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恋愛ゲームのシナリオはログアウトしました。  作者: 月嶋のん
恋愛ゲームの主人公と暗殺者の日常。

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恋愛ゲームの主人公、恋と花とイベント。17


一瞬、花馬車の運転を辞めるなんて言い出したルルクさんだったけど、予定通り(?)やるとのことでホッとした。明日警護してくれる騎士さん達と顔合わせもできたし、当日はアロンさんとずっと一緒なのでそこも安心だ。


「ユキ、一度荷物を宿に置いてくるか」

「そうしますか」

「俺はもう少しここでミッツの紋様を見てるから行ってくるといい。ついでに町も少し回ってきたらどうだ?明日はずっとギルドだしな」

「確かに‥」


でもルルクさんのお仕事、大丈夫かな?

抱っこされたままルルクさんを見れば、小さく頷き、


「花馬車を運転するだけだ。問題ない」

「じゃあ、荷物を置いたらちょっと町を見てきましょっか」

「ああ」


わ〜〜い!せっかく来たのにお仕事だけになっちゃうのかと思ってたから嬉しいな。アロンさんも「少しは楽しまないとな!」って言ってくれたし、お言葉に甘えてしまおう。早速ギルドの隣にある宿に荷物を置かせてもらって、すぐにルルクさんと町を散策だ!


「わ〜〜〜〜、うちの町とは全然違いますね」


馬車の中でも思ったけど建物が多いし、お祭りの前日とあって賑わっていて、目移りしてしまう。



「そうだな。海もあるからだろうな」

「海!?」

「少し歩くようだが行ってみるか?」

「行きましょう!!わ〜〜〜、久しぶりだなぁ」

「海に行ったことがあるのか?」

「‥‥‥い、以前に一回?」



あっぶな!前世では行った事あったけど、今世では初めてだったわ。

ともかく抱っこから解放され、今はしっかり手を繋いでの散策なので大変気持ちが楽である。あちこちの出店を見ていると、目が合った店先のおじさんに、


「お、なんだ。仲良しでいいねぇ」


なんて言われて思わず赤面してしまったが‥‥。

恋愛ゲームの主人公ですが、こういうシチュエーションに大変弱いので控えて頂きたい。一方のルルクさんはそんな私を見てどことなく嬉しそうなのが謎だ。暗殺者って不思議だな。



ゲームでも町並みはどこか西洋風を意識して作られていたけれど、こうして実際に歩いてみると本当に感動する。。ううむ、不思議な感じだ。


「ユキ?」

「え、あ、はい」

「思考の海を泳いでいるとこ悪いが、お待ちかねの海が見えてきたぞ」


ルルクさんが指差したその先を見れば、建物の間から青い海がちらりと見えた。


「海だ!」

「綺麗だな。俺も見たのは二回目だ」

「え、二回目?」

「仕事で一度沿岸地域に行った」

「仕事‥」


それは戦士として戦いに行った時のことかな?

ってことは、純粋に遊びに来たのは初めてってことになるんだろうか‥。なんだか切なくなってしまって、ついルルクさんの手をギュッと握ってしまう。ゲームの世界といっても、ここにルルクさんは確かに存在していて、そしてここまで生きてきた。それだけですごいことだよな。


二人で建物の間を歩けば、パッと開けた大きな道の向こうには綺麗な白い砂浜と海だ。



「‥‥綺麗ですね」

「ああ」

「うちから見える湖も綺麗だけど、やっぱり海もいいなぁ。あ、あっちの方に陸地が見える」

「あれはベラートだな」

「え?!隣の国があんな近くに?!」

「湾になっているんだ。ただ、陸地が繋がっているのはほんの一部で、入国は相当大変だがな」

「ルルクさん、詳しいですねぇ」

「‥まぁ、あちこちで仕事をしてたからな」



そう言って遠くの海を見つめるルルクさんの横顔が綺麗で、いつもと違う雰囲気にドキッとしてしまう。って、あれ?もしかして化粧されてない?まじまじとルルクさんを見ると、


「なんだ人の顔をジロジロ見て‥」

「あの、お化粧してるんだなぁって」

「あ?ああ‥、あいつ、人の顔にベタベタ色々塗って‥」

「ちょっ服の袖で拭いちゃダメですよ!汚れちゃうし、それに似合ってますよ!」

「化粧が?」

「似合ってますよ。ノイエさんメイク上手だなって思います。更に綺麗になってますよ」


やっぱり綺麗な人がするメイクって違うな‥。私もメイクでもすればもう少しより恋愛ゲームの主人公らしくなるかも?!と、今度はルルクさんが私をまじまじと見て、


「‥本当に変わってるな」


なんて言うからじとっと睨んだ。

綺麗って言ってるのになんで変わってるってなるの?



「‥‥俺が綺麗になったって、別に誰も気にしないだろ」

「そうかなぁ。私は綺麗な人を見ると素敵だなぁって思いますよ」

「俺も?」

「そりゃそうですよ〜!」



だってルルクさん、相当なイケメンだぞ。

もしかして気付いてないの?首を傾げれば、ルルクさんに流れるようにキスをされて目を見開いた。おおい!!ここは天下の公道だぞ!慌てて後ろへ一歩飛び退くと、ルルクさんがあっさりと私を捕まえて抱っこした。


「なんで抱っこ!?」

「そりゃ綺麗な顔がよく見える位置がいいだろ」

「なんで!?今は海!海を見ましょうよ!?」

「あと、俺がユキの顔を見ながら海を見たい」

「顔?!」

「ユキが綺麗だからな」

「きっ!?」


綺麗???

ぽかんと口を開けた私に吹き出したルルクさん。

それはもう鼻歌を歌い出しそうなくらい上機嫌で海辺の道を抱っこして歩くので、私はもうどうすればいいんだ?と、青い海を眺めたのだった‥‥。





男性のメイク動画見ると、「美しい」しか出てこない‥。

あのテクニック、すごい‥。

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