からの真剣な忠告に、倫子達も真剣な表情で頷く。ゲルガーを倒さなければこの街は解放される事は不可能で、自分達が動かなければ誰がやるのかと心から思っているのだ。


「何れにしてもゲルガーは何かを仕掛けてくるし、油断ならないと言った方が良いわね」

「幸い敵の情報を見たけど、要塞の内部にゼルクスは居ないみたい。これなら思う存分動けるし、逃げまくる必要もないからね」


 サユリは真剣な表情で今後の戦いを推測し、アンナはスキル「データアイ」で要塞内部の情報を確認していた。ゼルクスがいないとなれば、逃げまくる心配はないと言えるだろう。

 データアイはアサシン、狩人などが使えるスキルで、敵の弱点や建物の内部の情報などを見破る事ができる。但しそのスキルが効かない敵もいるので、使う時は相手を確認しながら使う必要があるのだ。


「よし! 敵のデータも分かった事で、すぐに要塞の内部に向かうぞ!」

「「「おう!」」」


 ヤツフサの合図と同時に、零夜達は一斉に要塞の中へ突撃する。同時にペンデュラスを巡る戦いも、次のステージへと向かい出したのだった。


 ※


 地球でも零夜の行動に誰もが歓声を上げていた。ピンチを奇跡に変えて起こした姿は、誰もが目に焼き付けているだろう。

 東京台場テレビ局にある控室でも、ヒカリが零夜の活躍をスマホ配信で見ていた。彼が過去を乗り越えて成長した姿に、彼女は思わず涙を流していたのだ。


「今の零夜君、完全に過去を乗り越えたね。本当に……、おめでとう」


 ヒカリは涙を流した状態で笑みを浮かべ、小さな祝福を画面に映る零夜に送ったのだった。これからの物語を信じながら。


 ※


「失敗か……。さらに戦力も減らされるとは……クソッ!」


 要塞内部にある最上階の部屋では、ゲルガーが苛つきながら拳を握りしめていた。第一ステージを突破されただけでなく、ゼルクスも使い物にならなくなってしまった。これは大きな痛手となり、戦力も大幅に減らされたと言っても良いぐらいだ。


「まあいい。次の手については考えてある。奴等と決着を着ける方法はいくらでもあるからな……」


 ゲルガーは素敵な笑みを浮かべながら、次なる手を考えようとしていた。戦いも次のステージへと移るが、果たしてどうなるのか……。

零夜の策略で見事突破!次のステージへ向かいます!

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