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deta,84:まるで夢のようだわ!!



 エレイン・ローレンスはセレア・メイランドから銃撃された時、腹部に被弾したが幸いなことに臓器を損傷することなく、弾は抜けており大事には至らなかったが瓦礫(がれき)とともに地下へ落下したせいで、骨折等は免れなかった。

 右足と肋骨三本が折れていたので、今しばらくは入院が必要だった。




 ひとまず悠貴美誠(ゆうきみこと)達はセントティべウス教会に戻って、氷室遊弥(ひむろゆうや)には引き続き病室での留守を頼んだ。

 水沢堂魁(みさわどうかい)とセレアは、空き部屋を二人一緒に使用させることにしたが、その前にラフィン=ジーン・ダルタニアスがセレアを引き止めた。

 そして手にある一本の注射器を、セレアの目の前にする。


「あなた方が炎の向こうに消えた時、もう使用することはないと諦めていましたが……処分する前に戻ってきてくれて良かった。これはウイルスベクターと言って、欠損遺伝子を補う為に私が作成したものです」


「それって……?」


「セレアには太陽光の免疫機能が“欠損”しているので、それの耐性ウイルスベクターを注入すれば、もう今後太陽に怯える事のない、普通の“ヒト”としての生活が送れるようになるのです。いかがなさいますか? セレア」


「本当に……ラフィン兄さん!? 勿論、勿論注入するわ!!」


 セレアは感激を露わにして、何度も首肯する。


「でも不思議ね。ラフィンがそれを作れたのに、どうして今まで他の科学者はセレアにそうしなかったのかしら?」

 

 魁が疑問を口にする。

 それにラフィンがバッサリと切り込んだ。


「簡単なことです。所詮はクローン失敗作の“実験材料(モルモット)”でしかセレアを扱わなかっただけのことです。私がまだ本部にいた頃、私の父が身近にいる彼女の為に今回と同じような薬を注入して、完治させようとしたのですが本部から禁止されて出来なかったのです」


「何それ。酷いじゃない。ムカつくわね」


「マジでな!」


 怒りを露わにしている魁と美誠を尻目に、ラフィンは改めてセレアに向き直る。

挿絵(By みてみん)

「では、注入しますよ」


「ええ、ラフィン兄さん……」


 セレアは自分の色のない真っ白な腕を差し出す。

 その腕に、ラフィンは注射針管を刺し入れると、ゆっくりと押し子を注射器内に沈めていく。

 そしてすっかりウイルスベクター液をセレアの血管に注入した頃、フラリとセレアの上半身が揺れた。

 これに気付いた魁が素早く、彼女の上半身を抱き止める。


「効果を円滑にする為、睡眠作用があります。水沢、後は任せますよ」


「ええ。分かったわ」


 魁はすっかり意識を失ったセレアを抱き上げると、与えられた自分達の部屋のベッドへと、彼女を運んで行った。


「目が覚めたらセレア、普通の人と同じようにもう昼間も活動出来るようになるんだよな!?」


「ええ。今まで見たことのない美しい景色を、彼女は拝める事になるでしょう」


「そっか……セレアの反応が楽しみだな」


 美誠は自分のことのように、喜びを露わにする。


「さぁ、もう夜も遅いので、私達も眠りましょうか」


「おう!」


 美誠とラフィンも自分の部屋に戻るべく、リビングのソファーから立ち上がると歩を進めた。

 階段を上がって、美誠は自分の部屋へと足を向けたが、ふいにラフィンが美誠の腰に手を回した。


「今夜は私の部屋で一緒に眠りましょうね。美誠」


「え、あ、うん……」


 こうしてもれなく、美誠はラフィンの部屋で一緒に眠ることになった。

 ただし、当然のように“おとなしく”は不可能だったが。




 翌朝――5時頃に朝日に気付いてセレアは目覚めた。

 今までの人生に於いて、こんな目覚め方をしたのは初めてだった。


「太、陽……」


 小さく呟くとゆっくり、ベッドから抜け出てセレアは恐る恐る窓へと近付いてみる。

 朝日が差し込む境目に、ゆっくりと手を差し入れる。

 だが彼女の肉体は一切、拒絶反応を現さなかった。

 これにセレアの呼吸が震える。


「まるで夢のようだわ!!」


 セレアの第一声は、それだった。

 その声に、魁が目覚める。


「世界はこんなに輝きで満ち溢れていたのね!」

 

 部屋の窓際に立って外の景色を目の前にして、喜びを露わにするセレア。

 これに魁もベッドから出ると、セレアの背後に立つ。


「見てカイ! ほら、私の肌、何ともならないわ! 水脹れにも火傷にも! こんなにも全身で朝日を浴びているにも関わらずよ!?」


「ええ。ようやくあなたも普通の“ヒト”になれた証拠よセレア」


「こんな人生を迎えられるだなんて私、考えたこともなかったわ……! 嬉しい……! 最高の気分よカイ……!」


 いつしかセレアの水色の瞳から、涙が溢れていた。


「――俺には今のセレア自身の方がよっぽど眩しく輝いて見える……これからはいろんな所へデートしような」

 

 男言葉になった魁は言うと、彼女の涙を舌先で舐め拭った。


「ええ……愛しているわカイ……」


 セレアは言って彼の火傷跡が残る左頬に片手を当てる。


「俺の方こそだ、セレア……」


 魁はその彼女の手に自分の手を重ねる。

 魁とセレアは見つめ合うと、どちらともなく顔を近付けて互いの口唇を貪るように重ね合わせた。


「ヤベェ……」


「え?」


「今メチャクチャお前を抱きたい」


「……ええ。私もあなたになら抱かれたいわ、カイ……」


「覚悟しろよ。“死にたくなるくらい”感じさせてやるよセレア……」


「できるものなら……」


 こうして二人は再度口づけをしながら、ベッドへと倒れこんだ。




女性向けR18サイトのムーンライトノベルズに掲載の『炎に宿りし誓いの太陽』にて、ラフィン×美誠or魁×セレアのHシーンの詳細が書かれています。

イメージを壊したくない方はここまで。

大丈夫! 二人の全てを見たい!! という方はそちらへも是非お越しください☆


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