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レポート01 ~入学式で出会った少年と友達になったと思ったら突然勝負を挑まれた~前編

とある学園の交戦日記バトルレポート


オープニング


「おい、そこの兄ちゃん、顔かせや」

今日は一学期が始まる日で遅刻は出来ない日。そんなある日僕は二人組みの不良高校生に絡まれました。

「なぜでしょうか?」

とりあえず、社会ルールにのっとり僕は質問した。そしたら、

「なぜって?そりゃ、カツアゲするからに決まっているからだろ!!」

そう言って男は右足でローキックをしてきた。僕はそれをバックステップで当たるスレスレの部分でかわす。

「何するんだよ!」

僕が少し強い口調で話しかけると

「キサマが素直に金を出さないからだろ!」

「出せなんて言っていないじゃないか!」

「知るか、俺はお前を殴って金を奪う!!」

 どうやら、話し合いでは解決することはできないらしい。……しかたがない、こっちも戦うか。

「我、神に使えし使者である 我が名の下にすべての攻撃を防がん」

 僕は呪文を唱えて右の腕に小さな盾を出した。その盾は西洋の騎士がランスと一緒に使うような盾で盾の中心には大きな羽の生えた人が描かれている。同時に、普通に殴ったら痛い代物である

「ちっ!武具者か!……だがこれならどうだ!」

そう言って体格のいい不良高校生(これを不良Aとする)は黒い警防のような物を取り出した。

「でやした!黒山さんの特注スタンロッド!!」

どうやら、スタンロッドらしい、そして男はそのままスタンロッドを構えて盾にぶつけてきた。電流の流れる音がかすかにする。

「金属は電気を通しやすいからな!気絶してしまえ!!」

そう言って不良Aはぶつけてきたが、僕は平然として防いだ。

「…………どうして効かないんだ!?」

そう言ってなんどもぶつけるがまったく盾は電気を通さない。そして六回目の攻撃をした瞬間、粉々に砕けた。

「あーあ、そんなに力強く、突きをするからだよ」

僕はそんなセリフを吐いて動揺している不良Aに盾の形を変えた肩まである篭手こてで顔面に肘うちをお見舞いした。不良Aが気絶したのを見てビビったもう一人の不良高校生はすぐさま逃げていった。

「ふぅー、何とかしのげた」

そうして、身長一七六前後でブラウンカラーの髪の毛で瞳は黒色で春から高校一年生になる僕、「神宮寺じんぐうじ きら」は学校へ向かった。



記録レポート01 入学式で出会った少年と友達になったと思ったら突然勝負を挑まれた


 僕は、ギリギリで桜山学園高等学校入学式に間に合った。教室に入るとすでに生徒達が席についていて自分だけなんともいえない場違いな雰囲気が流れていた。そして扉を開けた瞬間に注目の視線がいくつか向けられる。僕はそれを笑顔で流してかばんをロッカーへ入れて、中央付近にある空いた机へ座った。それから三分もしない内に身長一四〇前後の大人なのか信じられない人が入ってきて教壇の場所にきた。

「えー、私は明日からこのクラスを受け持つことになった、黒江くろえ 牧菜まきなです。一年間よろしくお願いします」

そう言って、黒江先生は生徒についてくるよう指示を出した。


 長い廊下を歩いて体育館につた生徒達はすぐさま先生の指示に従いパイプ椅子に座らされた。

そして当然僕も座る。

「よっ、君の名前は?」

隣の生徒に突然話しかけられてどうしようか少し考えた後、

「僕は神宮寺 煌、よろしく……君は?」

 普通に答えることにし相手の名前をたずねた。すると男子生徒は「すまん、すまん」とお詫びを入れて自己紹介をした。

「俺の名前は槍山やりやま恭介きょうすけだ よろしくな神宮寺」

そして、そこから世間話に行くのかと思ったら、

「入学初日の朝から不良とケンカとはすばらしいな神宮寺は」

…………どうやら朝の一部始終を見られていたらしい。さらに

「お前のあの篭手みたいなの強そうだな なんて、武具だ?」

そう聞かれた僕は「今度話すよ」とながして別の話題に切り替えた

そして雑談を終えてから五分ほど経つと黒のスーツを着た教頭先生が開始の号令を出した。

 

前半の二十分間は退屈な大人達の祝文などのお言葉だった。その後の十五分ほどは生徒会の方々の行事紹介だった。そしてその中にはこんな紹介があった。

「煌け!輝け!最強になれ!夏のタッグバトル!」

説明の内容は武具(朝僕が使ったような物)を使ったタッグトーナメントで各学年の最強を決める大会だと言うことだけが説明された。

 

その何事もなく入学式は進み、新入生百人はそれぞれ自分のいたクラスに戻っていった。

「そうか、槍山さんとは同じクラスなのか」

「おい、煌その「槍山さん」はやめろ 恭介でいいから」

そんなくだらない会話をしながら教室に入った二人はすぐに自分の席に戻ってここの高校の特徴について再度説明を受けた。

 桜山学園大学付属高等学校 その高校は高さおよそ三百メートルの山(または丘)の上に建つ学園で、めずらしい、かもしれない高大一環の学校である。そしてここの生徒には同時に武器を与えられている。別に人殺しや自衛隊の人にするべくしているわけではなく、学力向上を目的としたものである。理由としてこの学園は週に七時間授業が四日もあり、一コマの授業が五十五分という驚異的な場所なので、ストレス発散のために学校側がだしたのが「学力向上仮想現実武具システム」という戦闘システムである。

 内容は至極単純で生徒一人一人に学校側のサーバーにある武器からランダムに生徒の持っている生徒手帳もかねた端末(この中には友達を登録できる「フレンドシステム」や学園内でしか使えない仮想のお金、「ベレー」などが記録されている)のに武具(朝使ったようなのが)データーで送信され、決められた呪文を唱えるとそのデータを展開(具現化)することが出来る。

 そして、高校生、大学生両方ともだが、全校生徒に順位が与えられている。テストの順位は成績や自分の能力ステータスに比例していて、テストで順位があがると、その順位によってヒットポイント(HP)攻撃力(AP)防御力(DP)が割り振られ、他にベレーや新しい武器が与えられる。ちなみに、始めはみんなHP五万、AP、DP百五十ずつ、ベレーは三千ベレー与えられてステータスはそれ以上は低くならない。

 それと余談だけど、戦い(バトル)に負けない限り、ベレーは減らない。(負けると、固定値で五百ベレーが相手へ渡る。)

 それからこのシステムは学園一帯にも張り巡らされており、半径十五キロ圏内なら使うことができる。

 そしてようやく説明が終わり、今日は武具の展開テストをして解散となることになった。


グラウンドに移動した僕達はすぐに展開の仕方を説明されて実践した。

「へぇー、すんなり出せてるじゃないか煌」

「そっちこそ」

そう言ってお互いに自分の武具を見せ合う。恭介の武具は長さが三メートルはある長い十文字槍で柄は木の枝で出来ている。

「それにしてもお前は変わってるよなそんな武器をアンケートに書くなんて」

そう、まったくその通り。まず、入学手続きの時にアンケートがあり、どんな武器がいいかと書かされる。そして武具はどんなことがあっても一人一つしか展開できないため、基本、剣や槍(銃は一つもない)で攻撃の手段をとするだけど、僕の武具の基本形態は盾。大きさを変えることができて、いくつか変形させることが出来るが、それでもまだ篭手にしかできず、しかも篭手は手の部分には着かず、手首から肩までといった使用なのである。

「なんて、名前の盾なんだ?俺のは、「シルバーウッド」つーのなんだけどよ」

そこで自分は一応端末でこの武具の名前を調べた。そこには「イージス」と書かれていた。

「えーと、「イージス」って言うみたい、意味は「神の盾」だったよね」

そう聞くと恭介は詳しく説明してくれた。

「まぁ、間違っていないけど厳密には、ゼウスが娘の女神アテーナーに与えたあらゆる邪悪・厄災を払う魔よけの力があったみたいだけどな」

「くわしいんだね恭介」

そう言うと少し恥ずかしそうに

「ま、まぁなインターネットのをそのまま言っただけなんだけどな、」

そしてそんな風に入学初日は過ぎていった。


********


入学から一夜明けた今日、学校へ行く道の途中でたまたま、恭介が見えたので話しかけた。

「おはよう、恭介」

僕は横からはなしかけ雑談することにした。

「恭介は昨日良く眠れた?」

とてもたわいもない質問をすると恭介はニコニコしながら答えた。

「いや、あんまり なんせお前と戦いたくてうずうずしてたよ」

…………聞き間違えたのかな?今僕と戦うって言ったような気がしたんだけど

「おい、聞いてるのか煌?もう一度言うぞ、俺はお前と戦いたくてうずうずしていたぜ!」

「なんでだよ!?」

とりあえず、僕は一言いわせてもらった。そうでもしないとなんかおかしくなりそうだったからだ。恭介が「どうしたんだよ……」といった表情をしたが気にする理由がないので無視した。

「なんで初日から誰かと戦わなくちゃいけないんだよ!?」

僕がそうたずねると恭介は何かに気づいたように手を叩いて理由を言った。

「昨日、お前が放課後帰った後に武具担当の授業の先生が連絡しに来たんだよ「明日は早速模擬戦で全員の実力を測るから最初の相手を決めておいとけよ~」てな」

…………そうだったんだ。と理解した僕はとりあえず誤ることにした

「そうだったんだ、ごめん」

「なんも、気にしてないからお前も気にするな」

そんな風に和解して校門をくぐり、教室へ向かった。


「予想外にきついな五十五分は……」

「確かに、そうだね……」

僕達は屋上で購買で買った軽い昼食を口にしていた。たくさん食べたいのは山々なんだけど、なぜ軽いかと言うと、五十五分という授業時間と授業の早さである。

 まず、一時間目の国語では大まかな進行の説明を十五分ほどした後、すぐに授業へ入り、長さ二メートルはある黒板を十五分ほどで埋めて、すぐ消す。それから十五分ほどでまた文字で埋めた黒板を、消す。

そんなのを繰り返して行い、五十五分が過ぎって行った。国語だけではなくほかの授業もそんな感じで初日は終わった。

そして僕達はその情報量の多さに精神的にまいってしまっていた。

「だが次は、武具の授業だ!気合入れていこうぜ煌!!」

「うんそうだね」

そして僕達はグラウンドへ向かった。


中編へ続く



どーも、音無 桐谷と申します。新作です。ぜひこれを読んだ方は感想ください。今後の作品の参考にしていきますので。

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