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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ブラックジャックを超えた天才現る〜弓のようなメス〜

作者: ヒロモト

アメリカ、ドイツ、フランス、イタリア。

各国のエリート医師達が見守る中、太郎はオペを始めた。


「……オーマイガッ」


一度、患者の心臓を止めて心臓周りの腫瘍を取り除く難しい手術を太郎は恐ろしく速くこなしていく。


(そりゃあ心臓を止めているのだから速い方がいい。だが、1ミリでもズレれば患者の心臓を傷つけるんだぞ?なぜそんな迷いなく切れる?)


太郎は目を閉じて体を揺らしながら鼻歌交じりで腫瘍を切り取り、患者を蘇生させ開いた胸を閉じた。


(あれだけ切り裂いたのに腹腔鏡手術並に傷跡が小さい。……彼こそゴッドハンドだ)


アレックス医師は手術を終え私服に着替えた太郎に握手を求め、彼の手術を称賛した。


「ドクター歴は何年ですか?」


「生まれた時からドクターだが、手術は今日が初めてさ」


アレックスはジョークだと思い笑った。


「本当だよ。医師免許も持っていない」


「プライベートはトップシークレットって事ですか」


「いや。マジで。というか僕。今日はジャズコンサートに来たんだよ。他のドクターと人違いしてるよね?無理やり手術室に連れてかれてさー。やるしかないっぽいからやったけど。ぶっつけ本番で成功してよかったー」


「……一流のドクターはジョークも一流だ」


「めんどいな君。じゃあねー」


太郎は鼻歌を口ずさみながら小走りで病院から走り去った。


「あのー」


「はい?」


太郎と入れ違いで入ってきたアフロヘアーでヒゲの太郎によく似た男がアレックスに声をかけた。


「本日。心臓手術を担当する多浪と申します。オペ室はどちらですか?」


「……タロー?えっ?君が?」








同日アメリカのあるコンサート会場。

ヴァイオリンを持った男が観衆の前に立つ。


「はいどーも。じゃあヴァイオリン引くからねー。エトピリカ。情熱大陸。世界の車窓から。ひまわり。通してやっちゃうよー。日本ではね〜。私結構有名なのよ〜」



タローの奏でるヴァイオリンのメロディーに感動して涙を流す者もいる。


「ドクタータロウ。素晴らしいよ彼は」


「バカね。ドクタータロウってのはジョークよ。ドクターってのは日本ではハカセって呼ぶの。ジャパニーズ・ダジャレって奴よ」









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― 新着の感想 ―
[良い点] 麗らかな微風の様なゾーンギリギリインハイ。  ワイには見極められませんですたw  あと、とても懐かしい。
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