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ブレイブエイト〜異世界八犬伝伝説〜  作者: 蒼月丸
第二章 追放奴隷のシルバーウルフ
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第62話 奪還作戦の始まり

今回は奪還作戦が始まりを告げようとしています。

 零夜達はクローバールのギルドへと帰還し、これまで起きた事を報告。更に証拠となるバッジも手渡し、メリアは真剣な表情で確認をする。


「分かりました。証拠につきましてはお預かり致します。アリウス殺害の件について大いに役立ちますので」

「ありがとうございます」


 メリアの説明に零夜が一礼した後、彼女はずいっと彼に顔を近付けてくる。それに零夜はドキッとしてしまい、叱られるんじゃないかと冷や汗を流してしまう。

 倫子達も嫌な予感がすると感じていて、逃げ出そうとするのが丸分かりだ。


「あと、コパールレイクでカレーを食べたそうですね……。私を差し置いてよくもまあ……」

「な、何故分かったのですか!?」


 メリアはギロリと睨みつけながら、零夜に視線を移している。零夜は冷や汗を大量に流してしまい、倫子達は巻き込まれない様に一歩ずつ後退し始める。あれだけメリアの怒りの睨みを見てしまえば、逃げ出したくなるのも無理はない。


「貴方方の身体からカレーの匂いがしてましてね。特に口臭の匂いがまだ残っています」

「しまった! 消臭ブレスキャンディを飲んでなかった!」


 倫子達は口を抑えながら慌ててしまうが、バレてしまってはもう遅い。こうなると正直に話すしか方法はなく、早めに伝えておけば良かったと思うだろう。後の祭りと言えるが、一部自業自得の面もあるのだ。


「ごめんなさい。食べました!」

「やっぱり……」


 メリアは盛大なため息をついた後、零夜の頭をガシッと掴む。笑顔の表情であるが、目が笑ってないのが一番怖い。おまけに鬼の角まで生えているので、ユウユウ達は抱き合いながらガタガタ震えていた。アイリンに至っては久々だなとしみじみ感じているが。


「零夜さん。今度コパールレイクに行く時は、私を連れて行く事を忘れない様に……」

「は、はい!」


 メリアからの忠告に対し、零夜は震えながらも返事をする。倫子達も首を縦に振りながらうんうんと頷き、ユウユウ達はまだガタガタ震えていたのだ。


「さて、本題に入りましょう。アリウス殺害の件についての証拠であるバッジが見つかりましたが、それだけでも当時の様子が映す事が可能です」

「でも、どうやって?」


 メリアの説明に日和が疑問に感じる中、彼女はウインドウを目の前に召喚。更にバッジをウインドウの前にかざした途端、バッジは光り輝いたと同時に様々なデータをウインドウに送り始めた。

 するとウインドウの画面に当時の様子の動画が映し出され、それを見た零夜達は驚きを隠せずにいた。


「凄い……。物をかざしただけで、ここまでできるなんて……」


 零夜は冷や汗を流しながらも、目の前の光景に驚きを隠せずにいた。それは倫子と日和も同じで、異世界から来た人達にとっては初めての経験となるのだ。特にその様な技術が地球にもあれば、犯人を簡単に特定できるのも時間の問題だろう。


「ええ。ハルヴァスは前にも言ったけど、最新の技術を取り入れているからね。さて、動画を見てみないと」


 アイリンは零夜達に説明した後、その時の様子の動画を見始める。画面にはアリウスが部下達と共に調査をしていて、念入りに敵がいないか確認していた。

 するとゲルガーが突如姿を現し、この場にいた部下達をクロー攻撃で次々と倒していく。その威力は一般人相手でもオーバーキルの威力を持っているので、部下達は当然光の粒となってしまった。


「部下達をあっという間に……」

「これがFブロック隊長、ゲルガーの実力なんだ……」

「私達、こんな人と戦う事になるのね……」


 マツリ達は冷や汗を流しながら動画を見つめていて、思わずゴクリと息を呑んでしまった。ゲルガーは狙った獲物は逃さない性格なので、邪魔する者は駆逐あるのみの男である。そんな輩と戦う事で、不安になってしまうのも少なくないだろう。


『貴様! 何者だ!』

『お前に答える義務はない! 貫通弾(かんつうだん)!』

『がはっ!』


 アリウスが大声で叫んだ直後、ゲルガーは彼に接近して心臓部分をクローで貫き通してしまった。そのままアリウスは即死してしまい、光の粒となってしまった。

 残った遺品であるバッジと剣が地面に落ちてしまい、ゲルガーは剣だけを拾ったのだ。


『さてと』


 ゲルガーはそのままアリウスに姿を変え、馬に乗りながらその場から立ち去った。これがアリウス殺害の真相であり、その犯人はゲルガーだと確定された。


「この結果、ゲルガーが犯人と確定。更に彼はペンデュラスを征服してしまい、Fブロック基地街に変えていた事が発覚。そこで、緊急クエストを出します!」


 メリアは真剣な表情をしながら説明した後、緊急クエストを出す事を宣言。そのまま彼女は両手を合わせたと同時に、魔術でクエスト用紙を作り上げ始めたのだ。

 実はメリア、ギルド管理協会からクエストを自ら作る資格を取っていて、今では魔術を使って即クエストを発行する事ができるのだ。有能な受付嬢の異名を持っているので、ギルドにとっては欠かせない存在である事に間違いない。


「今回のクエストはFブロック基地の壊滅及びペンデュラスの奪還。このクエストは住民達を助けるだけでなく、ゲルガー達を倒す事が課せられる重大任務となります。更にこのクエストをクリアすれば、ワンランク昇級のボーナスもあります!」


 メリアの説明に零夜達は驚きを隠せずにいたが、当然戦う覚悟は既にできている。悪鬼の野望を終わらせる最後の希望として、このクエストは当然受けるべきと考えているのだ。

 更にラッキーな事に、クエストクリアでワンランク昇級となる。現在零夜、日和、エヴァ、マツリがAランクとなっている。このクエストをクリアすれば、念願のSランクへと昇級できるという事だ。


「分かりました! 必ず成功してみせます! これ以上ゲルガーの思い通りにさせない為にも!」

「了解です。貴方方の勝利を信じています!」


 零夜が代表してそのクエストを受諾し、メリアは微笑みながら零夜達にエールを送る。それを見たルイザ達もコクリと頷き、零夜達に近付いてきた。


「私も協力するわ。零夜達に助けられた恩を返す為にも、あなた達をサポートするから」

「私も仲間と無事再会できたし、今度はアンタ等を助けるで」

「私達も協力するわ!」

「やられっぱなしは性に合わないからね」

「あのゲルガーという男は、必ず倒しておかないと!」


 ルイザ達も零夜達のサポートをしながら、ゲルガーを倒す事を決意。彼女達もゲルガーによる被害者なので、復讐しなければ気が済まないのだ。


「分かった。俺達のサポートを宜しく頼む!」

「「「了解!」」」


 零夜からの頼みに対し、ルイザ達は笑顔で応える。出動するメンバーも無事に決まり、ペンデュラスへの道を知っている人もいる。後は準備を整えてから出発するだけだ。


「では、お気をつけて。あなた達が帰って来る事をお待ちしています!」

「はい! 必ず戻ってきます!」


 メリアからのエールを受け取った零夜は笑顔で応え、仲間達と共にギルドを飛び出した。必ず無事に帰る事を決意しながら、そのまま目的地であるペンデュラスへと駆け出したのだった。

いよいよスタート!果たしてどうなるのかに注目です!

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