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ブレイブエイト〜異世界八犬伝伝説〜  作者: 蒼月丸
第二章 追放奴隷のシルバーウルフ
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第55話 アイリンVSザギル

セカンドラウンド、スタートです!

 アイリンとザギルの戦いは静かな立ち上がりで、お互い睨み合いながら接近し始めていた。最初から飛び出せば相手の思惑通りになってしまうので、ジリジリと接近して倒す事を優先しているのだ。


(相手はかなり手強そうかも知れない……。けど、私はこんな奴に負けたくないわ。仲間を二度と失わない為にも……、奴等の野望を止める為にも! 絶対に勝つ!)


 アイリンは心から決意を固めたと同時に、先手必勝と飛び出しながら立ち向かう。それを見たザギルはニヤリと笑い、両手から光弾を放ち始める。


「飛んで火に入る夏の虫だ! シャインキャノン!」


 両手から光弾が次々と発射されるが、アイリンは素早い動きで次々と回避。そのままザギルに接近したと同時に、強烈パンチの態勢に入る。


「その攻撃はお見通しよ! 紅蓮拳(ぐれんけん)!」

「ぐはっ!」


 先制攻撃を成功したのはアイリンで、彼女のパンチはザギルの顔面に直撃。彼はそのまま殴り飛ばされるが、すぐに耐えたと同時に態勢を整え直したのだ。

 ザギルはビショップでありながら、耐久力が強いのが持ち味。それこそザギルの長所の1つでもある為、そう簡単には倒せないだろう。


「なるほど……。油断して先手を取られたが、今度は容赦しない! 黒い縄を喰らえ!」

「な!? 動けなくなったわ!」


 ザギルは右手から黒い縄を放出し、アイリンの身体を縛り上げる。身体を縛られたアイリンは黒い縄によって振り回され、そのまま空中へと宙を舞ってしまう。


「さっきの技のお返しだ! ロープサンダー!」

「きゃああああああ!!」


 ロープから強烈な電流が流れ、アイリンに痺れダメージを喰らわせる。電流の威力はとても高く、大ダメージを喰らうのは当然であるのだ。

 そのままロープは消えてしまい、アイリンは地面に落下して倒れてしまう。かなりのダメージを受けているので、すぐには立ち上がれないだろう。


「俺を甘く見るとこうなるんだよ。凄いだろ……、な!?」


 しかしアイリンはすぐに立ち上がり、自力でダメージを自動回復し始める。彼女は自動回復術というスキルを取得していて、どんなダメージも高速で回復できる凄まじい能力を持っているのだ。


「なるほど。確かに今のは効いていたわね。けど、これで私は倒れない。元勇者パーティーの一人である以上、アンタには負けられないからね」

「何!? あの勇者パーティーの最後の生き残りだと!?」


 アイリンは腰に手を当てながら、ザギルに対して自身の事を説明する。それに彼は驚きを隠せず、大量の冷や汗を流してしまった。

 それもその筈、アイリンはかつてケンジ達と共にパーティーを組んでいて、先代魔王を倒した実績を持つ。勇者パーティーが壊滅してから八犬士として活動しているが、その実力は未だに衰えていないのだ。


(まさかこの俺がとんでもない敵と出会うとは……。考えてみれば手強いのは確実だが、相手を選んだのが間違いだったのかも知れない……)


 ザギルは心の中で相手を選んだ事を後悔するが、ここで逃げたら全てが終わる。彼はすぐに前を向いたと同時に、真剣な表情でアイリンに視線を移し始めた。


「甘く見ていたのは悪かった。だからこそ本気で倒しに行く! ブラックボム!」


 ザギルは黒い爆弾を次々と召喚し、アイリンに向けて投げ飛ばす。爆弾からは闇のオーラが放たれていて、爆発に巻き込まれたら闇のダメージを喰らってしまうのは確定だ。


「闇の爆弾か……。それならこの技で弾き返すわ!逆さ竜巻回転脚さかさたつまきかいてんきゃく!」


 アイリンは逆立ちしたと同時に、身体を回転しながら竜巻を起こし始める。そのまま回転のスピードは上がり始め、竜巻の威力も強くなっていく。そのまま爆弾はカウンターで弾き返されてしまい、ザギルの元に戻って爆発を起こしたのだ。


「何!? ぐわああああああ!!」


 ザギルは驚きを隠せず、闇属性の爆発を連続で喰らってしまう。その爆弾の威力はとても高いので、彼は当然大ダメージを受けてしまったのだ。自業自得と言ってもいいぐらいだろう。

 ザギルか倒れたのを見たアイリンは回転を止めて、ジャンプしながら直立した。


「アンタ、この私を甘く見ていたのが敗因みたいね。その実力はこの程度かしら?」 

「何を! この俺を舐めるな!」


 アイリンの挑発に対し、ザギルは冷静さを失って挑発に乗ってしまう。彼はそのまま魔術を使わずに、彼女に殴りかかろうとしていたのだ。その拳が次々とアイリンに襲い掛かるが、その動きはとても遅過ぎる。格闘技を習ってない素人が拳を振るえば、この程度と言えるだろう。


「そんな拳は余裕で返せるわ! 無理な事をしないでよ!」

「こいつが! この俺を舐めんじゃねえ!」

 

 アイリンは余裕で次々とザギルの拳を回避したと同時に、反撃の一打を喰らわせようと動き出す。そのまま彼女の拳に光のオーラが纏われ、威力も次第に高まっていくのだ。


「ここで諦める理由にはいかない! あなたを倒す為にも、大切な仲間を守る為にも! 光龍羅刹拳(こうりゅうらせつけん)!」

「ぐほっ!」


 アイリンの拳がザギルの顔面に直撃し、彼は勢いよく殴り飛ばされて仰向けに倒れそうになる。しかしそうはさせまいとアイリンは彼を掴み、前屈みになった相手の胴体にパイルドライバーの要領で両腕を回し、抱えるようにクラッチをする。そのまま背中を大きく反らせた反動で相手の体を肩の高さまで持ち上げ、強烈な技を放とうとしているのだ。


「おい! 何をするつもりだ!? こんな事をして何になる!?」

「言い忘れたけど……、私はプロレス技が使えるのよ! その恐ろしさを……、身に沁みてもらうわ!」

「おい、まさか……! ぐはっ!」


 アイリンはそのままパワーボムを発動させ、ザギルの背中を強く叩きつけた。同時に彼は大ダメージを受けてしまい、あっという間に戦闘不能になってしまったのだ。


「そんなバカな……。この俺が負けるなんて……」


 ボロボロとなったザギルは仰向けになりながら、自身の敗北を信じられずに天を仰いでいた。同じS級なのにも関わらず、見たことの無い技によって敗北を喫してしまった。まさに屈辱と言えるだろう。

 そんな状態のザギルを見ながら、アイリンは彼に向けて真剣な表情で見つめていく。


「アンタが悪の行動に目覚めた時点で、既に負けは決まっていたのよ。日頃の行いに罰が当たったわね」

「そうだったのか……。どおりで……、勝てないや……」


 アイリンの指摘を受けたザギルは、敗北を受け入れたと同時に失神。彼女は後ろを向いた後、仲間達の元へと戻り始めた。

 クルーザ、ザギルを撃破し、残るはハインのみ。彼の討伐は零夜によって賭けられているが、果たしてどうなるのか……。

アイリンの勝利!残るはハインだけです!

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