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ノリツッコミ待ち



「はい、どうぞ」

「あ、ありがとうございます…」


金髪蒼眼イケメンがお茶をいれてくれた。


「君は、ベッドにいたままで安静にしてて」

「ってか先に治しちまおうぜ、とりあえず」

「そーだね、ジン、頼む」


この黒髪は…医者なのか?医者には見えないけど。

どっちかっていうとやぶ医者って感じだけど…。


「おい、ぶつけたところ出せ」

「あ、はい!」


頭を差し出す。


「頭か…」

「倒れてた時は結構血が酷かったんだ」

「妖精の犠牲治癒フェアリーヴィクテムヒーリング


な、なにが起きてるんだろう。頭を差し出してるせいでなんも見えないけど…


「とりあえずこれで大丈夫だろ」

「な、治ったんですか?私」

「とりあえずはな。この後は薬草粉を朝と夜に白湯に溶かして飲め」

「あ、ありがとうございました。なんか、魔法みたいでしたね!なんつって!」



シーーーーン



え、そんなスベる?!まだ高校生なんだからこれくらいのボケは笑ってほしいんだけど…!



「いや、魔法だけど」



ええ〜〜ノッてくる方?そっち?まあいいけど…。



「ですよね!魔法陣とか書いちゃったり詠唱しちゃったりとかね!」

「ああ、まあ俺は治癒魔法が主に得意だが。魔法だったらルイの方が得意だぞ」

「そんなことないよ。とりあえず怪我も治ったことだし、話してくれる?」



ツッコミなし?!なんなのこの大人たち。



「ええっと、まず私はミミリア・ルーヴェルトンではありません。身体はこの人のものですが、中身は違います。私はかつて、日本という国の高校生でした。剣道をやっていて、ショートヘアで、キノコが嫌いな普通の女の子です」

「ストップ。まず、ニホンという国なんて聞いたことがない。どこらへんにあるんだ?」


そう言ってジンという男は地図のようなものをもってきた。


「…え?」


私の知ってる世界地図じゃない…。

ロシアとかアメリカとかさえない…!


「こ、これほんとに世界地図ですか?私の知ってるものと違うんですけど…」

「いや、これが世界地図だよ。僕らは今このシンデォという国の端っこらへんにいる」


そういってイケメンが差したのは私の世界でいうアメリカらへんだった。


じゃあ、ここはほんとに全く私の知らない世界ってこと?こんなのアリ?


「お前がいたとことここは完全に別世界なのかもしれねえな。伝説じゃ異世界を超えるなんて話も幾つかあるしな」

「……私は日本にいました。お母さんとお兄ちゃんと暮らしていました。ただ…」


私、日本で暮らしてた時の名前が思い出せない。


「名前が、分からないんです」

「お前は今ミミリア・ルーヴェルトンだけどさ、そのルーヴェルトン自体の記憶はあんの?」

「あります。夢だと思ってたんですけど、この人の人生だったんですね。ひどい有様でしたけど」

「じゃあさ、とりあえず呼び方を決めようよ!僕はルイ、こっちはジンなんだけど。今君はルーヴェルトン家から追い出されて、ルーヴェルトンという名前は捨てるべきだ。ミミリア、って残るけど、それでいいかな?」

「うーーん…それもなんかな…ミリアでお願い」

「ミリアだね!これからよろしく!」

「ありがとうルイ、ジン」

「俺は別に許可してねえけど」

「「かわいくな」」

「んだと?!」


ツンデレかな、ジンは。

兎に角わたしの素性を信じてくれただけでも救いだ。

日本に帰れるまではこの人たちを頼って、どーにか、生きていかないと!












「ほら!いい感じになってきたじゃん」

「神様、適当になさるのは止めてください」

「僕がプレゼントした能力にはいつ気づくのかなー」

「神様、仕事して下さい」







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