第102話 オズロフとの戦い
オズロフとの戦いは一筋縄ではいかないかも?
零夜達とリッジ達の戦いが始まりを告げられ、室内は激しい戦いとなっていた。マツリとアイリンはインプ達の軍勢に立ち向かい、容赦ない攻撃で次々と倒していく。
「最初から一気に攻めていくわ!火炎放射!」
マツリは口から火を吹き、インプ達を燃やし尽くし始める。そのまま彼等は消し炭となってしまい、金貨と素材に変化してしまったのだ。
「インプの角……これは武器として使えるかも!」
マツリはすぐにインプの角を掴み、刀に付属しているオーブに入れる。すると刀は姿を変えて変化し、紫色の刀身の妖刀に変化したのだ。これこそ毒の妖刀『毒霧』だ。
「毒霧……よし!これなら行ける!」
マツリはすかさず毒霧を構え、強烈な斬撃をインプ達に浴びせる。彼等は次々とやられてしまい、残りはあっという間に三分の一になってしまったのだ。
「私もやるわ!拳に力を込めて……最後まで立ち向かうのみ!」
アイリンが両拳を打ち合わせた直後、彼女の両手首のバングルが変化し始める。すると水のオープンフィンガーグローブ『アクアストーム』へと変化してしまい、水のオーラまで纏っているのだ。
「攻めるなら今!アクアウェーブ!」
アイリンは両手から水の波動を発射させ、次々とインプ達に直撃させる。彼等は次々と水の波動に巻き込まれてしまい、抵抗する術もなく次々とやられてしまったのだ。
「残りはあと僅か!一気に決めて!」
「それなら拳で叩きのめしてやるわ!覚悟しなさい!」
ラストはアイリンの拳によって残りのインプ達はやられてしまい、この勝負はマツリとアイリンのペアが勝ったのだ。
「残りは奴隷四人とリッジか……エヴァ達がどう挑むかね」
「あの六人なら大丈夫かも知れないわ。私達はピンチになったらサポートに回りましょう!」
「ええ!」
マツリとアイリンは仲間がピンチになったら助けに向かう事を決断し、サポートに入っているヒカリ達の元へと向かい出す。するとエヴァが彼女達の前に着地し、いきなりの展開に二人が尻餅をついてしまったのだ。
「エヴァ!?いきなり驚かさないでよ!」
「ごめん。けど、オズロフはそう簡単には倒れないみたい……」
「「へ?」」
エヴァはマツリとアイリンに謝罪したと同時に、向こうの方を指差す。そこにはオズロフが無表情の状態でズシンズシンと歩きながら、エヴァ達に接近してきた。
オズロフは身長は二メートルぐらいで、筋肉質の大男。しかし頭の髪が無いので、坊主頭となっているのが特徴となっているのだ。更に鉄の仮面を顔に着けているので、見た目だけでもゾッとするだろう。
「うおっ!見た目だけでも怖いわよ!けど、そう簡単に倒れてはくれないみたいね」
「こうなると三人がかりで立ち向かうしかないし、力を合わせて立ち向かいましょう!」
「ええ!やるからには一気に攻めるわ!これ以上好き勝手させない為にも!」
マツリとアイリンもこの戦いに参加する事を決断し、オズロフとの戦いに挑み始める。するとオズロフは大剣を構え、真剣な表情で睨みつけてきたのだ。
「グオオオオオ!!」
オズロフは雄叫びを上げながら、エヴァ達に向けて片手で大剣を振り下ろしてくる。オズロフもエヴァと同じく怪力であるので、大剣も軽々と持つ事ができるのだ。
「くッ!」
エヴァ達は素早いスピードで大剣攻撃を回避したその時、床から尖った岩山が飛び出してきた。彼女達は無事に回避する事が出来たが、一足遅ければやられていただろう。
「なんて強烈な攻撃なの……下手したら死ぬだけじゃすまないわよ……」
「うん……こうなると接戦になるのは確定かもね……って、また襲い掛かってきた!」
「ひっ!」
マツリ達がオズロフの攻撃に冷や汗を流す中、彼は再び大剣を振りかざしながら攻撃してきた。エヴァ達は躱すのが精一杯で攻撃もできない。まさにピンチの状態と言えるだろう。
「戦闘民族を甘く見ると痛い目に遭うわね……零夜達も同じ状況となっているし、少しは用心しておかないと!」
「リッジの悪行を止めなければ、この後が大変な事になるからね」
「それにトワとエイリーンがなんとかしてくれるわ。私達は役目を果たすまで立ち向かうのみ!」
エヴァ達は真剣な表情をしながらオズロフを睨みつけ、すぐに攻撃の構えに入る。すると彼は再び大剣を振りかざし、強烈な斬撃を放ってきた。
「おっと!」
エヴァ達は素早い動きで回避したその直後、彼女はすぐにオズロフに向かって接近してきた。大剣は威力が強いが、その重さで動きが遅い。其の分振った後に隙が生まれてくる為、攻められたら一溜まりもないのだ。
「隙を見せたわね!アイスブレイク!」
エヴァの氷のオーラを纏ったパンチが、オズロフの顔面に炸裂。彼は勢いよく飛ばされてしまい、壁に激突してしまった。今のパンチを喰らってしまえば、立ち上がるにも時間が掛かるだろう。
「油断しない方がいいわ。彼はどんな攻撃を喰らっても、まだ立ち上がってくるから」
「そうね。少なくともとんでもない方向に進まなければ良いけど……」
「少なくともそう簡単には倒せないと言う事ね」
エヴァの忠告に誰もが同意したその時、オズロフはゆっくりと立ち上がって戦闘態勢に入る。すると彼はいきなり走り出し、彼女達に向かって襲い掛かってきたのだ。やられた分はやり返そうと、心から決意しているのだろう。
「来るわ!回避しながら攻撃よ!」
エヴァの合図にアイリンとマツリは頷き、まずはオズロフのタックル攻撃を回避する。すかさずマツリは背中の翼を広げたと同時に、刀と盾を構えながら攻撃を開始しようとしていた。
「相手がデカブツなら、刀を変化させないとね!」
マツリは素早く刀を変化させ、炎の刀である『焔丸』へと姿を変えた。赤い刀身と炎のオーラを纏っているのが特徴であり、炎攻撃を繰り出す事が可能なのだ。
「これでも喰らえ!炎魔波動斬!」
強烈な炎の斬撃がオズロフに襲い掛かり、彼にダメージを与える事に成功する。しかし彼はダメージを受けても怯まず、ギロリとマツリに視線を移してきたのだ。
「ひっ!」
「そうはさせないわ!」
マツリはオズロフの睨みに一瞬ビクッとしてしまうが、アイリンが素早く移動して彼に襲い掛かってきた。そのまま彼女は跳躍したと同時に、回転しながら急降下し始めた。それはまさにドリルの様であり、下手したら地面を貫通するだろう。
「竜巻ドリルキック!」
アイリンの強烈な急降下攻撃が、オズロフの脳天に炸裂。そのまま彼は脳の振動によるダメージを受けてしまい、あっという間にフラフラとなってしまった。いくら身体が大きくても、頭だけはどうしようも無かったのだろう。
「エヴァ!今よ!」
「よし!」
アイリンの合図でエヴァは動き出したと同時に、素早くフラフラのオズロフを持ち上げ始める。彼女は何でも持ち上げる怪力の持ち主である為、体格の大きいオズロフでも余裕で持ててしまうのだ。
「ここからが本番よ!やっ!」
エヴァはオズロフを真上に投げ飛ばし、自身も跳躍する。そのまま彼の両足首を掴んだと同時に、空中でのジャイアントスイングを始めた。その回転力は回す度に速くなり、あっという間に竜巻を発生してしまったのだ。
「凄い竜巻!まさかエヴァがジャイアントスイングをここまで進化させるなんて……」
「パワー系のエヴァだからこそ、こういう技ができるからね。エヴァ、今の攻撃で終わらせなさい!」
「任せて!」
驚きを隠せないアイリンに対し、マツリは笑顔で応えていく。そのまま彼女はエヴァに声援を飛ばし、エヴァも頷いたと同時にオズロフを投げ飛ばした。
投げ飛ばされたオズロフは壁に頭から激突してしまい、ズルズルと床に落下する。そのままオズロフは動かなくなってしまい、戦闘不能になってしまったのだった。
オズロフ戦闘不能。しかし油断は禁物です!




