第24話 バイリス平原でのレベル上げ
今回から基地への突入が始まります!
零夜達はギルド内での買い物でアイテムなどを用意し、そのままバイリス平原にあるGブロック基地へと向かい出した。
クローバールからバイリス平原までの距離は20キロメートルの距離となるので、大体歩きで二時間は掛かるとの事だ。
「徒歩で二時間ぐらいなら、ここはワイバーンを使った方が効率的やね」
「えっ? ワイバーンを仲間にしているの?」
倫子はウインドウの画面に映るマップを見ながら、バイリス平原までの距離を確認する。その直後にワイバーンを使う計画を提案し、それにキリカとルミナールは驚きを隠せずにいたのだ。
「ああ。倫子さんはモンスターを捕まえたり、召喚できる事が可能だからな。ゴーレムやワイバーンを捕まえた実績を持っている」
「す、凄い……。私、尊敬しちゃいそう……」
零夜の説明を聞いたルミナールは驚きの表情をしていて、倫子に憧れを抱き始めてしまう。オールラウンダーでどんな武器も召喚できるだけでなく、モンスターも捕まえて召喚する事が可能。そんな人に憧れを抱く人は、多く出てしまうのも無理はないのだ。
「大した事じゃないけどね。じゃあ、今から召喚するね!」
倫子は苦笑いした後、すぐにバングルからスピリットを放出する。スピリットは六匹のワイバーンへと変化し、彼女達の前に並び始める。
「じゃあ、それぞれ一匹に一人ずつだから! ヤツフサは日和ちゃんに捕まって!」
「分かった! すまないが日和、宜しく頼むぞ」
「任せてください!」
倫子の指示に全員が頷きながら応え、彼女達はそれぞれのワイバーンに乗り込んでいく。同時に彼等は翼を広げながら飛び始め、目的地であるバイリス平原へと向かい始めた。
「これならバイリス平原まで数分ぐらいでいけるみたいね! 本当に助かるわ!」
「気にしないの。それにバイリス平原に着いたら、基地に着くまでレベルアップしないと!」
キリカはワイバーンの凄さを実感し、彼等を召喚してくれた倫子に礼を言う。彼女は笑顔で応えた後、着いた場所でのレベルアップを提案する。基地にいるボスは手強い為、出来る限りレベルアップして挑むのがオススメと判断しているのだ。
それに零夜達も同意しながら頷き、目的地に着いたらこの方針で行く事になったのだ。
(Gブロックの敵はそう簡単に倒せる相手ではない。それを考えてレベルを上げるのは正解と言えるな)
日和に抱かれているヤツフサも倫子の提案に同意しつつ、彼女の成長を実感していた。最初は戸惑いもあって怖がる事もあったが、今では皆を引っ張るお姉さんとしての存在に成長している。わずか半月ぐらいで成長したなと心から思っているだろう。
(だが、ここからが本番だ。その油断が破滅へと導く事もあるし、八犬士がここで倒れたら全てが水の泡になるだろう)
しかしヤツフサは気を切り替えたと同時に、すぐにGブロックの敵を甘く見てはならないと認識する。戦闘員は楽に倒したとしても、各ブロックボスの敵はそんなに甘くないからだ。
零夜達もその事を心から強く認識している為、強くなる必要があると実感しているだろう。
「目的地まであと半分! 平原に着いたらレベルアップを即行うぞ!」
「「「了解!」」」
ヤツフサの合図に対し、零夜達は真剣な表情で頷きながら応える。ここからレベルアップをする戦いが始まろうとしていて、緊迫感も身体全体に伝わっていたのだった。
※
零夜達はバイリス平原に辿り着き、次々とワイバーンから降りていく。そのまま彼等はスピリットに変化し、倫子のバングルの中に戻っていく。ここからは徒歩で行動する事になる為、基地まで油断せずに歩く事になるのだ。
「モンスターは何時飛び出てくるか分からない。各自気を引き締めておけ」
「ええ。気を付けておかないとね。油断したらやられるし」
ヤツフサからの真剣な指示に、倫子達は冷や汗を流しながらも頷く。すると零夜が気配を察したと同時に、彼女達を守る様に前に移動する。
「零夜君、どうしたの?」
「モンスターが近付いて来ます! 戦闘態勢に入ってください!」
「えっ? もう来たの?」
アイリンが零夜の行動に疑問に感じたその時、彼派モンスター達が来ると予測。それと同時に前方からモンスターの大群が流れ込んできたのだ。
種類に関してはスライム、ゴブリン、ツノラビ、オーク、ファルコス、ゴブリンとは違う小鬼のインプ、更に猪を元にしたモンスターであるブラックボアもいるのだ。
「まさかいきなりモンスターの大群が来るなんて……。けど、やるしかないみたいね!」
日和は冷や汗を流しながらも、すぐに切り替えたと同時に二丁拳銃を手元に召喚。そのまま銃は一つとなってマシンガンへと変化し、彼女はそれを構えながらモンスター達に狙いを定め始める。
「こういう多めの数は、一気に攻めればこっちの物! ポイズンマシンガン、発射!」
するとマシンガンに毒の効果が付与され、次々と銃口から毒の弾が発射される。ゴブリンの牙を素材として入れていたので、毒効果を持つポイズンマシンガンに変化できたのだ。
当然毒のマシンガンを喰らったモンスター達は次々と倒れ、素材と金貨に姿を変えていく。同時に経験値もガンガン増えているのだ。
「日和ちゃん、頑張っているみたいね。私も負けられない!」
倫子も日和の頑張りを認めつつ、自身も負けじと手元に弓矢を構える。同時にバングルからスピリットを次々と放出し、ゴブリンライダー、シルバーファルコン、ゴーレム、ファルコス、ゴブリン、ツノラビ、スライム、リザードマン、オーク、スタビーマン、ビートルマンを召喚した。
「攻撃開始! 皆、行くよ!」
「「「おう!」」」
倫子の合図と同時に、ゴーレム達は一斉にモンスターの大群に襲い掛かる。彼等の連携攻撃によってモンスター達の数は減らされ、同様に素材と金貨に変えられてしまった。
「倫子! こいつ等を仲間にした方が良いよ! それっ!」
ゴーレムはブラックボア5匹を両手でまとめて掴み、そのまま上空に投げ飛ばす。投げられたブラックボアは身動きが取れず、次々に地面へと落下し始めた。
「ありがとう、ゴーレム! マジカルハート!」
倫子はゴーレムにお礼を言った後、笑顔で両手によるハートを作り、そこからハートの光線を発射する。光線はそのままブラックボアに当たり、彼等はスピリットとなって彼女のバングルの中に入ったのだ。
「そのままブラックボアを召喚! 全員突撃開始!」
倫子はすぐにブラックボアを召喚し、彼等に突撃の合図を下す。ブラックボアの軍勢はスピードを上げて駆け出し、モンスター達の大群に突っ込んで次々と蹴散らしまくった。
「日和と倫子も中々やるわね。私も彼女達の手伝いに向かわないと!」
アイリンもモンスターの大群へ駆け出そうとしたその時、同じ方角の遠くから新たな敵が姿を現す。どうやら増援として同じ種類のモンスターが駆け出したみたいだが、その中には新たなモンスターもいるのだ。
「まさか増援が出るなんてね。化け物のゾンビ、危険な道化師のマーダークラウン、更にミノタウロスまで……」
「まさにモンスターのオンパレードね」
キリカとルミナールは冷や汗を流しながら、この光景を見つめていた。アイリンは冷静にモンスターの大群を見つめていて、カンフーの構えに入る。
「ここは私達で攻めた方が良いわね。キリカ、ルミナール、行くわよ!」
「OK! 皆が頑張っている以上、私たちも負けられない!」
「ここからが私達の本領発揮だから! 覚悟しなさい!」
アイリンはキリカ、ルミナールと共に、増援の敵の元へ駆け出していく。倫子達に負担を掛けない為にも、自ら動く事を決断しているのだろう。
「零夜、お前は増援を出す敵を倒しに向かえ! それが忍者である役目だ!」
「はっ! 必ず任務を果たします!」
ヤツフサの指示に零夜は頷いたと同時に、素早く増援を出す元凶の元に向かい出す。バイリス平原での戦いは、まだ始まったばかりなのだ。
平原での戦いは始まったばかり。果たしてどうなるのか!?




