第47話 ケモミミロリ先生
ここまで来ていただきありがとうございます。
「あの、その……」
そう言う小さな子供?は、明らかに普通の人とは違うところがあった。顔の左右に耳はなく、その代わりに頭の上に二つの猫耳? らしきものがあった。他にも白衣を下からはためかせているのは風などではなく、その下から伸びる細い尻尾の動きによるものだ。
「猫の獣人さんね。どうしたの? あんた獣人見るの初めてなんて言わないわよね? 」
何の反応もしない俺に向かってローズが話しかけてくる。
「おう、神よ……」
「な、何。 急に跪いて、天を仰いでるの? 頭でもおかしくなったの? 」
まさか、本当にケモミミといつ生物が実在してたとは……いや、実際遠目で何度か道を歩いている人は見たことがあったが……至近距離で、しかも子供とは……。これこそが可愛いいの体現者なのか。この可愛さがあれば世界は戦争をやめるのではないのか......。
「ちょっと、聞いてるの? 」
「もちろんだとも、お嬢様。それで戦争を止める話でしたか? 」
「そんなこと話してない。でも、こんなところで子供が何してるの? それに白衣似合ってるじゃない。パパかママの真似してるの? 」
置いてけぼりになっていたその獣人の女の子に話を戻す。先ほどからどうしたらいいのかおろおろしていたところだ。
「そ、そうじゃないです。私も……」
「私も? 」
そうローズが訪ね返す。
「わ、私も、ここの先生をしてるんです。まだ、見習いですが......」
「すごいわね、こんな年なのに」
「あ、ありがとうございます」
いつも以上に優しそうなローズを見るに、子供か、獣人、またはその両方が好きなのかもしれない。
それにしてもこの年で医者の見習いをするなんてこの国の医学はすごいのだろうか? ケモミミロリ先生か……なんかすごいキャラだな……。
「それでどうしたんですか先生? 」
「せ、先生だなんて……」
お、結構うれしそうだな。喜んでる姿もすごくキュートだ。持って帰りたい。そう思っていると……耳があああー
「あんた、今ろくなこと考えてなかったでしょ」
ローズ様いきなり耳を引っ張らないでください……。
「アハハ、すごく仲良しな主従関係なんですね」
何とも言えない良い笑い声と、すごく癒される笑顔だ。
「ええ、本当に使い勝手の悪い、従者で困っているんですよ」
笑顔でそう答えるローズ。
おい、使い勝手が悪くて悪かったな。
「そんな、事より何か用事? そろそろ要件をお聞きしたいのですが……」
ハッとした顔をする。
「す、すいません。つい、えっとですね。あなたに変な感じが見えたんです」
そう言って、ローズの方を申し訳なさそうに見つめる。その体格さから自然と上目遣いになる顔も素敵。
読んでいただきありがとうございました。
もしよろしければ感想、評価、ブックマークもよろしくお願いします。




