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一夜で考えた小説シリーズ

《一夜で考えた小説シリーズ》地下アイドルの猫

作者: Lilly

 僕はとあるお家で生活してる猫だにゃ。小さい時は別の家で生活してた気がするし、その家は屋根がにゃかった気がする。でも、もう忘れたにゃん。とゆうか、そんにゃことは覚えてても仕方ないにゃ。僕は、ご主人様のもとで暮らせたら、それでいいのにゃ。

 でも、最近悩みがあるにゃ。猫にも悩みというのはできるものにゃんじゃぞ、覚えとけにゃ、読者諸君。

 ん?読者諸君ってにゃんだ?

 ま、そんにゃことは置いとくにゃ。


 最近の悩みはご主人の帰りが遅いことだにゃ。朝早く行ったと思えば、昼近くに帰ってきたり、かと思えば深夜に出ていくこともある。にゃにをしているにゃ?この僕を置いてどこに行くんだにゃ。

 今日もご主人は夜ににゃっても帰ってこにゃいにゃ。と、思ったら窓が開いてるにゃ!これは絶好のチャンスだにゃ。今すぐご主人を探しに行くにゃよ〜!

 窓から顔を出し、足を一歩前に踏み出す。僕は好奇心でいっぱいだにゃ!

 夜は夜独特の雰囲気がするにゃね。初めての経験だにゃ。さてご主人はどこかにゃ〜。

「おい、そこの猫」

 すると、どこからか声がしたにゃ。

 でも、猫なんてどこにでもいるし、きっと僕のことを指してにゃんかにゃいだろうにゃ。

「お前だよ。そこのお前。小さぇ白猫のお前だ」

 白猫はきっと僕のことだにゃ。なにせ、僕は輝かんばかりの美しい白猫にゃんだ。ご主人が毎回毎回、梳かしてくれるから、きれいにゃんだにゃ。

「やーっと気づいたか。ったくこれだから家猫は嫌いなんだ」

 声のする方を向けば、そこには夜に紛れている黒猫がいたにゃ。

「俺は野良猫の王。おまえ、見ない顔だな。家猫だろう?」

「そうだにゃ。にゃあ、そこの野良猫の王。僕のご主人を見にゃかったかにゃ?」

「ハッ、『にゃ』って言ってやがる。『な』を『にゃ』にするのは、家猫の特徴だ」

 野良猫の王は鼻で笑いにゃがらそう言った。

「あと、お前のご主人なんて見てない。まぁまず、お前に協力する気もないからな」

「にゃんで、そんにゃこと言うにゃ?にゃかよくしようにゃ」

「うるせぇガキが。ガキは大人しく家に帰りやがれ」

 野良猫の王は僕と話す気もにゃいようにゃ。

「まぁ、そうだな。お前が俺等の仲間になるって言うんなら協力してやるぞ?」

「野良猫の王のにゃかまになれば手伝ってくれるのかにゃ!?」

「あぁ、そう言ってるだろ?」

「わかったにゃ!なるにゃ!」

 僕の返答に野良猫の王はニヤリと笑ったにゃ。


「そうだな、まずはお前の首輪を取るとするか」

 そう言って、野良猫の王は僕の首輪に手を伸ばしてきたにゃ。

「やめるにゃ!この首輪はご主人様がくれた大切にゃ首輪だにゃ!!」

 僕は野良猫の王の手を払ったにゃ。

「貴様・・・俺に逆らうのか?だから、家猫は嫌いだ。俺達の仲間になるってことは、野良猫になるってことだ」

 低く唸るようにゃ声で、野良猫の王は僕に言った。

「そんにゃの、言われてにゃいにゃ!」

 僕はそこから逃げ出そうとし、後ろを向いた。すると、野良猫の王の配下のようにゃ、猫たちが僕の周りを囲んできたにゃ。

 絶体絶命。

 まさにこういう状況を指すんだと、僕は思ったにゃ。

 あのとき外へ出たのが間違だった。家でおとにゃしく、ご主人の帰りを待つべきだったにゃ。


「逃げて!!!」


 僕が諦めかけたとき、小さくも白い猫が、野良猫の王の配下の猫を体当たりでぶっ飛ばしたにゃ。

 無我夢中で、僕はそこから駆け出したにゃ。

「ありがとにゃ!!!!!」

 そう言って、一瞬振り向けば、どこかにゃつかしいようにゃ顔をした猫が僕を見ていたにゃ。


 家までの道のりがひどく遠く感じにゃがら、僕は記憶を頼りに家を探したにゃ。すると懐かしい姿が見え、僕はありったけの声で、ご主人を呼んだにゃ。

「え?なんでここにいるの?」

 ご主人は僕に気づき、駆け寄った僕を抱きかかえてくれたにゃ。

「勝手に外出たの?駄目でしょ?ほら、帰るよ」

 僕はゴロゴロと喉を鳴らし、ご主人に頭を擦り付けたにゃ。

「寂しかったの?あ、少し汚れてるじゃん。家帰ったら、お風呂入ろうね」

 え?お風呂?それっは嫌だにゃ・・・。でも、ご主人と一緒にいれるにゃら、もうそれでいいにゃ。

 家の近くまで来て、僕はせっかくにゃので『表札』と呼ばれるものを見てみた。ちゃんと読めにゃいけどそこには『永光』と書かれてたにゃ。そういえば、ご主人の下の名前は『千陽』とか言ってたにゃあ。


 僕のご主人は、外でにゃにをしているのか知らにゃいけど、僕はずっとご主人のそばにいるにゃ。

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