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I just called to say I love you.

作者: 鈴木 アル



――I just called to say I love you.




ただ、愛してるって言うために電話しただけなんだ。

でもくだらない世間話が止まらない。



君にはこの気持ちは迷惑なのかな?

きっとそうだよね。

望みなんてない。

わかってるんだ。



でも、信じられないんだ。

君が僕のこともう好きじゃないなんて。

信じたくないんだ。



あんなに深く指を絡めていたのに。

あんなにきつく抱きしめあったのに。

あんなに優しいキスを交したのに。



どこで間違えたんだろう。

あんなに幸せだったのに、自分で手を離してしまった。



君の気持ちなんて確かめなくてもよかったんだ。

君はあんなに好きを僕に伝えてたのに。

言葉を求めてしまった。

君を困らせてしまった。



君が、僕を好きじゃなくてもよかったんだ。

ただそばにいたかった。

そばにいるだけで幸せだった。

君のとなりは、僕の幸せだった。



幸せが見えなくなっていたのは僕。

君の気持ちを手放したのは僕。

自分が悪かったとあきらめればいいのかな?

君を愛しく想って涙を流してはいけないのかな?

僕らは終わってしまったの?

僕はまだ、君をこんなに愛しく想っているのに。

僕の右手は手もちぶさたなままなのに。



愛してる。

あの頃は僕には似合わない言葉だと思ってた。

君への気持ちに、その言葉はふさわしくないと思ってた。



終わってから気付くなんて。



あの頃言えていたら、君は喜んでくれたかな?



今、伝えたら、僕は君の世界から締め出されてしまうかな?



まだまだ続く世間話。

君の声が僕の右耳を優しく熱くする。



愛していると、伝えたくて。

やっと取り戻した今の関係をなくしたくなくて。



今日もまた世間話。

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― 新着の感想 ―
[一言] 初めまして、江中田桂です。 この話、ムチャクチャ良かったです。こういうの、なんかわかる。 ていうか、ムチャクチャ切ないです。スイマセン、何か感動してしまってうまく書けないんですけど。 これ…
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