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恋愛ゲームのシナリオはログアウトしました。  作者: 月嶋のん
恋愛ゲームの主人公と暗殺者の日常。

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恋愛ゲームの主人公、恋と花とイベント。25


花の香りがあちこちからする通りを騎士さん達に連れられて歩いていくけど、一体どんな紋様何だろう。いつもいるルルクさんがいないので心細い‥。


一人でもずっと平気だったのに、ルルクさんの存在感すごいな。


今更ながら一人感心していると、匿われている建物の前に着いた。どうやら自警団の人達が普段拠点として使っている建物らしい。その相手に告白しないようせねば‥!と、気合いを入れると騎士さんが神妙な顔をしてこちらを振り返った。



「一応補足しますと、紋様を描かれた男性はこの近辺に住んでいる人で、花を渡そうと占いをする店の前を通り掛った際に「恋の紋様を描かないか?」と、言われて描いて貰ったそうです」

「恋の、紋様‥」

「はい。ユキさんに前日教えて頂いた例のアレです。ウィリアと昨夜行った際には、すでにどの店も閉まっていて確認できなかったんです。本当に申し訳ない」

「いえ!それは、どうにも防ぎようがないというか‥」

「そうなんですが、やはり悔しいものですね。ついでに言うとその男性はあちこちの人間から追いかけられ、一度花馬車の前を通ったので少々混乱がありまして」



わぁ‥‥、それは、もうなんていうかお気の毒だ。

ルルクさん達大丈夫だったかな?幸い、そこはすぐにそばに騎士さん達が助けに入ってくれたらしいが、男性災難続きだな。


「では、これから室内に入ります。告白をしない人間だけが中にいるので大丈夫かと思いますが、万が一の時には退室して頂きます」

「はい!」

「とりあえずやってみるかねぇ」


ごくっと唾を飲み込み、騎士さんが開けてくれたドアに入ると、右手の窓側の椅子に騎士さんに囲まれたダンさんが座っていて、あっと声を上げた。紋様を描いた人って、ダンさんだったの?!



「ダンさん!??」

「あれ、昨日の‥。って、だ、大丈夫ですか?!」

「え、はい。今の所はなんともないですけど」



アロンさんもミッツさんもどうやら大丈夫そうだ。周囲の騎士さんを見れば、ほっとしたような顔をして、


「先ほど他の紋様士にも見せたんですがやはり告白をしてしまって‥。お忙しい中、申し訳ありません」

「い、いえ!それはもう仕方ないですよ。ええと、ダンさん紋様を見せて頂いても?」

「は、はい‥」


ダンさんは右の服の袖を引っ張ると、大きな腕の真ん中辺りに赤い紋様液で描かれた花があった。アロンさんはその腕をまじまじと見て、


「こりゃベラートの紋様だな」

「ベラートの?」

「ほれ、この辺りの波模様。前に言ったろ」

「あ!本当だ。癖がありますね」

「それとこれもベラートでよく描かれる紋様だ。ふむ‥、心酔、酩酊、混乱を混ぜたのか。ちょいと変則的なのはわからないが、これは恐らく好きな相手がいない者に効く紋様だな」

「好きな相手がいない?」


私とミッツさんが顔を見合わせると、騎士さん達があっと声を上げた。


「ここにいるやつら、皆彼女か奥さんがいます‥」

「え!?」


確かに恋の紋様‥なのか?!しかし、その効果があまりにも広範囲だし恐ろしい‥。と、ダンさんの顔がみるみる泣きそうになった。



「だ、ダンさん?!どうしました?どこか痛いんですか?」

「‥‥‥さっき逃げている途中、花馬車の前を通ってしまって、ノイエと目が合ったんです」

「え、はい」

「‥‥‥でも、彼女は別に何も起こらなくて、」

「あ、ああ‥」



そりゃダンさんのこと、好きだからねぇ‥と、言っていいものなのだろうか。するとミッツさんが首を傾げ、


「ノイエさんは、確か結婚はしてないんだろう?なんで諦めるんだ?」

「え?」

「結婚しているとなれば話は別だが、彼女は誰かと付き合っているのか?」

「い、いや、多分、それもないと‥」

「ならば自分の気持ちをきちんと伝えてから諦めたって遅くないだろ」


お、おお、ミッツさんが至極真っ当なことを言ってる!

思わず感心して小さく拍手をすると、ミッツさんは照れ臭そうに私をチラッと見てから、またダンさんに視線を移し、



「気持ちを伝えてくればいい。まだ花の祭は終わってない」



そう言うと、ダンさんは目を見開き、それから泣きそうな顔で笑った。


「‥そうですね」

「よし!では師匠お願いします!」

「そこでその流れかよ!そういう時はお前が描くんだ!ほら、心酔、酩酊、混乱にはどうすんだ!」

「ええ!!紋様消しではダメなのか?!」

「こういう時は、一つずつ上書きして解除してから消すんだ!!」

「そんな〜〜!!!」


お客様の前でそんな不安になる会話をしないで‥。

周囲の騎士さん達も何処となく不安な顔になっちゃってるから!私はミッツさんの肩をポンと優しく叩き、



「一緒に描きましょう!一つずつ丁寧に描けば大丈夫ですよ」

「あ、ああ」



ミッツさんが照れ臭そうにそう言うと、私も張り切って筆を握った。よーし!しっかり描き直してちゃんとノイエさんに告白できるように頑張るぞ〜〜!




外国は告白する文化がないって聞いたけど、じゃあどうやってお互いの

気持ちを確認するの?!フィーリング?!はっきりせえよ!!と、

思ってしまう私は大和撫子です(多分)

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