今日は血祭り☆パーティーじゃない話を書きますけれど、その前にあんまりだったコトを書かせてください!
事実は小説より奇なり! わたしがエッセイを大好きなのは、事実が小説を軽々と超える瞬間があるからです! 「そんな話、ウソくさいわ!ww」ということが事実だったりするから面白い!
これはご本人の承諾を得ていないのでデティールは変えてありますが事実です。そして終わったと思っていた血祭り☆パーティーのお話です。連日の血祭り☆パーティーで、ごめんなさい! でもコレは書かなきゃダメだと思ったんです!!
バイトへ行こうとチャリをこいでいたら、東谷さん(仮名・50代・女性)と太田さん(仮名・40代・女性)が立ち話をしているところへ出くわしました。
ソウ:東谷さん、太田さん、お久しぶりです!
東谷:あらソウさん、最近見かけなかったけどどうしてたん?
ソウ:生理の貧血がひどくてタイヘンだったんですよ!
東谷:もしかして子宮筋腫があるのん?
ソウ:あります! あります! ピルとか飲んでるから、吐き気もひどくて!
東谷:もしかして〇〇〇って薬をのんでるのん?
ソウ:そうです! ソレ飲んでます!
東谷:アタシと同じやん! アタシも筋腫があって出血がひどくて〇〇〇を飲んでてん。
ソウ:すごい! まったく同じですね!
それまで黙って会話を聞いていた太田さんがおびえた顔をします。
太田:お二人とも重い病気ですか? そんなお話、聞いたことないです。
東谷:ちゃうねん!
ソウ:大人になったらよくある話なんです。わたしは薬の効果が出るのを待ってる状態なんですけれど、東谷さんはどうですか?
東谷:あの薬飲んだらムカムカするし、血の出る量も減らんかったん! ひどかったんよ!
ソウ:え!? それは困るんですけど!
太田:血の出る量ですか? どういうことです?
ソウ:大人(更年期)になると生理の量が増えるんですよ。でもほんの少しずつ増えるから、自分がヘンな状態だと気付かないんです。
東谷:そうそう!
ソウ:夜用のナプキンで一晩過ごせなかったら病院へ行ったほうがイイらしいのですけれど、それを知らなくて……。
東谷:病院は早く行ったほうがいいよねぇ!
太田:夜用のナプキンで一晩過ごせないって、どれだけたくさん出るんですか!?
ソウ:アホほどでます!
東谷:おしっこくらい出るよねぇ!
太田:そんな……!
太田さん、未知の世界の話におびえまくっています。
東谷:アタシね、最近アルバイトに行きだしたんよ! それでバイト中はトイレに行けんから、生理の量を減らしてもらおうと婦人科へ行ったんよ!
ソウ:わたしも同じです! それで今はどうなんですか!?
東谷:〇〇〇を飲んで気持ちが悪いし、出血は止まらんし、ひどい状態でバイトに行ったんよ! そしたらバイト中に血がいっぱい出て、オムツもナプキンも通り越して(!!)ズボンが濡れて(!!)ねぇ……。
太田:怖いです! 怖いです! 怖いです!!
東谷:そのうち貧血でフラフラになって早退したんよ。
ソウ:えぇ!? わたし、まったく同じです! それでどうなったんですか!?
東谷:その日は血がドンドン出てぜんぜん眠れんくて、次の日に婦人科へ行ったんよ。そしたら緊急入院になって、緊急手術した!
太田 & ソウ:えええええええええええ!? 緊急入院と緊急手術!?
東谷:なんやら筋腫が破裂したらしくて、命が危なかったらしい。
太田:怖い! 怖い! 怖い! 怖い! 怖い! ((((;゜Д゜))))ガクガクブルブル
太田さん、トラウマ級におびえまくっています。こういう話、作り物の話よりよっぽど怖いですよね……。
東谷:それでいらんもん取ったら、スッキリした♪
ソウ:治ったのは良かったですけれど、いらんもんて……。
お若い太田さんが、ブルブル震えながら訴えかけます。
太田:そういう話、これからも教えてくださいね! 周りにそういう人はいないから、ぜんぜん知らないんです! 絶対に教えてくださいね! お願いします!!
そういう人はたくさんいると思いますけれど、話しにくい内容なので言わないのだと思います。みんなで情報共有すれば未然に防げることなのに、話さないのはもったいない!
エッセイでさんざん血祭り☆パーティーのことを書いていたら、すぐそばに同じ症状、しかも緊急入院 & 緊急手術の方がいらっしゃいました! 事実は小説より奇なり! 皆さまもヘンな症状で困っていたら、老若男女問わず病院へ行ってみてくださいね!!
ではでは今日書く予定だったお話を書きます。
瑠璃ちゃんとマリちゃんのお話です。二人は同じ19歳でしたけれど、性格も背景もまったく違います。瑠璃ちゃんは美大志望の浪人生で、絵画塾で働いていたわたしとアトリエで出会いました。もともと他の絵画塾の生徒さんでしたけれど「気分転換でうちに留学したら?」と軽く誘ってみたら、所属している塾に夏季講習や冬季講習が無いという理由で、夏季や冬季だけ限定で遠くから通ってくるようになった。
限定とは言え、講習は高くつきます! 美大なので特殊ですから、値段も高い! さらに講習中は近くのホテルに滞在します。食事だって食べないといけないから、どんどんお金が飛んでゆく! 先生の勧めで高価な画材も一式購入したので、1年間のトータルでン百万円(!!)かかったんじゃないかなぁ?? あんまり高額だから「ぜんぶ来なくていいんだよ? ちょっとだけ来て節約するっている方法もあるんだよ?」そう伝えたのですけれど「学ぶことが多いから」と、すべての講習に参加しました。不思議だったのは、一度も親御さんが出てこなかったことです。高額な講習費や長いホテル生活、すべて19歳の瑠璃ちゃんが決断して支払いをした。フツー、親御さんが出てきて「どういう内容ですか?」とかご質問するし、お支払いだって親御さんがします。それなのに一度も親御さんを見たことはありませんでした。
瑠璃ちゃんと同じ年のマリちゃんは、わたしが通っていた居酒屋のマスターの彼女さんでした。マリちゃんはテキトーにお勉強してテキトーに大学を決めて、楽しく暮らす女の子でした。楽観的なマリちゃんが一つだけ後悔していたのは、マスターのお店と大学が遠かったことです。入学する前にマスターと出会っていたら、きっとお店の近くの大学にしていたことでしょう。ところが大学が決まってからマスターと交際するようになったので、遠距離恋愛をしていました。そしてひんぱんにお店へ来ていました。
マリちゃんのことで不思議だったのは、マスターに会うための高額な交通費をどうしているか? です。マスターに会うためにバイトもしていないのに、気軽に新幹線で行ったり来たり……。どこからお金が出てるんだ??
瑠璃ちゃんとマリちゃんはわたしと別々に知り合ったので、二人が直接会ったことは一度もありません。同じ19歳で瑠璃ちゃんはストイックな浪人生、マリちゃんは自由奔放で恋する大学生、二人の共通点は年齢だけだと思っていました。そして瑠璃ちゃんは無事に志望校の美大に合格して、上京しました♪ その後も夏休みや冬休みになると、わたしに会いに来てくれていました♪ マリちゃんはギリギリの成績をキープしながら、隙あらばマスターに会いに来ていました。
二人の共通点が見つかったのは、二人と会ってから2年後です。マリちゃんはあんまり考えてなかったと思いますけれど、それでも秘密にしていた。さらに瑠璃ちゃんはずっとわたしが信頼できる人間か観察していた。そして信頼できると判断したから、瑠璃ちゃんの秘密を教えてくれた。その秘密は、マリちゃんと同じ秘密でした。
きっかけは、瑠璃ちゃんの住所が「霞が関」だったことです。最近完結した未来屋 環さんの素敵な小説「千代田区の社畜リーマンは有能女性部長の夢を見るか」の舞台と同じ千代田区です。未来屋さんの小説も、良かったらご高覧ください♪
霞が関が住所って、ヘンなのです。あの辺は官公庁ばっかですから、住居なんてほとんど無いはず。
ちなみにマリちゃんの住所は、大学のすぐ近くです。マリちゃんはフツーですけれど、瑠璃ちゃんの住所はヘン……。大学が都内だからって、なんで霞が関なんだ??
ソウ:この住所、本物?
瑠璃:本物ですよ(苦笑)。
ソウ:だってヘンじゃん?
瑠璃:まぁ、ヘンではありますねぇ……(苦笑)。
ソウ:霞が関なんて、住めるの?
瑠璃:住めますよ!
ソウ:アパートなんてナイでしょ!?
瑠璃:それはそうですけど……。実は官舎に住んでいるんです。
瑠璃ちゃんとマリちゃんの共通点、それは「お父さんが同じ職業」です。ものすごくレアな職業。わたしは後にも先にも、この職業の関係者を見たことがありません。もしかしたら会っているのかもしれませんけれど、この職業の関係者だと言ってはいけないらしいです。だから聞いたことがない。人生でたった二人見た関係者が、同じ時期で同じ年齢の女の子だった。これを小説に書いてもウソくさくなると思う……。でも事実なので、書きます。
二人の女の子のお父さんは、どちらも「航空管制官」というお仕事をしていました。飛行場で飛行機を安全に離発着させる大事なお仕事です。仕事中の会話はすべて英語らしいですよ。それだけで気が遠くなります……。
どうしてこのお仕事の関係者だと言えないのかを、瑠璃ちゃんは教えてくれました。誘拐です。いきなり不穏な言葉が出てきましたけれど、誘拐を防ぐため秘密にしているそうです。誘拐する犯人は、ハイジャック犯を想定しているそうです。ハイジャック犯は、自分の目的を達成するため飛行機を乗っ取りたい。その目的は非合法だったりしますし、もちろん飛行機の乗っ取りはバリバリ違法行為です! やったらアカン! ですからハイジャックされたとしても管制官は飛行機の離発着を拒否するそうです。そりゃ、そうだ。好き勝手されたら困る!
ところが管制官にも弱点がありまして……。そうです。「愛する家族」です。非合法な要求は拒否するのがルールですけれど、愛する家族を誘拐されて人質に取られた場合、かたくなに拒否できるだろうか? そういう疑問が湧くのは自然なことだと思います。そしてハイジャック犯もこの弱点を突くために、愛する家族を誘拐して人質にしたりすることがあるらしい……。
ゆえに航空管制官に愛されている家族は、自分の立場を秘密にするそうです。だから瑠璃ちゃんもマリちゃんもお父さんの職業を秘密にしていたし、受講費や交通費といった高額な支払いも気軽にできたし、親御さんが出てくることは一度もなかった。
こんなコトをエッセイで公開して大丈夫かとご心配してくださる方がいると思います。安心してください。パンツはいてますから! あ、ごめんなさい。ウソつきました。パンツは、はいていません。けれどもご安心ください! 二人のお父さんは、とっくの昔に定年退職なさっています! 退職なさってから現場を離れてずいぶん経つので、ご家族がハイジャック犯のターゲットになる心配は無いです! さらにこの二人は特定されないよう、ビミョ~に内容を変えてあります。万が一特定されてもハイジャック犯が誘拐するメリットは無いのでエッセイに書きました。
同じ時期に同じ年齢の同じ職業の父を持つ二人と出会いました。これを小説に書いてもウソくさくなると思います。でも「事実は小説より奇なり」なのです。