第四話;二時間目
さて、本編で裕也が問題をだします。
その答えは何でしょう。
答えはあとがきで
───キーンコーンカーンコーン
僕にとっての絶望のチャイムが鳴る。
それは、二時限目の開始の合図でもあり、僕の地獄の時間が始まる時間でもある。
休み時間の時も何にもすることがなくただ座っていた先生が急に立ち上がって号令をかけた。
「では二時限目を始めましょう!!」
そう言うと、着席の合図なしに皆一斉に座った。
それが何の意味か分からないままただ、僕のみが立っていた。
「裕也君がビリね★」
「び…ビリ???」
柚子だけでなく、クラスにいる皆が僕を見て笑っていた。
「裕也君には何かクイズを出してもらうわ」
「く、クイズ????」
「そぅ!!一時限目の時、聞いてなかったのね」
「まぁ…いろいろありまして…」
「じゃあ簡単に説明しますね」
これは有難い。
先生にも聞いていなかった原因はあるものの説明してもらえれば…。
「簡単に言うと…」
「はい」
「誰も答えられないような問題を出して相手に答えさせなくするのよ★」
「………????えーと?」
「頭が弱いのねぇ。とにかく難しい問題を出せばいいのよ」
頭が弱いとか言う問題じゃない…。
コレは確かに簡単そうだけど、何かが裏にあるはず…ッ!!!
「もしも、誰かが答えてしまったら罰ゲームとして女装してもらいます☆」
「はあぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!!!????????」
「頑張ってね」
そう言うと先生は普通の生徒机に座ってニコニコと僕を見てた。
僕は無理やり黒板の前に立たされて、クラスの視線が一気に僕に向けられた。
「裕也、問題ぷりーず」
ちっ、柚子め…人事だと思って…ッ!!
女装って、僕は男で…それを防ぐには誰も解けない問題を出すしかなくて…。
あぁーーーもぅッ!!!わからん…。
「まぁまぁ…頑張れやぁ。いいじゃん、女装」
「よくねーよ!!!柚子は女だから言えるのッ!!」
「ま、気張っていこうーや」
なんだ、そのやる気の無さはッ!!
えーーーと、とにかく問題を…問題???
解けない難しいヤツ…。
「裕也君、早く☆」
「じゃ、じゃあっ!!!!!!!」
「名探偵コナンで新一が飲まされた薬は何でしょう!!!!!!!!!!」
教室内の沈黙。
本当に何一つ音がしない。
しかし、僕が後悔する時間には一秒でも多いぐらいだった。
急な自己嫌悪…。
すると、誰かの手が挙がる。
「えっと・・・そこの人」
「はぃはいっ!!!!!!!麻薬」
「ぜんぜん違う!!新一はどんだけ悪なんですかっ」
と、その回答があってから教室内にはざわめきが広がった。
「なんだっけ…」
「麻薬じゃないのか!?」
「おい、見たか」
「あぁ!!!見たぞ!!」
なんの話だろう…??
コナンのアニメや漫画を持っているのだろうか??
「鋭い突込みだったぞ」
「あぁ…その人を的確に突いてくる…」
「ほらそこ!!!!!!そんな事言ってる場合かっ!!!」
何故、僕の突込みに対してそんな評価をするんだっ!!
と、今度は先生の手が挙がった。
「きっと、『身体が小さくなる薬』よ!!ね??正解でしょう??」
「違います!!そのままじゃないですかッ!!」
そう突っ込むとまたさっきの二人組みが話し込んだ。
「今の突っ込みは微妙だなぁ」
「そうか??いつも通りじゃないか」
「確かにいつも通りつまらないけどなぁ…いつもよりつまんなかったぞ?」
もう何も話すことは無い。
さっきと言ってる事が違うんじゃないのか??
「まぁまぁ…つまんないのはいつもの事じゃないか、裕也よ」
「うわっ!!お前はいつから教卓の下に隠れていたんだッ!!」
「ふふふ…企業秘密じゃよ」
「結崎ひ●のかっ!!」
「裕也は私がいて面白いんじゃよ」
「はぁ〜!?」
「だぁかぁら、簡単に言うと柚子が一番面白いの」
グッ…そこらへんは否定でき無い。
確かに柚子が居るから僕が『突っ込み』おちう役割を果たせるわけだし…。
それに、確かに柚子のボケ──この頃はボケじゃなくホンキでやっているように見えるが…──は面白いし冗談がきつ過ぎる時もあるが…。
柚子がボケなかったら僕の意味は無いわけだし…。
ッていうか、柚子が原因だよね!?
僕はそぅ、平和が欲しいけど柚子が常識が無いから…あれ??どっかがおかしいぞ??
「少年よ…その歳で何を悩む」
「お前の事でだよっ!?」
「知ってる(笑)」
「だから、小説でしか表現できない(笑)を使うな」
「何を言う!!漫画にだって表現できるッ!!」
ダメだ…悩んでる暇は無い…。
あっ、でもこうしていればきっと答えられずに済むかも…。
「あつ…でも柚子は心が読めるんだよね??」
「もちろんさ!!今までのことを『かくかくしかじか』で語ることも可能だ」
「要らない知識をありがとう。だったらこの答えが分かるんだよね??」
「答え?あぁ…あぽ──…ぐはっ…ゆうにゃよ、にゃにをしゅりゅんにゃ(裕也よ、何をするんだ)にゃぜ、くにをふしゃぎゅ(なぜ、口をふさぐ)」
「答えてもらっては困るんだよ…ッ!!」
「聞いたか??あぽ…って何だ??」
「あぽ…から始まるんだよな」
馬鹿野郎!!お前のせいでバレそうじゃないか!!
必死に柚子の口をふさぐ。
最初は抵抗してたものの、ついに抵抗しなくなった。
……殺ったか??
「生きてる」
「うをっ!!早業で僕の腕から逃げるな」
「まぁまぁ…んで答えない代わりに何かチョーダイ」
「うっ…」
何故、こん時だけ頭の回転が速いんだ!!
「えーー…そういうキャラだから…(ポッ)」
「顔を赤らめる意味が分からん!!」
「ハイハイ。んで、なにくれるの??」
「わかったよ…今日の夜はカレーだから食べに来ると良い(ボソッ)」
「おかわりは??」
「自由だッ」
柚子はカレーが大好物だから。
ひぐらしの●恵先生レベルじゃないか??
───キーンコーンカーンコーン
やっと救いのチャイムが鳴る。
安堵して席へ向かう。
途中で先生とすれ違った時にこっちをニヤニヤ見ていた。
何だろうと思ったが、号令をかけたので直ぐにそっちに集中した。
そして地獄の二時間目は終わり、次は地獄の第三時間目……。
こたえは『アポトキシン4869』でしたwwww
ちなみに「4869」はシャーロックの意味があるんですよーー。ごめんなさい、知ってましたか??