8.ナーロッパ遥かなり
何事もなかったかのように投下。ナンバリングも勿論継続です ( •̀ᴗ•́ )و(最終回の意味)
おひさです。皆様お元気でしたでしょうか。
さて今回、NHKエンタープライズ制作――みたいなタイトルになっておりますが(←固有名詞なのに伏せない!)。
大丈夫です。お題がナーロッパだし喋るの私なので、何ら高尚なことにはなりません。ご安心ください。
早速ですが、皆様、ナーロッパはお好きでしょうか。
私は大好きです。
私とナーロッパの出会いはさかのぼること数年前。
私がまだ会員登録をせず、興味本位でなろうさんを訪れた時のことでした。
へ~、この話、書籍化されてるんだ、という軽い気持ちでタップしたのは、令嬢と公爵(だったっけ……)が結婚する話だったと思います。今となってはもうタイトルも内容も思い出せないですが。
はっきりと憶えているのは、その二人の披露宴だったか、また違うパーティーだったかで(そこは曖昧)、シャンパンが供されていたことです。
その部分を読んだ時、私は声を上げて笑いました。
この異世界、シャンパーニュ地方あるんかい、と。
ええ。
ナーロッパに初めて触れた人の反応なんて、大体こんなものじゃないかと思いますが、今ではその時笑った己の不明を心から恥じている。
今は思います。
ええやんね。シャンパンあったって、と。
その方が華やかやん。
似たような理由でダージリンとかアールグレイも許容範囲や。
我々の住む地球では、新大陸が(旧大陸人に)発見されるまでは旧大陸になかった作物などについても、全然あっていい派です。
フードで顔を隠し、旅を続ける訳アリな男二人が、立ち寄った農家で素朴なコーンパンとかもらって食べてたら束の間の平穏に心和むし。
ゴシック調大邸宅の、雪が降りしきる窓辺のそばで、孤独な美少女が可愛らしいデザートフォークでガトーショコラをお口に運んでたりしたらすっごく雰囲気あるし。
分かってる。どう好意的に見ても、その異世界の食べ物を分かりやすく地球の言葉に置き換えてくれているってことはない。でもこれはこれでイメージつかみやすくていいんじゃないかな、って思います。
順番が前後しましたが、ナーロッパとは何かというのをざっくり定義すると、「中世ヨーロッパ風異世界」というところでしょうか。言ってしまえば素人が書いた話に出てくるなんちゃってヨーロッパ。
「ナーロッパ」なる名称が、ちょっと小馬鹿にするニュアンスの言葉であるというのは知識として知っていますが、この「風」がツッコまれどころなのかなと思います。
史実ではこうなのにコイツらの描写ときたら、ってやつ。
でもですよ。
史実に沿った描写されても逆に困ったりしません?
耐えられるのですか。衛生面。
宮殿の見事なお庭が貴公子貴婦人の汚物だらけとか、生涯に数回しか風呂入らない令嬢とか、私は無理かな。
湯浴みの習慣が定着しているナーロッパ貴族がいいです。
馬車の乗り心地にしたってそう。
ケツがすりむけるのイヤ。「おっそ!」みたいな速度もイヤ。
乗り心地については、ニッポンの舗装された道路を走る軽自動車くらいは欲しい(贅沢言ってるのは承知ですが、おベンツとまでは言わないから)。速度はいい感じにはしょってほしいです。
服飾についても言いたい。
股間主張袋(※コッドピースを餅が意訳。コッドピースなんて呑気なカタカナではあのインパクツ伝わらない)つけてる王子とか、本当に読みたいですか。
コッドピース知らない人もいるかもしれないので一応説明しますと、男性の股間部分を覆う独立したパーツのことです。なんかすごい主張させたり、レースや宝石で飾ったり、男たちが張り合ってエスカレートしてしまったことが手に取るように分かる代物や。中はスカスカで物入れとして使えたそうです。無理に入れなくても……位置的に不便じゃないか?
こんなん主張させてる王子にそっと手を取られ、「エミリー……強いようで、ひどく脆い……そんな君を、放っておけない……っ!」とか言われても股間が気になって私それどころじゃないかもです。
この辺はなんかこう、ふわっとさせておいていただければ結構です。
ぜんぜん史実に沿わなくていいです。
政体とか貴族制度についても、オリジナル設定オールオッケー。同一作品内で矛盾さえなければ「この世界ではこうなんだな」って受容しますし。
細かいことはいいのです。
問題なく清潔で、お衣装は何らおかしなことなくいい感じにキラキラで、何をやるにしてもいちいち人手と時間がかかって話が進まないなんてことのない世界。
でも昔のヨーロッパの雰囲気も味わえる。
それが!
私の理想のナーロッパ……!!!!
これでいきたいと思います。
一応言っとくと、何でもかんでも手放しでおっけいってことはない。
ラップで包んだロールサンドっていわれたら「えっ」てなります。ロールサンドはいいんだけどラップが違和感。