第46話 魔道病院へ
ここまで来ていただきありがとうございます。
馬車に乗りこみゆったりと街の中を進んでいく。こう落ち着いて馬車に乗ると本当に気持ちがいい。少しの揺れがいい感じにあり、風も気持ちよく、すごく眠くなってくる。
「あんた、寝ないでよ。いちいち起こすのめんどくさいんだから」
ふわーとあくびをして伸びをする。
「んー。分かってますよ。寝ない。寝ない」
「ホントにわかってんのかしら」
お嬢様は元気そうで何よりだ。あの料理の効果効きすぎたんじゃないのか。
「お前は少し寝たらどうだ、気持ちいいぞ」
「いいわ、この景色見てる方が楽しいし。好きだから」
こっちを振り向きもせずそう言う横顔は本当に――――
「もうそろそろつきますよ」
ミキさんから声がかかる。もうそんなに時間が経っていたのか。眠くてぼーっとしていた時に過ぎる時の流れはいつもより何倍も速い気がする。
ローズは窓を閉め、改めて服装を整えている。顔はこわばり、瞬きが少し増えていた。少し緊張しているようだ。病院に行くのだそれくらい当然か。
「着きましたよ」
外からミキさんの声が聞こえると同時に馬車が止まる。
ローズのために扉を開き、ローズが下りた後に続く。
良く回りを見渡す……。ここはこの前止まったところとは違うらしい。コモン・バーベンには違いないのだがどうやらここが病院の玄関らしい。コモン・バーベンの方とは違い、清潔感があり新しさも感じられる。
「行くわよ」
立ち止まってしまっていたらしい。まだ少し眠いのかもしれない。ほほを両手でたたき気を引き締める。
あらかじめ連絡していたのか、入るとすぐにある部屋に通された。
俺は扉の前で待機することになった。中の様子は外からはうかがえないが何やら話し合っているようだ。無事だといいんだが……。
三十分ぐらいが経っただろうか、扉が開いた。
「ありがとうございました」
どうやら、診察が終わったらしい。
……二人の様子を見るに。
「ダメでした。やはり、何の問題も見つかりませんでした……」
「そうでしたか……」
「まあ、元気だし。だいじょうぶよ」
強気に言っているが、その顔は作ったような笑顔だった。
「一応精密検査を受けられるようですが……恐らく何も見つからないそうです」
正直八方ふさがりだ。このまま放置していいとも思えないが、どうすることもできないのか……。
「あの、すいません。一度私に診察させていただきませんか? 」
そう声が聞こえたほうに無理向くと誰もいなった。不思議に思っていると。
「下です。下」
そう言われ下を向くと……
頭に小さな獣の耳をはやし、お尻に尻尾をはやした可愛らしい白衣の女の子がいた。
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