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第4話 ちょっと作者ーー!!意味深なセリフの不法投棄は辞めなさい!!

 そろそろ、タグにあるドラゴンが詐欺になる頃合いですね。

 何処で出すかは決まっているのですが、道のりが想像以上に長い。



「ひいぃっ、なんしゃお前ぇ!!」


「どうした?なんかしたら自分は動くと言っただろ?まさか只々受けるとでも?ほら次はどうした?私は一歩づつ踏み込むぞ。ほら、1歩、2歩、徐々に近づくぞ?後、何歩でこの拳が届くかなぁ?」


 男の顔面を打ち抜いた、男の自慢の魔法を無力化した拳を見せつけながらゆっくり歩み寄ると、男の足がガクガクと震え始めた。


「ち…ちはよるなぁ……おへにちはよるなぁぁああ!!??」


 情けない声を上げながら必死に男は後退りする。


「あああっ!!あっああああああ!?」


 しかし、男は遂に壁まで退がってしまいライカとの距離が徐々に縮み始める。

 恐怖心によって、最早まともに魔力を練る事すら出来ずに男は埃みたいな魔力塊を投げつけるだけになった。

 ついでに失禁もしていた。


「はぁ………。なんかないの、必殺技とか。見せてくれたら()()獲らないよ。」


 うん、なんかビビらせ過ぎたというかテンションが上がり過ぎたというか。

 普通に男が使った魔法危ないからね。受け流しミスってたら腕スパーンッてなっただろうし。


 なんか、申し訳なくなってしまった。


「うぅぅぅ……。し、ししねぇ!!?!!?」


烈断魔法「四肢死斬(しししざ)ぁぁぁああん!!」


ヴーーーーーーーーン


ザンッ………ザンッ………ザンッ………ザンッ………!!


なんかそれっぽいのが来た……けど。


「溜めが長い、連射しろ、暴走族スラングどうした?」


 チャージが長い、仏恥斬りの4倍かかってるし、撃つたびにバランスを崩しているから連射出来てないし、これはひどい。


 1撃目、先程と同じ様に魔力を纏った右手で払う。


 2撃目、返す手刀(かたな)で打ち砕く。


 3撃目、左足で蹴り上げるように魔力を放ち防ぐ。


 4撃目、両手の手袋から文字を象った魔力が這い出る。それが円を描くように並び造りあげるは魔法陣。

 その魔法陣に刃が触れ───


「次闘う時はマシに成っとけよ。まあ、もうないだろうけど。」


───ズバッ!!!!


 男がビリリとした感覚を腕に覚え視線を下げれば、肘から先が焼き切られ落とされていた。


「あっ?………?うへぇぇぇええ!!?俺、俺んうへが!!」


「命を獲らないだけ、温情だと思いな。」



◇◇◇◇◇



「ブレイク、何が起きたんじゃ?」


「……、最初は単純に近づいて殴っただけだ。ま、身体強化込みでも早すぎるけどな。相手の魔法を弾いたのも不可能ではないが、最後のは俺でも分からん。手袋の中から魔法陣が出てきたから…吸収系の魔法を予め組んで仕込んでいたんだろうが、幾ら無属性魔法と言えども相手の魔力に属性付与(エンチャント)できない。」


 泣き叫ぶ男が職員に引き摺られる光景を目に映しながら、マドワフとブレイクは思考を巡らせていたが


「そのさ、えんちゃんとっ何〜?私を置いてけぼりにしないでよ〜?」


 残念ながら空気を読めない人がいた。質問に応えなければ最悪の場合、ベッドに入ろうが水浴びをしようが耳元で「なんで」を繰り返す。

 そんな実体験を持つ2人は渋々ながら、リリーの質問に応えることにする。


「そうじゃな、お主は知らないというか、しつこく尋ねるクセにすぐ忘れるからの。」


「酷いこと言わないでよ〜。ぷんぷん。」

 

「はぁ………。属性付与(エンチャント)ってえのは、純粋なエネルギー体であるマナを雷や植物に変化させる事だ。」


「?そんなの当たり前じゃん。ほら。」


 リリーは2人に示すように人差し指から枝を生やした。

 対してブレイクは諭すように話を続ける。


()()()にとってはな。それ以外の奴だと、……ヒから始まる種族の極一部、そいつらで言う貴族階級の奴らだけだ使えるのは。」


「ん~、確かにドワーフは使ってる所を見たことないけど、ブレイクは土とか火とか色々使えるじゃん、私と違って。」


「オークは染まりやすいのじゃよ。」 


「染まりやすい?」


「簡単に説明すると、周りの環境を利用すれば様々な属性を使えるということじゃな。」


「なるほど〜。つまりブレイクは説明したがる癖にちゃんと魔法を理解していないって事なんだね〜。」


 リリーはポンッと掌を打ちながら爆弾を投下した。


「はっ?」


「そんな事よりさ〜、「いや、おい」オークは染まりやすいんだね〜。それは知らなかったから驚きだよ〜。良かったね〜、ブレイク。」


「はっ?何言ってんだリリー。」


「……ふふっ、目的を果たせたんだから喜びなよ。「……はっ?どうい」そんなことよりさ〜、マドワフ君、数値は取れてる〜?」


 ブレイクはリリーの言葉の意味を聞こうとしたがその前に蔦によって口を閉ざされた。


「あ、あぁ、ちょっと待てい。」


 マドワフは白衣の内側をガサゴソと漁り始め、片手サイズの端末を取り出した。


「んむ、今まで1番安定しておるな。これならば、期待できるぞ。」


「良かった〜。やっと前進できるよ〜。じゃ、あの子以外は処分しちゃっていいよね〜。ブレイク、宜しくね〜。」


「リリー、ちょっと待て!!」


 リリーはもう話す事は無いと言わんばかりに、ブレイクの拘束を解くとすぐに退室した。


「では、儂もデータの詳細をみたいからの失礼するぞ。……分からん事を考えても仕方ないぞ?」


「毎週部屋で徹夜しているお前に言われるたくないな。」


「フォッフォッフォッ、1本獲られたわい。では、」


 そう告げた後、マドワフは部屋を出た。


「……はぁ、全く話が分からん。ストロイなら分かるのか?」


 そのつぶやきは虚しく天井に吸われていった。


 

◇◇◇◇◇



 今日は学びは有っただろうか。強くならないと、強くならないと。全てを奪われる。奪われる前に全てを壊さないと、奪われる。

 その為にはなんだってやる。好き勝手にやってやる。

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