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ブレイブエイト〜異世界八犬伝伝説〜  作者: 蒼月丸
第一章 珠に導かれし戦士達
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第28話 最大奥義の危険性

今回は零夜の最大奥義が炸裂します!

 魔界にある悪鬼の本拠地である城。そこにある部屋では6人の戦士達が集まっていた。彼等はAからFブロックの隊長であり、緊急の為にこの城に集まったのだ。


「まさか召集が掛かるとは思わなかったが、どんな事だ?」


 Bブロック隊長のマクダルは、疑問に思いながら仲間達に質問をする。彼は悪魔族でありながら、筋肉質の体を持っている。まさに魔界のヘラクレスと言えるだろう。


「Gブロック副隊長のギルディスが、東零夜にやられたそうだ。奴は新たな八犬士の一人と言われている」


 Fブロックリーダーのゲルガーは、真剣な表情をしながらマクダル達に説明する。彼は狼の獣人族で、素早い動きを誇っている。その異名は稲妻の黒狼と呼ばれているのだ。


「そんな馬鹿な! あのギルディスがやられるなんてあり得ないぞ! 何かの間違いじゃないのか!?」


 マクダルは慌てながらこの事を否定しようとするが、ゲルガーは首を横に振りながら応えていた。この話は事実である以上、避けられる事はない。更に新たな八犬士達を甘く見た結果、この様な事も起こってしまうのも当然である。


「事実である以上、奴等を甘く見ていたのも原因があるからな。だが、Gブロック隊長のバンドーは甘くない。奴には奴なりの強さがある以上、そう簡単には倒せないからな」


 Cブロック隊長で人間のリッジは、零夜達の実力を一部認めている。しかし彼はバンドーの真の力を既に知っていて、今後の展開を親権に予測していた。

 それに周囲が緊迫感に包まれる中、ゴブゾウが部屋に入ってきた。彼の姿を見た各ブロック隊長は、すぐにゴブゾウに視線を移す。


「全員揃っているな。わざわざ集まって貰ってすまない」

「いえいえ。実は我々で話をしていたところです。新たな八犬士が出てきたという事を」


 ゴブゾウの謝罪にリッジは苦笑いしながら応え、今話していた事を説明する。それにゴブゾウは納得したと同時に、彼等に対して話を始める。


「そうだ。奴等について調べてみたが、判明しているのは東零夜、藍原倫子、有原日和、そして元勇者パーティー最後の生き残りであるアイリンだ。他の四人については不明となっている」


 ゴブゾウからの真剣な説明に、各ブロック隊長は驚きの表情をしていた。まさか八人の内四人が集まっていただけでも、危険と言える可能性は高い。

 特に零夜は危険人物だ。普通のサラリーマンから忍者へと変わり、ギルディスを見事始末した。それに関しては警戒するのも無理ないだろう。


「だからこそ、我々は新たな脅威である八犬士を倒すのみ。奴等を倒してこの世界を完全に征服した後、地球へと攻め込みに行く。八犬士を倒すまでは今まで通りで行動しておく様に」

「「「はっ!」」」


 ゴブゾウからの命令に対し、各ブロック隊長は一礼しながら応える。そのまま議会は解散となり、各隊長はそれぞれのブロック基地へと戻り始めたのだった。


 ※


 零夜達はバイリス平原を歩きながら、目的地であるGブロック基地へと向かっていた。モンスター達やヴァルキリーに関してはスピリットに変化し、それぞれのパートナーのバングルの中に入っているのだ。


「今後モンスター娘が出てくる可能性があるが、零夜は間違っても手を出すな。倫子が何をしてくるか分からないからな」

「ええ。今回の件で怒らせましたからね……」


 ヤツフサからの真剣な忠告に対し、零夜はため息をつきながら俯いてしまう。前の戦いでギルディスからヴァルキリーを奪い、裏切りの一撃で見事勝利。しかしその代償はとても高く、倫子を怒らせてしまったのだ。

 これに関しては戦いと言えども、零夜に責任があると言えるだろう。


「ヴァルキリーと戦うのなら、ウチに声を掛けておけば良かったのに」

「あの時は戦いに集中していましたからね……敵を倒すか考えていましたし」


 零夜が空を見上げながらため息をついたその時、アイリンが足を止めて敵の気配を感じ取る。その様子だと真剣な表情をしているだけでなく、そう簡単にはいかない事を事を自覚しているだろう。


「敵が来るわ! しかも……、前方から!」

「何!?」


 アイリンの説明に零夜達が驚いたその時、前方に悪鬼の戦闘員が姿を現した。モンスターに続いて二度目の大量出現だが、彼等がいないのは残念と言えるだろう。


「戦闘員であるなら容赦しないから! 皆さん、行きましょう!」


 日和の合図に全員が頷き、彼女達は一斉に立ち向かい始める。更に倫子のバングルからモンスター達が一斉に全員飛び出し、彼女と共に戦闘員に襲い掛かった。


「覚悟しやがれ! ブレイクスマッシュ!」

「姐さんに手を出すなら容赦しねえぞゴラァ!」


 オークやゴブリン達の言動は既に荒々しくなっているが、それでも倫子を守る為に立ち向かい始める。しかし彼女の育て方の影響で、一部において言動が悪くなったのは予想外と言えるだろう。


「言葉遣い、悪くなりましたね……」

「う……」


 日和は苦笑いしながら倫子に視線を移し、彼女は赤面しながら恥ずかしがってしまう。まさか自分の育て方によって、こんな事になるとは思いもしなかっただろう。


「けど、こういう性格もありかもね!」

「そうそう。自分らしさが一番だから!」

「アンタ等ね……」


 キリカとルミナールはゴブリン達の言動は気にせず、むしろその一面もありだと感じている。それにアイリンが唖然とするのも無理ないが。

 しかし戦闘員はまだまだ出るので、キリがない状態である。このままではいつ倒れるのもおかしくない。


「こうなったら最大奥義だ! 現状を打破するにはそれしか方法はない!」 


 零夜はすぐに空高く跳躍したと同時に、拳に力を込めながら地面に向けて急降下。そのまま地面に拳を叩き込んだ途端、地面から強烈な光が放たれた。


「最大奥義、自来也(じらいや)!」


 すると敵味方関係なく、周りにいる全員に光が襲い掛かる。同時にこのバイリス平原で、強烈な大爆発が起きてしまった……



「いやー、まさかここまでやるとは想定外だな……」

「クレーターまでできるなんて凄いよ……」


 ヤツフサはバリアを張っていて、モンスター達と共に大爆発に巻き込まれずに済む事ができた。しかし、目の前の光景にポカンとしているのも無理はなく、むしろ唖然とするしかなかったのだ。

 バイリス平原には強烈なクレーターが出来ていて、戦闘員達は全員死亡して金貨となっている。倫子達はなんとか無事だが、爆発に巻き込まれて服に焦げ目の跡が付いていた。


「ウチ等まで殺す気か、アホンダラ!!」

「すいません……。敵を倒す事で我を忘れてしまって……」

「やり過ぎにも程があるでしょ!」


 倫子達はギャーギャー言いながら零夜を叱っていて、彼は頭を下げながら反省していた。それにヤツフサは呆れた表情をしながら、彼等の元に近寄ってくる。


「確かに今の技はやり過ぎだぞ。戦闘員を倒したのは良いが、今後は非常事態に使ってくれ。今の様な悲劇を起こさない為にもな」

「はい……」


 ヤツフサからの忠告に対し、零夜は俯きながら頷くしか無かった。自来也は敵味方巻き込む危険な奥義の為、今後はあまり使わない方が良いと誰もが思っているだろう。

 ともかく戦闘員達も無事に倒し、彼等はそのまま基地へと向かい出す。悪鬼の戦力を少しでも減らす為にも。

自来也で味方まで巻き込む事態に。技を使う時は要注意です。

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